本来、蕁麻疹の腫れやかゆみは半日も経たずに消えてしまうものですが、それが長く続く場合には湿疹を疑う必要あります。
実は肝臓の機能が低下すると湿疹やかゆみ、さらに血管腫という腫れが皮膚に現れることがあるのです。
そこで今回は、肝臓の機能低下で起こる病気、体の不調の原因から、肝臓を労わって機能を回復させる方法をご紹介します。
蕁麻疹の原因の一つ?肝臓機能を正常化する7つのステップ
1 肝臓の機能と肝臓病の種類
肝臓は重さ1200g、人間の体の中でも最も大きな臓器なのですが、その働きは実に多岐にわたります。
肝臓には肝動脈から1日当たり2000リットルを超える血液が流れ込み、代謝と解毒処理などをしたうえで肝静脈から再び体に血液が戻され、胆汁の分泌も行われます。
そんな休むことなく動き続ける肝臓は、実に3/4が切除されても4~5か月で元の大きさに戻るという恐るべき自己再生機能を持っています。
それでは肝機能が低下する肝臓病にはどのようなものがあるかをご紹介します。
肝炎以外にも生活習慣の乱れやアルコール摂取のし過ぎで起こる病気もあります。
非アルコール性脂肪性肝炎
糖尿病患者、生活習慣の乱れで肥満の人に見られる肝障害で、肝機能が低下します。
放置するとまれに肝硬変に進む可能性があります。
アルコール性肝障害
アルコール摂取のし過ぎで起こる肝障害で、『肝臓の病気=アルコールの飲みすぎ』とイメージされる所以は、日本人の300万人がアルコール性肝障害だからです。
肝機能が低下し、そのまま放置すると肝硬変に進む可能性があります。
脂肪肝
肥満、アルコール摂取のし過ぎで肝細胞の3割以上に中性脂肪が蓄積された状態で、肝機能が著しく低下します。
放置するとまれに肝硬変に進む可能性があります。
薬剤性肝障害
新たに薬を飲み始めてから1か月以内に起こる肝機能障害で、発熱や皮膚のかゆみ、黄疸の症状が出ます。
肝炎や肝障害で肝機能が長い時間をかけて悪化すると、さらに恐ろしい病気になります。
肝硬変
慢性肝炎が進行すると肝臓自体が肝細胞が無くなることで小さくなり、肝機能が著しく低下して、高熱、吐き気、食欲不振や倦怠感、皮膚の黄疸、白目、濃い尿が出るが出ます。
肝がん
肝がんはB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスで起こる原発性肝がん、他の臓器などからの転移で起こる転移性肝がんに分けられます。
休息をとっても疲労感が抜けない、常に倦怠感、お酒の飲める量が減ってきた、食欲不振、肌や髪の調子が悪くなってきた、湿疹やかゆみができやすくなった等、明らかに体調の変化を感じる場合は、非アルコール性脂肪性肝炎、アルコール性肝障害、脂肪肝で肝機能が下がっている可能性があります。
2 肝臓病の自覚症状と他覚症状と蕁麻疹の関係
肝臓病が原因となって起こる症状には、自覚症状と他覚症状で判断することができ、蕁麻疹は他覚症状の1つとして類似する症状とともに見られます。
「肝臓病になると蕁麻疹が出る」と言われるのは、肝臓機能低下で血中のビリルビン値が高くなり、肝臓の自覚症状である湿疹やかゆみが症状が現れることで、これをアレルギー性蕁麻疹、慢性蕁麻疹などと同じだと勘違いしているからです。
そして他覚症状の1つである、胸、肩から背中にかけてできる肝硬変が進行するとできる血管腫の斑点も蕁麻疹と勘違いされることがあります。
血管腫とは,血管にできる腫瘍のことで、皮膚の下であればどこにでも生じるものです。
自覚症状、他覚症状のいずれも、相当肝臓に支障が起きていない限り現れない症状ですので、気になる症状があれば迷わず病院で診察を受けるようにしましょう。
3 食べ過ぎない事!腹八分目の徹底で肝臓を守る方法
食べ過ぎは身体によくないと分かっていても、お腹が100%満たされるまで、つい食べてしまいますよね。
そうすると、食べ物から摂取する栄養の処理に追われる肝臓に大きな負担がかかるため、そもそも食べ過ぎは厳禁です!
そこで、毎度の食事で腹八分目を守るためにできることをご紹介します。
腹八分目を心がけて肝臓への負担を減らしてみましょう!
4 お酒を飲むなら守るべき!肝臓をいたわる飲み方
非アルコール性脂肪性肝炎、アルコール性肝障害や脂肪肝で肝機能が下がっている方は、お医者さんからお酒を控えるようにと言われますよね。
ただお酒好きな方にとって、禁酒ほど辛いことはないもの!我慢することがストレスになり、かえって様々な不調となって表れることも多いため、禁酒ができない方は、せめても肝臓への負担が大きくならないように飲むのが絶対条件です!
また、お酒を飲んだ後に、蕁麻疹が必ずといっていいほど表れる場合は、肝臓病の症状ではなく、アルコールアレルギーによる湿疹の可能性もあります。
5 肝臓にとても良い!ゴマを効果的に摂取する方法
老化や病気の原因になる活性酸素の8割が肝臓で発生するのをご存知ですか?
有害物質(添加物、農薬ほか多数)が過剰に体内に入ると、肝臓が処理しきれなくなり、それが原因で蕁麻疹のような湿疹やかゆみが症状として現れることがあります。
そこでイチオシなのが、私たちの身近な食材の一つであるゴマを食べることです。
ゴマにはゴマリグナンという強力な抗酸化成分が含まれています。
その特徴としては、ゴマリグナンが肝臓にたどり着いてはじめて力を発揮するため、肝臓を元気にしてくれるのです!
他にも抗酸化作用のある食品は数多くありますが、これらは体内に入るとすぐに使われるため、肝臓に到達する時点では、ほとんど効力がないのが事実です。
ゴマ効果を最大限にするために、以下のようにして摂取することをおススメします。
大きく分けて、黒ごま、白ごま、金ゴマの3種類のゴマがありますが、最も抗酸化力の高いものは黒ごまですが、成分においては大差もないため、好みで選ぶと良いでしょう。
さらにゴマに含まれているセサミンには、肝臓のアルコール分解・解毒機能を高める作用もあるため、アルコールを飲む前にセサミンサプリメントを服用すると悪酔いや二日酔い防止に効果がありますよ!
6 アロマオイルの力を借りる!デトックスを助ける精油
肝臓には、体内の老廃物や有害物質を外へ出す大事な働きがある一方、肝臓が疲れきっていると、蕁麻疹のような湿疹やかゆみが症状として現れることがあります。
そこで、数あるアロマエッセンシャル(精油)の中には、解毒を助けたり、肝機能を高める効果が期待できるものもありますので、活用してみるのも一つの方法です!
最も手軽な使い方は、お風呂に精油を2~3滴入れるアロマバス!浴室内の湯気で鼻から吸引、肌からじわりと浸透します。
お風呂で身体が温まり、アロマによる癒し効果で肝臓だけではなく、精神的なストレスの軽減にも良いので、ぜひアロマを活用してみましょう!
7 肝臓機能を高める3つのツボ
肝臓が疲れているときには、アルコールの摂取を控え、食生活の改善と身体をできる限り休めることが大切ですが、補助的な方法としてお薦めしたいのがツボ刺激です!
肝機能を高めるツボはたくさんありますが、その中でも代表的な3つツボをご紹介します!
食後すぐや疲労感の強いときを除き、毎日朝と夜の2回、リラックスしているときにツボ刺激を実践してみてくださいね!
さて、『蕁麻疹の原因の一つ?肝臓機能を正常化する7つのステップはいかがでしたか?
肝臓はとてもタフで働き者なのですが、負担をかけるような食生活や無茶な生活が続くことで、気づかないうちに機能が低下してしまいます。
そうなると蕁麻疹のような湿疹やかゆみが症状として現れることがあります。
肝臓は健康と美容の維持のために大切な臓器ですので、いつも気にかけて労わるようにしていきましょう!
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