残尿感が起きてしまう4つの原因と解消するための方法

残尿感が起きてしまう5つの原因と解消するための方法

トイレに行っておしっこをしたはずなのに、なんだかまだ残っている気がする、どうもすっきりしない、そういった経験はありませんか。

残尿感は、まだ尿が残っている、という「感じ」がするだけで、実際に尿がなくても残っていても、そういった感覚があります。

何度もトイレに行くことになるので、トイレに行くことができない状態はストレスにもなりますし、夜中に何度も起きることで睡眠不足にもなってしまいます。

そこで今回は、残尿感が起きる原因となる病気とともに、残尿感を解消する方法、また予防する方法についてご紹介します。


残尿感が起きてしまう4つの原因と解消するための方法


1 残尿感があるのは膀胱に原因がある?男女で違いがあるの?


残尿感とは、トイレに行っておしっこをした後も、おしっこが残っている感じがあり、すっきりしない症状をいいます。

尿がたまる膀胱に、実際に尿が残っていてそう感じることもありますが、ほとんどは残っておらず、感覚はあるため何度もトイレに行くことになります。

残尿感がある原因としては、以下のことがあげられます。

残尿感が起きる4つの原因

病気によるもの

男性では前立腺、女性では膀胱に炎症が起きているときに、残尿感が症状として現れます。

加齢によるもの

加齢で筋肉が衰えると、膀胱や腎臓の周辺の筋肉が弱くなり、尿を長時間ためておくことができなくなります。ただしデスクワークを長時間することの多い人などは、若くても筋肉が弱く、残尿感が起きることもあります。

ストレスや睡眠不足によるもの

ストレスを感じると、交感神経が強く働き、膀胱が小さくなるため、尿をためることができなくなり、トイレが近くなります。睡眠不足なども副交感神経への切り替えがうまくいかないため、ストレスを感じているのと同じように、トイレが近くなります。

妊娠によるもの

妊娠すると、胎児の成長に伴い、膀胱が圧迫されるためトイレにいってもすっきりしない、残尿感を繰り返すことがあります。

しかし残尿感が起きる原因には様々なものがあり、重篤な病気の可能性もあります。

男性と女性でも、残尿感が起きる病気には違いがありますので、詳しくご紹介します。


2 男性で残尿感があるのは前立腺の病気?どんな病気がある?


男性のみにある臓器である前立腺に、何らかの原因が起き、残尿感が起きることがあります。

残尿感が起きる前立腺の病気

前立腺肥大症

膀胱の下部分にある前立腺が加齢によって肥大し、尿道が塞がれることで膀胱が刺激され、残尿感や頻尿といった症状が起こります。食事療法や水分補給といった生活改善や、投薬を行い、経過を観察する治療が一般的ですが、腎臓に障害が起きるなど悪化した場合には手術を行い、治療します。

前立腺炎

前立腺炎とは、前立腺に炎症が起きる病気で、男性の半数は一度はかかったことがあるという報告もあるなど、比較的若い男性に多く見られます。自転車やバイクの運転、デスクワークなど長時間同じ姿勢を取ることによって、症状が悪化することがあります。


3 女性の残尿感は膀胱炎によるもの?


女性に残尿感が起きる原因としては、2つの病気があります。

残尿感が起きる原因となる2つの病気

・膀胱炎
・骨盤臓器脱・性器脱

骨盤臓器脱・性器脱は女性特有の病気で、膀胱や子宮、直腸などが本来の位置から下がり、膣の入り口から飛び出してくる病気で、出産をした女性の約半数に起き、更年期以降の女性に多く見られる病気です。

膀胱や尿道が下がってくると、頻尿や残尿感といった症状が出ますが、どの臓器が飛び出しているときでも、横になっているときには症状が出ないという特徴があります。

しかし残尿感の症状が起きる原因として、女性が最もかかりやすい病気に膀胱炎があります。

膀胱炎は、尿道から細菌が侵入し膀胱に感染することで起きる疾患です。

男性もかかることのある病気ですが、尿道から膀胱が近く、膀胱に尿を多く溜めることができる女性は特にかかりやすくなっています。

同じように尿道から細菌が侵入することで起きる病気には、腎盂腎炎があり、こちらも残尿感や頻尿といった膀胱炎の症状があります。

膀胱炎の特徴ある3つの症状

・炎症により膀胱が過敏反応を起こすことによる残尿感
・一日に10回以上トイレに行きたくなる頻尿
・炎症が起きていることによる白濁した尿や、粘膜からの出血による血尿


4 残尿感をなくすことはできる?すぐできるセルフケアとは?


残尿感があると、何度もトイレに行きたくなってしまい、日常の生活にも支障が出てしまいます。

すぐに残尿感を解消するために、以下のことを実践してみましょう。

残尿感を解消するセルフケア

水分をこまめにとり、トイレに行くようにする

膀胱炎は汗をかきやすい夏場にも起こりやすいため、膀胱炎の原因となる細菌を増殖させないために、水分を意識して摂るようにしましょう。

長時間同じ姿勢で作業をしない

長時間同じ姿勢で仕事をすることが多いと、男性の場合前立腺に熱がこもりやすくなります。また女性の場合も、同じ姿勢をとり続けることで尿道周辺が蒸れやすくなり、雑菌の繁殖の手助けとなってしまいます。こまめに動く、また出すことがなくてもトイレに行くなどして、長時間同じ姿勢で作業することを意識的に減らすようにしましょう。

ツボを押す

膀胱兪というツボがあり、膀胱炎ほか泌尿器系の症状に効果があります。腰から下、お尻の割れ目の先との間に、逆三角形の骨、仙骨と呼ばれる骨があります。
この骨の中心から、左右に指1本分外側に位置するのが膀胱兪です。

さらに膀胱兪と合わせて、腰骨の位置で、背骨と尾骨をつないだ縦の線と交わるところから、左右に指2本分外側にあるツボ、腎兪もあわせて刺激しましょう。ツボを温めることでも、同じような効果があります。


5 残尿感をなくすための予防方法は?


残尿感をなくすためには、その原因となる病気を改善することも必要ですが、はっきりとした病気はないのに、残尿感がある…ということもあります。

症状を悪化させないために、日常の生活から残尿感をなくす予防を行いましょう。

残尿感をなくすために日常生活でできる予防方法

細菌の感染を防ぐ

トイレを我慢せず、こまめに行くほか、ビデやシャワーの洗浄も過度になると必要な菌まで洗い流してしまうので、注意しましょう。女性の場合は、尿道に細菌が入りやすいので、トイレでお尻を拭くときには前から後ろに向けて拭く、セックスの後はすぐにシャワーで洗い流すといった対策が必要です。

残尿感を予防する食事を心がける

利尿作用のあるセロリやクランベリー、ヨーグルトなどを積極的に食べるようにしましょう。

刺激物を控える

香辛料を多く使った料理は、胃腸に負担となることから、必要な栄養素が吸収されにくくなり、代謝機能を低下させるため、過度な摂取は控えましょう。

ビタミンCを摂る

ビタミンCは体の免疫力を強め、粘膜を丈夫にする働きがあります。またストレスでビタミンCは大量に消費されてしまいますので、毎日摂取を心がけましょう。

睡眠をしっかり取り、ストレスをためない生活を送る

睡眠不足やストレスは、膀胱を緊張させる原因となります。トイレに行かなければ、という気持ちもストレスにつながります。


トイレに行ったのになんだかすっきりしない、また残尿感があるせいで、トイレのことばかり考えてしまうなど、常にトイレの悩みが頭にあると思うように日常生活が送れなくなってしまいます。

しかし残尿感が起きるのは、病気が原因によるものがほとんどであるため、その病気を特定し、治療することが必要です。

さらに神経の障害によるものや、膀胱の活動が過剰であるために残尿感が起きることもありますので、残尿感がたびたびある場合は、早めに病院で診察を受けるようにしましょう。

今回ご紹介した内容に関連する記事として

も併せてご覧ください。

まとめ

残尿感が起きてしまう4つの原因と解消するための方法

1 残尿感があるのは膀胱に原因がある?男女で違いがあるの?
2 残尿感があるのは前立腺の病気?どんな病気がある?
3 女性の残尿感は膀胱炎によるもの?
4 残尿感をなくすことはできる?すぐできるセルフケアとは?
5 残尿感をなくすための予防方法は?


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