肩のちょうど下、両肩に存在するのが肩甲骨の周辺は、身体を支える上で重要な役割を担っているばかりか、主要な神経や血管が集中している部分でもあります。
肩甲骨に痛みが走る場合、ただの筋肉痛や肩こりだけではなく、怖い内臓疾患のサインとなっているケースもあるので注意が必要です。
そこで今回は、肩甲骨の痛みに隠された怖い病気の原因と対処法をご紹介します!
肩甲骨の痛みに隠された6つの怖い病気の原因と対処法
1 肩甲骨が痛い!まず疑うべきは筋肉痛
肩甲骨が痛む場合、まず考えられるのが、肩甲骨周辺の筋肉が原因で痛んでいるケースです。
肩甲骨は、体中の筋肉と繋がっており、肩や重い頭を支えるという重要な役割を担っています。
また、骨盤の動きと連動しているので、姿勢が悪かったり背筋の筋力が衰えると骨盤がゆがみ、その結果として肩甲骨周辺の筋肉がつっぱる、重い、といった症状が現れます。
筋肉が原因の痛みの場合は、肩甲骨周辺をほぐし、ストレッチすることで改善することができます。
2 見逃すと危険!肩甲骨が痛いと心臓疾患発作の前兆かも
左側の肩甲骨が痛む場合に疑うべき病気は心臓の病気です。
狭心症や心筋梗塞といった疾患でも、肩甲骨に痛みが生じて、発見が遅れると命に関わることも多いので注意が必要です。
肩甲骨の痛みに加えて以下の様な症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。
これらの症状は急激な発作の前兆となっているケースが多くなっていますので、気になる方は内科もしくは心臓内科で診察を受けましょう。
3 胃腸と肩甲骨は表裏一体!胃腸のトラブルが原因となっているときの対処法
胃腸の不調も肩甲骨の痛みを引き起こす原因となっています。
胃腸が原因の場合、激痛というよりは、鈍痛、重苦しいといった症状で現れるケースが多く、痛みの出方も、食後や空腹時、といった胃腸の動きと連動してみられるのも特徴です。
また、肩甲骨の真ん中から右にかけてが痛む場合は胃が原因のケースです。
胃潰瘍や胃炎、逆流性食道炎などでも、胃のちょうど裏側にあたる肩甲骨に痛みが走ることもあります。
そして大腸や小腸が原因の場合は、肩甲骨の主に下のほうから背中にかけての痛みが出やすくなっています。
肩甲骨の痛みに加えて消化器症状が見られたら、一度消化器内科を受診して検査を受けましょう。
4 右の肩甲骨が痛い!右側だけに痛みを伴う病気
肩甲骨とくに、右側に痛みが走る場合は、肝臓や胆のうが原因の可能性があります。
肝臓や胆のうは身体の右側にある臓器で、異常をきたすと痛みやコリが生じます。
長引く肩甲骨の痛みやこり、重圧感があれば、一度病院に行って検査してもらうことが必要です。
そして肝臓の少し上に位置するのが肺ですが、肺に炎症が起こった場合も右側肩甲骨が痛むことがあります。
肺結核や肺炎、肋膜炎などの病気が考えられますが、肩甲骨の痛みやだるさに加え、発熱や咳といった症状がみられるので、気になる方は速やかに内科または呼吸器内科を受診しましょう。
5 肩甲骨は神経の集まり!神経の病気による痛みの対処法
肩甲骨周辺には、頚椎と呼ばれる首の骨があり、この周辺には多くの神経が飛び出しています。
さらに、その下の背骨の近くには肋間神経と呼ばれる全身の神経が枝のように出た胸椎が存在します。
胸椎は全身の神経を司っている根幹であり、神経圧迫や不調があると肩甲骨に痛みが生じるケースがあります。
まず首近くの肩甲骨が痛む病気として有名なのが、頚椎椎間板ヘルニアです。
頚椎椎間板ヘルニアは、首の骨と骨の間にある椎間板に亀裂が入り飛び出してしまう病気で、飛び出した椎間板が神経を圧迫することによって、周辺に神経痛が発生するのが特徴です。
一方少し下の神経が痛む病気として肋間神経痛が挙げられます。
肋間神経痛は胸椎のゆがみにより、肩甲骨から背中にかけてに負担がかかることで、しびれるような痛みや鈍痛が続くのが特徴で、痛みが脇腹あたりにまで続くことがあります。
肩甲骨周辺の神経痛に有効といわれているのが、整体や接骨院で痛みを緩和する方法です。
整体は骨盤のゆがみなどを解消する効果がもありますので、姿勢の悪さや筋肉の衰えが原因の肩甲骨の痛みにも効果があります。
整体では医学的な検査や治療が出来ないので、きちんと病院で痛みの原因を特定してから、補助的に行う治療という位置づけと考えましょう。
6 心の疲れは肩に出る!ストレスが原因で肩甲骨が痛い場合の対処法
ストレスや疲労、精神的な疲れといったことが原因で肩甲骨が痛む場合もあります。
極度な緊張、ストレスは肩甲骨周辺の筋肉を圧迫し血行が悪くなります。
血流が悪くなると、肩こりを引き起こされ肩甲骨周辺が凝り固まり、痛みやだるさも引き起こされます。
もし次のような症状に心当たりがあるなら、心身ともに疲労がたまっている可能性があります。
まずは原因となるストレスを取り除き、肩甲骨の緊張を解きほぐすことが重要になります。
自律神経を整え、肩甲骨の緊張を解きほぐす方法として有名なのが、呼吸法です。
ヨーガの概念に基づく方法でもあり、呼吸を整えることで姿勢を正し、全身の筋肉の緊張を解きほぐす効果があります。
そこで簡単にできる肩甲骨リラックス呼吸法をご紹介します。
この3つの動作を呼吸しながら繰り返し行うだけです。筋肉の緊張をほぐすほか、骨盤矯正効果も期待できます。
さて、『肩甲骨の痛みに隠された6つの怖い病気の原因と対処法』はいかがでしたか?
ただの肩こり、筋肉痛と思っていたら、実は身体からの重要なサインであることもあることが、お分かりいただけたのではないでしょうか?
肩甲骨が痛い、調子が悪いと感じたら、自分の身体と向き合う時間を設け、どこか不調な場所がないか、無理な生活が続いていないのかチェックしましょう。
こうした積み重ねが病気の早期発見に繋がりますので、ぜひご紹介した内容を参考にしてください!
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