健康や美容に良い効果をもたらしてくれるアーモンドは、味も美味しくてついつい食べ過ぎてしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、いくら健康に良いからと食べ過ぎると、下痢や腹痛など様々な体調不良を引き起こします。
さらに、高カロリーのアーモンドをたくさん食べると太りやすくなるなど、健康や美容にマイナスとなってしまう恐れもあるのです。
アーモンドが原因で体調不良や副作用が起きた場合には、摂取量を控えたり医療機関を受診したりと、症状に応じた適切な対処が必要です。
そこで今回は、アーモンドの食べ過ぎによって引き起こされる症状と、症状への対処法について具体的にご紹介します!
アーモンドの食べ過ぎで起こる体の不調を改善するための知識6つ
1 アーモンドの食べ過ぎはお腹に不調をきたす
健康に良いとされるアーモンドですが、食べ過ぎるとどのような症状が出るのでしょうか?
アーモンドには、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸が豊富に含まれています。
この一価不飽和脂肪酸は、脂肪酸の中で最も酸化しにくく、血液をサラサラにしたりコレステロールを低下させたりと、体に良い働きをしてくれます。
アーモンドに含まれる脂肪酸の殆どがオレイン酸であるため、健康や美容に良いオレイン酸を効率良く摂取するために、アーモンドを習慣にしている方も多いです。
オレイン酸は健康を保つためにもぜひ取り入れておきたいものですが、一度に大量に摂取してしまうと体調不良を引き起こしてしまうこともあるのです。
アーモンドの食べ過ぎで、このようにお腹に関する症状が出てきます。
不飽和脂肪酸に限らず、脂質を一度に大量に摂取すると代謝が追い付かず、腹痛や下痢といった、腸のトラブルの原因となります。
また、リノール酸をはじめとする多価不飽和脂肪酸は体内で合成されないため、食品からの摂取が必要な一方、オレイン酸は体内でも合成可能ですから、必要以上に摂取する必要はありません。
一価脂肪酸の過剰摂取による健康へのリスクは、まだ明らかになっていなことも多いですから、1日の摂取量の目安を守り、他の脂肪酸とのバランスにも気を付けながら摂取することをおすすめします。
さらに、アーモンドには不溶性の食物繊維が豊富に含まれています。
便秘解消効果のある食物繊維ですが、不溶性と水溶性の2種類の食物繊維をバランス良く摂取しなければ、逆に便秘の症状が悪化してしまうこともあります。
便秘が解消されないからといってアーモンドの摂取量を増やすのではなく、適量のアーモンドを食べることに加え、他の食品からも食物繊維を摂取するようにしてくださいね。
アーモンドを食べてお腹に不調が現れたなら、脂質や食物繊維の過剰摂取の可能性がありますので、まずは食べる量を減らして様子を見ましょう。
2 アーモンドでダイエットをしている方は食べ過ぎに要注意
アーモンドには、脂質代謝をサポートするビタミンB2、体内の毒素や老廃物の排出をスムーズにしてくれる食物繊維などが豊富に含まれているため、ダイエット食品としても注目されています。
さらに、痩せやすい体質にしてくれる効果もあるため、健康的に痩せたい方やリバウンドしやすい方には特におすすめです。
しかし、アーモンド1粒は約6kcalですから、1日の摂取量の目安である20~30粒分では120~180kcalと、意外と高カロリーの食材であることを忘れてはいけません。
いくら良質な脂肪酸が豊富であるからといって、脂質であることに変わりはありませんから、普段の食事に追加してアーモンドと食べてしまうと、カロリー過多、脂質過多になってしまう恐れもあります。
そのため、アーモンドにダイエット効果を期待される場合は、朝や昼のご飯の代わりにアーモンドを食べる、置き換えダイエットがおすすめです。
アーモンドには全ての栄養素が含まれている訳ではありませんが、栄養不足や栄養バランスが偏りがちになりやすいダイエット中の食事に、適量を上手く取り入れることによって、ダイエット効果をアップさせることができます。
アーモンドの大量摂取は控え、食事を含めた栄養バランスの改善によって、効率良くダイエットをしましょう。
3 ビタミンEの過剰摂取は様々な症状を引き起こす
ビタミンEは抗酸化作用が強く、アンチエイジングや美肌効果が期待できるとして、特に女性に人気の栄養素です。
アーモンドにはこのビタミンEが豊富に含まれていますが、ビタミンEの過剰摂取は思わぬ体調不良を引き起こし、健康に重大な影響を及ぼすこともあるのです。
そこで、ビタミンEの過剰摂取で懸念される、体調不良の症状をご紹介します。
健康のために食べているはずが、逆に体調を悪くしてしまっては元も子もありません。
アーモンドを食べて体調が悪くなったら、摂取を一時的に止めてみる、または量を減らして様子を見ることが大切です。
一方で、肝機能障害や骨粗しょう症のように、すぐに体調が悪くなることはないのですが、長期間の過剰摂取によって発症する疾患もあります。
今は体調が悪くなくても、将来、突然症状が現れたり悪化したりして生活が困難になる可能性も否定できませんから、食べ過ぎには気を付けましょう。
4 アーモンドでアレルギー反応が出る方は要注意
金属アレルギーは、金属を身に着けたときに起こる症状ですが、アーモンドを食べたときにも起こる可能性があります。
アーモンドにはタンパク質、亜鉛やマグネシウム、鉄分などミネラルが含まれていて、これらの物質に反応して、口腔内の腫れや痒み、じんましんといったアレルギーの症状が現れます。
また、アーモンドのアレルゲンは花粉のアレルゲンと似ているため、アーモンド摂取によって花粉症のような症状が出る方も少なくありません。
アーモンドアレルギーの症状は治まるまでの時間が比較的長く、アナフィラキシーのような重篤なアレルギー症状の発症リスクも高いため、金属アレルギーの方やナッツアレルギーの方、花粉症の方は特に注意が必要です。
長期的にアーモンド摂取を続けると、アレルゲンが体内に蓄積されていき、ある日突然アレルギーを発症するケースもあります。
そのため、食べ過ぎないようにすることはもちろん、摂取後の体調の変化には十分に注意してくださいね。
5 アーモンドで薬が効かなくなることも
アーモンドには、体内で酵素の働きをサポートしてくれる、マンガンというミネラルが豊富に含まれています。
アーモンドを1日の摂取目安量に、マンガンの1日の必要量の約1/3の量が含まれるため、知らず知らずのうちに摂り過ぎてしまう可能性もあるのです。
血中のマンガン量が増加すると、抗生物質や血圧安定剤といった内服薬が効きにくくなってしまいます。
摂取目安内の量であれば問題はありませんが、何か薬を服用している方で心配な方は、アーモンドを食べる前に主治医や薬剤師に相談し、不安を取り除いておきましょう。
6 繰り返すヘルペス、原因はアーモンド?
口唇ヘルペスは、唇の周辺に痒みを伴う赤いブツブツや水ぶくれの症状が現れる、ヘルペスウイルスによって引き起こされる疾患です。
一度ヘルペスになってしまうと、ストレスや体調不良などをきっかけに、再発しやすくなります。
実は、アーモンドに含まれるアルギニンという物質には、体内でヘルペスウイルスを増殖させる働きがありますので、ヘルペスができやすい体質の方にとって、アーモンドの食べ過ぎはヘルペス再発のリスクを高めます。
一方で、アルギニンには免疫力をアップさせる効果もありますから、アルギニンの摂取を制限しすぎても免疫力が低下し、ヘルペスやその他の疾患になりやすい状態になってしまいます。
アルギニンの健康効果を十分に得るためには、アーモンドなどアルギニンを含む食品の適量の摂取を心がけることが大切です。
適量のアーモンドと、ヘルペスウイルスの増殖を抑える働きのあるリジンを豊富に含む肉類や大豆製品、トマトなどと一緒に摂取すれば、免疫力が高まり、ヘルペスの再発予防効果もアップします。
ヘルペスにお悩みの方はもちろん、免疫力を上げて元気に、健康に毎日を過ごしたい方は、ぜひ意識して実践してみましょう。
アーモンドは栄養が豊富に含まれていて、適切な量を食べると健康だけでなく、ダイエットや美容にも効果があります。
しかし、食べ過ぎると、頭痛や腹痛など様々な症状だけではなく、アレルギーや肝機能障害など重篤な症状を引き起こし、生活に支障が出ることもありますから、1日の摂取目安である20~30粒をの範囲内で摂取することが大切です。
さらに、アーモンドの継続的な摂取によるアレルギーの発症、アーモンドに含まれる成分によって内服薬が効きにくくなるなど、体調に合わせて注意すべきこともあります。
くれぐれも食べ過ぎには注意して、アーモンドの健康・美容効果を、普段の生活に取り入れてみましょう。
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