ニキビの原因といえば世間的にはアクネ菌ですよね。
確かにニキビはアクネ菌によって発生していますが、実は「マラセチア菌」によるニキビも存在することをご存知でしょうか?
そして、このマラセチア菌は顔ではなく、体の方にできるニキビの原因なのです。
背中や胸にできるニキビはマラセチア菌が原因なので、アクネ菌を取り除く薬は全く効果がありません。
更に、ニキビ以外に薄毛の進行にも関わっていて、何も対策しないでいると徐々に髪が薄くなっていきます。
そこで今回は、薄毛と体のニキビに関係するマラセチア菌の役割と、対処法をご紹介します!
マラセチア菌とは?薄毛やニキビに発展する毛穴トラブル予防と対処法5つ
1 マラセチア菌の役割とは?
マラセチア菌はアクネ菌同様、人の体に元々在中している菌の1つです。
そして、マラセチア菌は細かく分けると5つの種類があり、肌の健康を守ってくれます。
この5つの菌は健康的な肌であれば全く悪い影響がなく、肌の状態を弱酸性に保ってくれる働きをします。
しかし、マラセチア菌が増えすぎると肌が炎症を起こしてしまいます。
マラセチア菌が増える原因は、食料となる「皮脂」の増殖です。
皮脂は人の体から分泌されるもので、マラセチア菌はこれを食べながら活動しています。
そのため、皮脂が増えるとその分栄養が多くなり、マラセチア菌が増えて炎症を発生させます。
薄毛や体にできるニキビのブツブツは、この異常増殖したマラセチア菌が原因なので、適切な量にする必要があります。
解決するためにも食料となる皮脂の分泌を抑えるようにしましょう。
2 マラセチア菌によるニキビは自然に治りにくい
顔のニキビの主たる原因はアクネ菌ですが、胸や背中にできるニキビはマラセチア菌によるものがほとんどです。
では、アクネ菌が原因でできたニキビとの違いはなんでしょうか?
違いは大きく3つに分けられます。
以上の特徴が見られたらそれはマラセチア菌の増殖によってできたニキビになります。
増えすぎることで発症するマラセチア菌によるニキビを防ぐためには、アクネ菌と同じように高温多湿を避けて体を清潔に保つことが重要になります。
特に、皮脂の分泌量が多い方は注意が必要で、すでにたくさん発症しているのなら皮膚科で診てもらい治療しましょう。
3 マラセチア菌によるニキビを事前に防ぐ
自然治癒しにくいマラセチア菌によるニキビは、事前に防ぐことが大切です。
まずは、普段使っているタオルや寝具を見直しましょう。
見た目はキレイで清潔に見えますが、タオルや寝具には目に見えない菌がたくさんいるので、頻繁に取り換えることが大切です。
特に寝具は長時間使うものなので、高温多湿の状態になりやすく、これを好むマラセチア菌が繁殖しやすい環境になっています。
そして、寝具やタオル、パジャマに使われる素材は汗を吸収しやすいものを使用すると肌への刺激が少なくなります。
また、女性の方はメイクで使う道具にも注意しましょう。
メイクはほとんど毎日使用するものなので、マラセチア菌以外の雑菌も増えやすいです。
そのため、使った後は洗ったり交換したりして、清潔な状態を保ちましょう。
4 薄毛とマラセチア菌の関係
マラセチア菌は体以外に頭皮にも数多く常在しています。
これが異常に増殖するとまずかゆみが出てきて、次第に炎症を起こしてしまいます。
炎症を治さず放っておくと、頭皮の表面がはがれてフケのように落ちてきます。
この状態を「脂漏性皮膚炎」と言い、更にひどくなると抜け毛が多くなって、段々髪が薄くなってしまいます。
そのため、頭皮のかゆみを感じたら、鏡で確認することをおすすめします。
炎症が起こっていると、頭皮が赤くなっていて表面もはがれています。
こうなってしまっては自分で治すことは非常に困難なので、皮膚科を受診しましょう。
5 薄毛にしないために!マラセチア菌対策を十分に行う
マラセチア菌を増殖させないためには、手遅れになる前に生活を見直すことが大切です。
餌となる皮脂の分泌を抑える
皮脂は油や甘い食べ物など、高カロリーのものをたくさん摂取すると分泌量が増えます。
そのため、過剰な皮脂はマラセチア菌を増やす要因になるので、カロリーが高いもの、お酒に含まれるアルコールも控えるようにしましょう。
ストレスや過労も皮脂を増やす
ストレスと過労によって、男性ホルモンのバランスが崩れて皮脂がたくさん分泌されてしまいます。
更に、女性の場合エストロゲンとプリゲステロンという女性ホルモンも乱れます。
通常この2つは一定周期で分泌されていますが、これが崩れるとプロゲステロンの方が多くなってしまいます。
プロゲステロンは皮脂を分泌する役割があるので、ストレスや過労でバランスが崩れると量が多くなります。
そのため、体が疲れていると感じたらしっかり睡眠をとって、万全な状態に戻しましょう。
髪の洗い方と乾かし方を見直す
シャンプーは確かに皮脂を落としますが、やりすぎると必要な分まで洗い流してしまいます。
皮脂を落とそうとして根こそぎ洗い流すと、防衛反応を起こして更に皮脂を分泌させてしまいます。
そのため、シャンプーをするときは何回も洗わないことを心がけましょう。
これは乾燥させ過ぎたときも同様で、頭皮に潤いがないと残った少量の水分を蒸発させないために、皮脂を大量に分泌して守ろうとします。
この状態にさせないためにも、ドライヤーを使うときはほどほどを保つようにしましょう。
ビタミンBを摂取する
皮脂の分泌量に関わってくるのが、ビタミンB2とビタミンB6です。
この2つのビタミンは、不足すると皮脂のコントロールがうまくできなくなり、過剰に分泌させてしまいます。
更に、肌が油っぽくなってニキビも増えてしまう場合もあります。
それを防ぐためにも納豆や卵、レバーなどビタミンBが豊富に含まれている食材を積極的に食べましょう。
そして、ジャンクフードは高カロリーなものが多いので、できるだけ食べないことが大切です。
生まれつき皮脂が多い場合の対処法
生まれつき皮脂の量が多い方の場合の対処法は、上記4つの対策を行ってこれ以上皮脂を分泌させないことが重要になります。
そして、何よりも気を付けたいのが、皮脂が多いという理由で何回も落とそうとすることです。
皮脂をたくさん取ると、それを補うために更に多く分泌されてしまいます。
そのため、生まれつき皮脂が多い方でも洗いすぎに気を付けて、過剰な乾燥をしないように意識することが大切です。
さて、『マラセチア菌とは?薄毛やニキビに発展する毛穴トラブル予防と対処法5つ』はいかがでしたか?
マラセチア菌は本来、肌を健康に保つために必要不可欠な存在です。
しかし、マラセチア菌の餌となる皮脂が大量に分泌されると、それに応じて数を増やしてしまいます。
その結果、胸や背中に痛みやかゆみを伴わないニキビができたり、髪が抜けて薄毛になったりします。
これを防ぐためには、マラセチア菌が増える原因になる皮脂の分泌を抑えることが重要になります。
そのため、食生活の改善や髪の洗い方の見直し、ストレスなどを解消することが大切です。
マラセチア菌によるニキビや薄毛に悩んでいたら、これ以上増やさないための対策を行ってみてくださいね!
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