唇の両端、口角が炎症を起こす口角炎は、口を開けるだけで激しい痛みが伴うことから、食事をするのも辛く、また一度かかると再発を繰り返すことの多い疾患です。
また痛みだけでなく出血も伴うため、その見た目と痛みは心身共にストレスとなってしまいます。
いつもはすぐ治るのに、なかなか治らないと他の病気かもしれない、と心配になることもあります。
そこで今回は、口角炎ができる原因や症状をすぐ改善するための方法、予防するために日頃から気をつけたいことをご紹介します。
口を開けると痛い!口角炎の原因と一刻も早く治すための対処法
1 口角炎とは一体どんな病気?
唇の両端の口角の部分に、炎症が起きることを口角炎といいます。
亀裂ができて出血をする、ただれができて薄いかさぶたができるといった症状のほか、腫れや痛みなどを生じます。
すぐに治ることもありますが、症状が繰り返すこともあり、口を開けるたびに痛みや出血を伴い、食事がままならなくなることもあります。
口角炎は様々な原因から起きるため、まずその原因を突き止めてから、それに対処していかなければ治りません。
口角炎が初期の状態であれば、市販薬などで治療することができますが、対処法が間違っていたり、原因が別のものであったり、別の病気であった場合には症状を悪化させてしまいます。
口角炎がなぜできてしまうのか、自分の生活習慣なども見直す必要があります。
2 口角炎はどうしてできる?その原因とは
口角炎を発症させる原因として、最も多いのがカンジダ菌によるものです。
カンジダは人の体内にもともと存在する真菌で、表皮や口腔、消化器官、膣などに常に生息しているものです。
体が健康な状態であれば特に問題はないのですが、風邪や疲労で体の免疫力が低下し、衛生状態が悪くなったときや、抗生物質を飲んだときに、カンジダ菌を増やさないために存在する必要な善玉菌が減少して、カンジダ菌が増殖することで感染症状が起こります。
口角炎は、このカンジダ菌が感染して起こるものなのです。
そのほか、ブドウ球菌や連鎖球菌などの細菌が手につき、それで口を触ったときに、唇などが荒れて小さな傷ができていると、そこから細菌が侵入して口角炎となることもあります。
さらに、カンジダ菌や細菌が増殖しやすくなる原因として、以下のことがあげられます。
さらに唇をなめるくせがある方や、唾液の量が多く、唾液を拭き取ることの多い方も、菌が増殖、侵入しやすい環境を作りやすいため注意が必要です。
このほか、口角炎とよく似た原因から起きる症状に、ヘルペスがあります。
ヘルペスは口角の周辺に小さな水ぶくれができ、口の周り以外にも発症します。
ヘルペスであるにもかかわらず、市販の口角炎の軟膏を塗ってしまうと症状が改善されず、逆に悪化させることになりますので、症状が判断できないときには早めに病院で診察を受けるようにしましょう。
3 口角炎を治すための基本ステップ
口角炎の基本的な治療は、患部を清潔に保ち、カンジダ菌の増殖を抑えるために抗真菌薬、細菌が原因の場合は抗生物質を服用します。
炎症がひどい場合には、炎症を抑えるためにステロイド剤の入った軟膏を塗ります。
4 痛い口角炎をなんとかしたい!すぐできる解消法
口角炎はできると見た目だけでなく、食事のときや人と話すときにも痛みを感じるなど、様々な弊害が起こります。
すぐに病院に行くことができればいいのですが、それが難しい場合もありますよね。
そんなときに口角炎の症状を少しでもやわらげる、改善する方法をご紹介します。
初期の状態であれば、このステップで症状が改善します。
患部を洗うタイミングとしては、朝起きたときや夜寝る前に加え、食事の後がおすすめです。
あまり頻繁に行うと、かえって皮膚の再生を妨げますので注意しましょう。
5 口角炎を予防するために気をつけたい食事のこと
口角炎が起きる原因の一つに、ビタミンの不足があげられます。
口角炎を治療、予防するためにも以下の栄養素を積極的に摂るようにしましょう。
ビタミンはサプリメントなどでも補給できますが、バランスの取れた食事をすれば、十分に補給は可能なので、普段の生活からこれらの栄養素を取り入れるようにしましょう。
口角炎は傷みや出血を伴い、症状が繰り返すことから、発症すると辛い疾患です。
体調が悪いときや、免疫力が落ちているとき、また花粉症などのアレルギーを発症しているときにも発症することがあります。
症状が気になって無意識に触ったりこすったりすると、症状が改善しないばかりか、悪化することにもなりかねません。
ほかの病気が原因のときもありますので、独自で判断したり軟膏を塗らず、早めに病院で診察、治療を受けるようにしましょう。
今、あなたにオススメ