クラミジアとは性感染症の一つで、日本で最も多いとされている性病となっており、その感染者数は100万人以上です。
感染者の中でも10代~20代の若い世代に感染が多く、感染の拡大が懸念されています。
性行為、とりわけオーラルセックス(口を使った性行為)や感染者とのディープキスで感染することが多い咽頭クラミジア、感染に気付かず治療をしないまま放置しておくと、他の人への感染経路にもなってしまうため、症状に気が付いたら早めに治療をすることが大事です。
とはいっても咽頭クラミジアは症状が出る場合とでない場合があり、また症状が風邪と似ていることから自分での判断がなかなか難しい病気でもあります。
そこで今回は、咽頭クラミジアの感染経路や検査法から治療法、予防法などをご紹介します。
喉が痛くなる咽頭クラミジアの原因と対処する方法6つ
1 咽頭クラミジアの感染経路
パートナーのどちらかがクラミジアに感染しており、気付かずに性行為をしてしまうとパートナーにクラミジアを感染させてしまうことになります。
また性器クラミジアに感染している場合には、咽頭クラミジアにも感染している可能性があるため、自覚症状がある場合には性器と喉、どちらも検査することが感染を防ぐことに繋がります。
咽頭クラミジアは口を使った性行為、オーラルセックスでもクラミジアの原因となる病原菌が喉について、感染してしまうというケースがあります。
この場合はコンドームを使用するしないに関わらず、感染を防ぐことは困難になってしまいます。
性行為以外ではディープキスにより、咽頭クラミジアに感染してしまうこともあります。
幸いなことに、クラミジアは強い微生物ではないため、プールや温泉といった場所で感染をすることはほとんどありません。
2 性器クラミジア咽頭クラミジアの症状風邪との違い
咽頭クラミジアの症状は風邪に良く似ており、詳しく検査をしないと咽頭クラミジアにかかっているのか、それともただの風邪なのか判断が難しいです。
そこで性器クラミジア、咽頭クラミジアの症状をご紹介します。
クラミジアの潜伏期間は、病原体に感染してから1~3週間程度と比較的長く、性行為をして数日で喉に症状が出た場合には、同じ性病で喉に症状が出る咽頭淋病という病気の疑いも出てきます。
性器クラミジアのでは男女ともに、はっきりと症状が出るので分かりやすいですが、咽頭クラミジアは風邪の症状と非常に似ていて軽視しがちです。
そのため、ただの風邪かなと思い放置をし、検査をしないため感染に気付かないことがあります。
ただ、性器クラミジアのほうで症状が出ていたら、咽頭クラミジアにも感染している可能性が高いため、1ヶ月以内に性行為をしたことがあり、上記のような症状が出た場合には放置せずにパートナーと一緒に病院で検査をしてもらいましょう。
3 咽頭クラミジアの検査方法4つ
病院で行われるクラミジアの主な検査方法は、次の4つです。
クラミジアをはじめとする性病で病院へ行くというのは、何だか恥ずかしくて、出来れば避けたいという心情かもしれません。
ただ、放置して重病化したり、合併症のようなものが出るリスクを考えれば、勇気を出して診察を受けるほうが良いですよね。
一般の総合病院だと恥ずかしいという場合には、患者さんのプライバシーを重視する性病専門のクリニックもあるので、心配な場合は自分で調べて検査を受けるようにしましょう。
4 クラミジアは放っておくと危険?!
クラミジアは放っておくとどのようになるのでしょうか?
クラミジアは自然治癒する病気ではありますが、自然治癒には1年から5年という時間が必要になります。
その間にパートナーとの性行為などをすると治療を先延ばしにした分だけ感染が拡大してしまうため、早めの治療が大切です。
特に女性はクラミジアを放置してしまうと、クラミジアがどんどん進行し卵管炎や不妊に繋がるケースもあり注意が必要です。
女性だけではなく男性もクラミジアを放置すると前立腺炎や副睾丸炎になってしまうことがあります。
そして男女に共通することですが、クラミジアに感染すると性器に炎症が生じているため、HIVにも感染しやすくなる可能性も指摘されており、その感染率はクラミジアになっていない人の3~5倍ほどの感染率になります。
ただのクラミジアと思って放置するのは長い目で見るととても危険なので、早めの検査と治療が必須です!
5 咽頭クラミジアの治療法
クラミジアの原因である病原体、クラミジアトラコマチスの除菌が必要になるので、クラミジアトラコマチスを除菌するための抗生物質があり、主に3種類があります。
クラミジアの症状の出方、どれくらい症状が続いているのか等で、処方される抗生物質は変わってきますので、詳しくはお医者さんに尋ねるようにしましょう。
抗生物質の服用での注意点は、服用3日ほどで効果が出てくるので、途中で薬を飲むのを止めてしまう方がいることです。
お医者さん、薬剤師さんから、処方された薬は決められた期間は継続して服用するように言われます。
これはクラミジアトラコマチスの除菌が、抗生物質の服用中止で十分にできず、クラミジアの感染状態が続いてしまう可能性があるからです。
6 咽頭クラミジアの予防方法4つ
性病に感染しないためには、予防をすることが不可欠です。
- 不特定多数の人と性交渉をしない
- コンドームを使用する
- オーラルセックスの後にはうがいをする
- 性行為の前には体を清潔にしておく
この4つをまず徹底するようにしましょう。
そもそも咽頭クラミジアを引き起こすクラミジアトラコマチスは、喉のうがいでも十分に予防可能です。
ただ、コンドームは付けていれば感染しないというわけではないため、油断せずに症状が出たらすぐに病院へ行きましょう。
さて、『喉が痛くなる咽頭クラミジアの原因と対処する方法6つ』はいかがでしたか?
咽頭クラミジアは感染しても自覚症状がないことから、知らないうちに感染を拡げてしまうこともあり、また感染率も非常に高い性病です。
もし、咽頭クラミジアに感染してしまった、または感染しているかもしれない、と思う場合にはすぐに病院に行き検査を受け適切な治療を受けることが大切です。
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