何も食べていないのに口の中が酸っぱいと感じた経験はありますか?
「口の中が酸っぱくなるだけだから気にすることはない」と考えるのは危険で、これは病気のサインである可能性があります。
放っておくと悪化して、更に重大な病気になる場合もあるので、口の中が酸っぱいと感じたら焦らず原因を把握することが大切になります。
原因を把握してしっかりと予防をすることで、重大な病気を避けることができます。
そこで今回は、口の中が酸っぱくなる原因と、放置することで発症する病気の症状をご紹介するので、自分の状態と照らし合わせて解決しましょう!
口の中が酸っぱい時に考えられる7つの原因と病気の兆候
1 口の中が酸っぱいのは味覚障害かも?
口の中が酸っぱいと感じたとき、最も可能性があるのが味覚障害です。
舌には味を感知する味蕾(みらい)があって、ここに刺激を与えることで脳の味覚を司る部分に信号が送られ、味を感じることができます。
そして、味蕾の中には亜鉛が豊富に含まれています。
この亜鉛の働きによって味を正常に感じることができますが、含まれている量が少なくなると、味覚に異常が起こって口の中が酸っぱくなります。
更に、亜鉛不足以外の原因でも味覚障害になるので、それぞれの症状を知る必要があります。
味覚障害はこの3つの内のどれかであることが多いです。
1つずつ症状を紹介するので、思い当たる節があったら改善をしてみてください!
2 亜鉛が不足することで発症する亜鉛欠乏症
亜鉛欠乏症は、その名の通り味蕾の中に含まれている亜鉛が不足すると発症する病気です。
これを解決するためには、亜鉛を積極的に摂取して通常通りの量にしなくてはいけません。
では、亜鉛が含まれている食材は何があるのでしょう?
亜鉛を含む食材は牡蠣やレバー、ゴマなどが挙げられます。
そのため、口の中が酸っぱいと感じたときは、これらの食材を使用した料理を積極的に食べるようにしましょう。
しかし、普段の食事に取り入れるのが難しい方もいますよね。
そういうときは、亜鉛が含まれたサプリメントをおすすめします。
食事を作らなくても手軽に摂ることができるので、忙しくて料理をする暇がない方はサプリメントを服用しましょう。
ただし、亜鉛サプリメントは用法用量を守らないと、嘔吐や下痢などの症状があらわれる場合があるので、過剰摂取は避けることが大切です。
そして、亜鉛の1日の摂取量は2015年の厚生労働省の調べでは、18歳以上の男性が9~10㎎で、18歳以上の女性は7~8㎎になっています。
口の中が酸っぱくて悩んでいる方は、これぐらいの目安量の亜鉛を摂るようにしてくださいね!
3 突発性味覚障害は亜鉛量が正常でも起きる
突発性味覚障害は、血液中の亜鉛量が足りていても、口の中が酸っぱいという現象を引き起こします。
これは日頃の食生活の中に原因があると考えられていて、食事の中に含まれている亜鉛が慢性的に不足していることで味覚に異常が出ます。
そのため、自分の体にある亜鉛量ではなく、毎日の食事に含まれている量を調節しましょう。
それでも解決しない場合は、病院で診察を受けてくださいね。
味覚障害は一般的に歯科で診てもらえます。
しかし、対応していないところもあるので、事前に問い合わせてみましょう。
地域によっては味覚専門の外来もあるので、お近くの病院を確認することをおすすめします。
4 薬の副作用で起きる薬剤性味覚障害
亜鉛量の低下には薬の副作用によるものもあります。
この3つ以外にも報告例はたくさんあるので、薬を服用している方で口の中が酸っぱいと感じた方は、一度医師に相談してみましょう。
また、中には酸っぱいと感じる以外にも、味を感じなくなるというケースもあります。
薬剤性味覚障害は、薬を飲み始めてから早くて2週間で口の中に異常が見られる場合が多いです。
これを解決する最善の方法は、処方してもらっている薬を変えてもらうことが一番になります。
そして、口の中が酸っぱいからといって、独断で薬をやめるのは非常に危険です。
まずは、担当の医師と相談をして薬を変えるか、亜鉛が含まれているものも一緒に処方してもらうかの判断が必要になります。
症状が軽い場合は、亜鉛が豊富に含まれている食品を食べることをすすめられることもあります。
薬を服用してから口の中が酸っぱくなったら、この薬剤性味覚障害を疑って医師と相談してくださいね!
5 酸っぱいと感じたら逆流性食道炎も視野に入れよう
味覚障害以外の症状として挙げられのが逆流性食道炎です。
この病気は口の中が酸っぱいと感じる以外の症状も伴います。
通常の状態では、胃酸が逆流しないように胃の入り口は閉じられていますが、開いてしまうと胃酸が食道に流れて炎症を起こします。
入り口が開く原因は食べ過ぎや加齢、胃酸が多くなるほどの脂肪量によるものがほとんどです。
口の中が酸っぱいのは、胃酸が口にまで上がってくることが原因なので、何かが昇ってくる感覚があったら注意しましょう。
逆流性食道炎の改善方法は、塩分の高い食べ物をなるべく控えて、暴飲暴食やアルコール摂取を避けるなど、食生活を見直すことが大切です。
そして、胃酸の逆流を防ぐために、ベルトやきつい服などで腹部の締め付けをせず、食事はゆっくりと味わい、食後数時間は横たわらないことを肝に銘じておきましょう
逆流性食道炎が悪化すると、手術をしなければ回復できなくなるので、症状が軽い場合は早めに対処し、我慢できないほど重い状態になっていたらすぐに病院に行ってくださいね。
6 ストレスが溜まっていると唾液の分泌量が減る
過度なストレスによって口の中が酸っぱくなることをご存知でしょうか?
通常、口の中は弱アルカリ性になっていて、食事をすることで増える酸を中和させています。
しかし、ストレスがかかると唾液の分泌量を減ってしまい、酸を中和させる力が弱くなってしまいます。
これが原因で口の中が酸っぱいと感じるようになるので、普段の生活でストレスが重くのしかかっているのなら解消することが大切です。
ストレスを解消できれば改善が見込めるので、折を見て発散させてくださいね。
7 口の中が乾燥するドライマウスにも注意
口呼吸をしている方は口の中が乾燥しやすいので、酸っぱいと感じることが多いです。
口の中が乾燥している状態がドライマウスで、唾液の分泌量が減ることで現れるます、
更に、ドライマウスになると口の中が粘つき始め、味覚が正常に働かなくなります。
このままでは正しい味を感じ取れなくなるので、対策をする必要があります。
ドライマウスの主な原因は、口周りの筋力が弱くなる、口呼吸やストレスなどが挙げられます。
口呼吸は無意識にしてしまいますが、できるだけ意識して閉じることで改善できます。
そして、口周辺の筋肉は咀嚼回数を増やすと鍛えることができるので、噛む回数が少ない方はぜひ試してみてください。
また、アレルギーや鼻詰まりになることがある方は、口呼吸が癖になっている場合があるので、なるべく鼻で呼吸するようにしましょう。
口の中の乾燥を放っておくと、虫歯につながりやすくなるので、早めに対処することが大切です。
そのため、口の中が酸っぱいと感じたときは、口呼吸になっていないか確認をして、できるだけ鼻呼吸で過ごすように意識してみてくださいね!
さて、『口の中が酸っぱい時に考えられる7つの原因と病気の兆候』はいかがでしたか?
口の中が酸っぱいときの原因はたくさんあり、味覚障害や逆流性食道炎などの病気の可能性もあります。
味覚障害は亜鉛が不足することで起きる症状ですが、薬の副作用や突然酸っぱく感じるときもあります。
そして、口の中が酸っぱいということは、病気の兆候である場合があり、放っておくと手術が必要になることもあるので注意が必要です。
また、ストレスやドライマウスも口の中が酸っぱくなるので、心当たりがある方は意識して解消しましょう。
どれも早めに対処すると、手術が必要になるほどの悪化を防ぐことができるので、自分の症状をよく確認して改善してくださいね!
今回ご紹介した内容に関連する記事として
も併せてご覧ください。
今、あなたにオススメ