ダイエットや美容効果があるほか、熱中症などの予防としても、水を飲むことは推奨されています。
また毎日水をしっかり飲むことが健康につながると、大量の水を飲むことを日課にしている方もいます。
しかし水の飲み過ぎはかえって健康を害する可能性もあります。
そこで今回は、水の飲み過ぎが原因で起きる体の不調と、その改善方法、正しい水の飲み方についてご紹介します。
水の飲み過ぎが原因で起こる体の不調と改善方法6選
1 水が私たちの体に必要な理由とは?
私たちの体は大部分が水分でできています。
胎児の時には体重の約9割が水で占められており、成長するに従ってその割合は減っていきますが、成人の時点で6割、老人でも5割は体に水分があります。
これは体に占める脂肪分に水分が含まれているからで、成長するに従い必要な脂肪量は減っていくために、水分も減っていくのです。
男性と女性を比べると、女性の方が脂肪分が多いため、女性の方が体に占める水分量の割合は多い傾向にあります。
しかし水分を補給しないと、人間は生きていくことができません。
これは水分が体内で人間の生命維持に関わる役割を果たしているからでもあります。
人間は動かなくても、毎日汗や尿など2リットルから3リットルの水分が体から排出されています。
体の多くが水分で占められる乳幼児や、水分量が少ない老人に水分補給が必要なのはもちろん、成人でも水分は毎日失われているため、その分を補給しないと脱水症状を起こしてしまう可能性が大きくなるのです。
2 水を飲み過ぎるとダイエットにならない?
水を飲むことでダイエットになるとされている「水ダイエット」ですが、水を飲むだけの簡単なやり方であると同時に、飲み過ぎによる健康被害ももたらします。
そのためたくさんの水分を取ることが、健康や美容によいとされているのですが、逆に水分の取りすぎはダイエットではなく逆効果をもたらします。
3 飲み過ぎると危険?水の飲み過ぎで起きる健康被害
さらに、水の飲み過ぎは逆に健康被害を起こすとされています。
体内に吸収された水は、血液と共に体の中を循環していますが、その循環がうまくいかず、排泄されずにどこかに溜まってしまうことで水毒となります。この水毒が溜まると水毒症となり、最悪の場合は死に至ることもあります。
4 最悪死に至ることも?水毒症とは
水毒症とは、通常体内を循環する水分が体内にとどまってしまい、様々な症状を引き起こす疾患です。
水毒症は一度に大量の水分を補給することなどで、腎臓の働きが間に合わず、血液中の塩分濃度が急激に薄くなる低ナトリウム血症を起こすことにより発症します。
長時間座ったままでいる方、冷房の効いた部屋で体を冷やしがちの方、また睡眠不足など生活習慣が乱れがちな方なども、体に水毒をためこみやすく、症状が悪化すると最悪の場合は死に至る危険もあります。
のどが渇く、尿の色が濃く量が少ない、また貧血やめまい、動悸が激しくなる、といった自覚症状がある場合は、症状を悪化させないためにも早めに病院で診察を受ける必要があります。
5 水を飲み過ぎないために知っておきたい必要量
体が乾きを覚え、水を欲することで水を飲みたいという気持ちになるのが通常の体の働きです。
しかし大量の水を一度に摂取すると、のどの渇きが癒やされているにもかかわらず、塩分濃度の薄い水が脳に達してしまい、脳が混乱してしまいます。
そのため際限なく水が飲めてしまうのです。
摂取した水分を排出するために汗をかく機会が少なく、またトイレを我慢しがちな環境にあると、体に悪影響が出てしまいます。
そのためにも適切な水分量を摂取することが大切なのです。
1日に必要な水分量は、体重を30で割り、その数字が水分量となります。
また毎日必ずその分を飲まないといけないというわけではなく、食材などからも水分は補給できますので、何回かに分けて飲む、料理に水分が多いものを選ぶといった工夫もするようにしましょう。
6 水の飲み過ぎを防ぐために知っておきたい正しい水の飲み方
大量の水分を補給しなくてはいけないから、と毎日水を飲んでいることで、逆に大量の水を飲むようになってしまい、それが止められないと悩む方も少なくありません。
水の飲み過ぎを防ぐためにも、正しい水の飲み方について知っておくことが大切です。
また水分を補給するタイミングを合わせることで、血行改善の手助けになります。
また水を飲むときも、「飲まなければならない」と義務感に駆られて飲むのではなく、体が必要としているときなどに合わせて飲むことで、ストレスを軽減できます。
人間は何もしていなくても、体の働きによって水分が失われるため、その分を補充する必要があります。
しかし水分だけを大量に摂取し、体を動かしたり汗をかいたりして水分が体に循環しないと、体の中で毒に変わってしまいます。
水分を補給するだけでなく、積極的に体を動かし、体に水分を循環させることも意識して心がけるようにしましょう。
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