首は頭や肩を支える重要な場所で、およそ6~7㎏ほどある頭を細い首が毎日支えてくれているのです。
その首は、頚椎という7つのリング状の骨から成り立ち、神経がたくさん通っている他、身体の重要なリンパ節や自律神経が通っている場所でもあります。
つまり、生きていくうえで重要な部分ともいえる首ですが、首筋が痛い、凝っているといった症状があるときは要注意!怖い病気が隠れている場合があります。
そこで今回は、首筋の痛みに隠された7つの怖い病気と治す方法をご紹介します!
首筋の痛みの原因と痛みを軽減する方法
1 肩や首のこりが原因で首筋が痛む場合の対処方法
まず、首筋が痛い原因として考えられるのが、肩や首筋回りがこって痛みを引き起こしているケースです。
肩こりの原因となるのが僧帽筋と呼ばれる筋肉で、後頭部から首筋、背中にかけて繋がっているのが特徴です。
この部分の筋肉が凝り固まることで、肩だけでなく、首筋が痛くなったり頭痛を引き起こしたりする原因となっているのです。
肩こりによる首筋の痛みを引き起こす生活習慣として、長時間の同じ姿勢での作業やパソコンなどによる目の疲れ、運動不足、冷えなどによる血行不良などが挙げられます。
対処方法として、同じ姿勢を続ける際は、適度にストレッチなどで首筋周りを動かし、血の巡りを良くすることが効果的です。
さらにデスクワークの方は1時間に1回は肩や首筋をほぐすように意識し、少し歩いたり空気を入れ替えられる環境なら、是非少し身体を動かし凝り固まらないよう意識しましょう。
2 姿勢の悪さが首の痛みを引き起こしている場合の対処法
姿勢が悪いことが原因で首筋の痛みが起こっているケースもあります。
中でも問題視されているのが猫背で、首筋から背中にかけてが折れまがり、頭が前に突き出しているような姿勢のことを指します。
猫背の人は特に近年スマートフォンやパソコンの普及により増加の一途をたどっており、特に首筋と背中の境目が付きだす「首猫背」による首筋の痛みが増えています。
猫背に対しては、正しい姿勢をきちんと認識し、きちんとキープするよう意識することが重要になってきます。まずは鏡の前で正しい姿勢をチェックしてみましょう。
これがすんなりできない方は、首筋猫背になっているか、首筋周辺の筋力が低下している可能性があります。
生活の中で気が付いたときに、首筋を正し、常に正しい姿勢でいられるよう意識するだけで、改善していくことが出来ます。
また、かみ合わせが悪い場合も姿勢のゆがみを引き起こし、首筋の痛みにつながっている可能性があります。心当たりがある場合は歯科に行ってかみ合わせを相談してみることも有効です。
3 朝起きたら首が回らない!?寝違えによる首の痛みと対処方法
よく朝起きたら首筋が回らない、なんて経験をした方も多いのではないでしょうか。いわゆる「寝違えた」という症状ですね。
寝違えるときというのは、寝返りがうまく打てなかったり、寝る姿勢が悪いことが原因で、肩や首筋に負担がかかって周囲の筋肉に炎症が起こり、痛みを引き起こした状態を指します。
寝返りがうまく打てないときというのは、疲れがたまっていたリ体調が悪いとき、合わない寝具を使っている時などが考えられます。
対処方法として挙げられるのが枕を見直すこと!合っていない枕は、寝違える原因になるばかりか、睡眠の質を落とし疲れが溜まる原因にもなります。
この3つをまずはチェックしましょう。
さらに首筋の痛みと共に肩こりもある場合には、枕が原因で起こる肩こりの原因と5つの解消法も併せて参考にしてください。
また、朝起きて首筋が回らないときは、ストレッチやマッサージで痛みを和らげる対処法があります。
寝違えによって首筋が痛いときは、直接首筋をぐるぐる回したりもみほぐしては逆効果!この際は、肩や肩甲骨、脇の血行不良が原因となっている場合が多いので、肩や腕を意識したストレッチを行えば、首筋回りも自然とほぐれていきますよ!
4 椎間板ヘルニアによる首筋の痛みの対処法
首筋の痛みの疾患としてよく知られているのが椎間板ヘルニアです。
椎間板というのは、首筋の後ろにある頚椎の骨と骨との間をつなぐ組織のことで、椎間板が壊れて中の髄核という組織が飛び出し、神経を圧迫することで炎症や痛みを引き起こす病気です。
椎間板ヘルニアの症状は、首筋に激痛が起こる場合もあれば鈍痛が続き、しびれが出てくるケースなどもあります。
椎間板ヘルニアは整形外科での治療になりますが、運動や仕事が原因の場合は収まるまでは中断し、首筋まわりをテーピングしたりカラーをまいたりして負担を減らします。
また、脊髄への圧迫を和らげる外科処置なども出てきていますので、椎間板ヘルニアの治療は病院での指示を仰ぐようにしましょう。
5 その他疾患が首筋の痛みを引き起こしている場合の対処法
ご紹介した以外で、首筋の痛みを引き起こす疾患として頚椎症が挙げられます。
頚椎症の原因や仕組みは椎間板ヘルニアとよく似ており、加齢などが原因で首筋の骨や椎間板が徐々に変形し、手や肩の神経を圧迫し、首筋の痛みやこわばりを引き起こします。
また、脊柱靭帯骨化症と呼ばれる、頚椎の中の靭帯組織が骨化することで、神経を圧迫し、首筋や手足のしびれといった症状を引き起こす疾患も挙げられます。
もう一つ有名なのが肩関節周囲炎と呼ばれる疾患で、四十重肩や五十肩で知られています。
肩関節周囲炎は、主に加齢や筋肉の使い過ぎで肩関節の腱が炎症や痛みを引き起こす病気で、肩や首筋周りの靭帯が硬くなり、動きが鈍くなり、倦怠感、重圧感を引き起こします。
こういった病気が原因の首筋の痛みは、まずCTやMRIで診断を行い、病院で治療を受ける必要があります。
首筋の痛みが長引く場合、特に手足のしびれといった症状が一緒に見られる場合は一度、整形外科や内科で検査を受ける必要があります。
6 自律神経が原因で起こる首筋の痛みの対処法
首筋の回りには自律神経が通っている場所です。自律神経が緊張状態にあったりうまく機能しないと、首筋周りの血行が悪くなり、首筋の痛みやコリを引き起こします。
自律神経失調症や、うつ病、適応障害といった精神疾患でも原因不明の首筋の痛みやしびれを訴えるケースも多く、知らず知らずのうちに精神的な疲労がたまっているサインであることもあります。
自律神経が乱れる原因として、過労や不規則な生活、ストレスや極度の緊張といった精神的な要因が挙げられます。
精神的に疲れているな、と感じたら、以下の様な方法で自律神経を整えることで首筋の痛みを緩和することが出来ます。
自律神経を整えるには、日ごろから適度にストレスは発散させ、ため込みすぎないようにすることも首筋の痛みを予防するのに効果的です。
その日の疲れは肉体的なものも精神的なものも、翌日に持ち越さないよう時間の使い方を見直していきましょう。
さて、『首筋の痛みに隠された7つの怖い病気と治す方法』はいかがでしたか?
首筋は頭に近く、痛いと頭痛や吐き気をも引き起こし、日常生活に支障をきたします。首筋の痛みといっても考えられる原因はさまざまです。
きちんと自分がどの原因で痛みが起こっているのかを判別し、適切な対処方法を行っていくことが重要です。
ご紹介した中で、気になる症状が合った方は、早急に医療機関を受診し、検査してもらうようにしましょう。
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