ふとした時に肋骨が痛く感じることはありませんか?
肋骨は内臓を囲むように形成されているとても大切な骨ですが、何かの拍子で痛くなれば不安になりますよね。
そんな不安を少しでも解消するために、肋骨の痛みの原因を理解し、適切な対処法を頭に入れておきましょう。
そこで、今回は肋骨が痛いときに疑うべき病気と対処法7つをご紹介します!
肋骨が痛いときに疑うべき病気と対処法7つ
1 肋骨は想像以上に簡単に骨折する
人間の肋骨は別名「あばら骨」とも言われ、左右に12本ずつ計24本の骨で形成されています。
たくさんの筋肉とも連動していて、外側からの衝撃を受けた際に内臓を保護するためにありますが、1本1本は決して強くはありませんので、それぞれが支えあってダメージを分散しています。
実は肋骨は、外側からの衝撃はもちろんのこと、くしゃみや咳き込んだだけで、簡単に骨折するがあるのです。
肋骨を骨折してしまった場合、始めはあまり痛みを感じなくても、時間が経過するにつれてどんどん痛みが増してきます。
その時は痛くて眠れなくなり、深呼吸すると激痛が走るようになりますので、そうなる前に医師に診察してもらいましょう。
長期にわたって咳や続く場合などは、肋骨に少しずつ負担がかかって肋骨が痛くなり、気が付くと骨折しているケースもありますので、そのような場合にも医師の診察を受け、まずは咳を止める治療をしてもらってください。
ただし、肋骨の骨折はレントゲンなどで確認できない場合もありますので、肋骨が痛くなったきっかけなどを覚えておいて、医師に伝えることで治療がスムーズに進むようになります。
肋骨骨折の治療は、何よりも「安静にする」ことが大切ですが、念のためコルセットなどで肋骨部を固定しましょう。
完治までは一般的には2~3週間程度で痛みも減少してきますので、激しく動くことなどは避けて、安静に過ごしてください。
2 筋肉痛で肋骨が痛む理由
肋骨に直接ダメージがあるわけではないのですが、筋肉痛によって肋骨に痛みを感じることもあります。
肋骨は胸筋や腹横筋などとつながっていますので、それらの筋肉を痛めることで、肋骨が痛むような感覚になります。
通常は普通の筋肉痛くらいの期間で痛みは引くのですが、ごく稀に痛みが長引く場合がありますので、生体やカイロプラクティックに通うのも効果的です。
3 帯状疱疹のせいで肋骨が痛む理由
一見、肋骨の痛みと帯状疱疹は関係なさそうですが、実は帯状疱疹によって肋骨付近が痛くなることはとてもよくあるケースです。
帯状疱疹とは、幼いころに罹った水疱瘡のウィルスが残っていて、免疫力が落ちた時に水疱ウィルスが、皮膚に水ぶくれを起こす病気ですが、水疱ウィルスが背中付近で増殖し、肋骨にまで痛みを感じさせることがよくあるのです。
肋骨に痛みを感じた後に皮膚が炎症し始めますので、その場合は帯状疱疹を疑ってみてください。
皮膚の炎症が治まってくると、肋骨の痛みも引いてきますので、まずは帯状疱疹の治療を行ってください。
4 肋間神経痛で肋骨が痛む理由
肋間神経痛は、ストレスや緊張などで神経が圧迫されることで起こると言われていますが、はっきりとした原因はわからないことも多くあります。
肋骨の下の部分を押すと痛みが走ることもあり、その痛みは「激痛」と言われ、背筋を伸ばす程度の体勢でも強く痛みを感じるようになってきます。
左右どちらかにだけ肋骨に沿うように痛みが走るのも肋間神経痛の痛みの特徴です。
痛み自体は数秒から数分続く程度ですので、我慢してしまう人もたくさんいます。
その他にも、神経の炎症や椎間板ヘルニアで圧迫されたときにも症状が出てしまいますが、肋間神経痛と椎間板ヘルニアは区別して考えられています。
肋間神経痛の治療は、鎮静剤を使った対症療法か胸椎に麻酔を注入する神経ブロックという方法が用いられています。
その他にも、針治療や低周波で周囲の筋肉のコリをほぐすことで、症状が軽くなることもあります。
5 椎間板ヘルニアが原因で肋骨が痛む
前述しましたが、椎間板ヘルニアから肋間神経痛を引き起こすことがあります。
背骨と背骨の間の軟骨が変形し、神経を圧迫することで起こるのが椎間板ヘルニアですが、胸囲椎間板ヘルニアなどの肋骨に近い位置で神経が圧迫されると、肋間神経痛に繋がり、肋骨の痛みも現れてきます。
この場合、まずは椎間板ヘルニアの治療を行ってから肋間神経痛の治療を行うことで、肋骨の痛みは緩和され、いずれは痛みも無くなっていきます。
6 急性肝炎が原因で肋骨が痛む
肝機能が正常に働かなくなり、炎症を起こしてしまうのが急性肝炎です。
その際に肋骨痛も伴い、およそ1カ月~2カ月ほどで治りますが、肋骨の痛みの他に黄疸が出て、体にだるさを感じ、風邪のような症状が出てきます。
多くの方は肋骨の痛みよりも黄疸や発熱が気になって病院へ行くことが多いでしょう。
急性肝炎の治療は、何よりも安静にし、肝血液を増やして肝機能を高めます。
食事は低たんぱくな食事を心がけ、必要であれば投薬治療も行われます。
7 内臓からの悪影響と肋骨が痛む関係
臓器の疲労によっても肋骨に痛みを感じることがあります。
主に肋骨の左下に痛みを感じることが多いのですが、それは肋骨の左側にたくさんの臓器があるからです。
中でも胃はストレスも受けやすく、消化不良などの場合でも悪化すれば肋骨に痛みを感じることの原因になってしまいます。
長時間の着座や胃に負担がかかる体勢などを長い間続けると、肋骨に痛みを感じることもありますので、意識的に体勢を変えるか、ストレッチなどで体をほぐすのが良いでしょう。
更に、肋骨からは比較的離れている腸の影響を受けることもあります。
原因はこちらも消化不良が挙げられますが、便秘によって腸が押されてしまい、周囲の臓器を圧迫し、肋骨の痛みに繋がることになりますので、きちんとした食生活で胃や腸に負担をかけないようにすることが大切です。
さて、『肋骨が痛いときに疑うべき病気と対処法7つ』はいかがでしたか?
一口に肋骨が痛いと言っても、様々な要因があることがおわかりいただけたのではないでしょうか?
肋骨に直接原因がなくても、周辺の臓器や筋肉から痛みが伝わることも多く、自分では判断しにくい所もありますので、安易な自己判断は行わず、医師に診断してもらいましょう。
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