汗をかくとシャツに塩が付く方に見られる体の不調の傾向と対処法5つ

汗をかくとシャツに塩が付く方に見られる体の不調の傾向と対処法5つ

仕事で外に出ることが多い方や、日頃よく汗をかくという方のなかで、シャツに塩が付いていてしみになって困るという悩みを持っている方は少なくありません。

また色の濃い服の場合は目立つだけでなく、次に着るときに変色するなど生地が傷む原因にもなります。

このように汗が塩になってしまうほど大量にかく場合、何らかの体の不調が原因であることがあります。

そこで今回は、シャツに汗が付くときに考えられる病気、また対処方法について詳しくご紹介します。


汗をかくとシャツに塩が付く方に見られる体の不調の傾向と対処法6つ


1 どうしてシャツに塩が付く?その原因は?


汗を大量にかいた後にシャツを脱ぐと塩が付いていた場合、その原因としては以下のことが考えられます。

シャツに塩が付く原因

汗をかく機能が低下している

運動不足や冷房の効いた部屋で長時間過ごすといった生活で、汗をかく汗腺の機能が低下し、汗をあまりかかなくなります。汗をかくときには活動する少ない汗腺で対応するため、塩分やミネラル分を体内に戻すことが追いつかず濃い汗が出てしまいます。この濃い汗は「悪い汗」です。

汗をかく体質である

汗をかくスピードが速く、また大量の汗をかくために、塩分やミネラル分の再吸収ができなくなっている状態です。生まれ持った体質であるため、着る服などで対処するしかありません。

病気によるもの

大量の汗をかく病気に「多汗症」があります。多汗症は運動をしていないときでも汗が出る疾患ですが、病気が原因で多汗症になることもあります。この場合は、汗をかく場所から健康状態を判断します。


2 汗が塩になっている場所でわかる?病気の可能性


多汗症で大量の汗が出る場合、その場所によって問題のある汗のかき方かどうかを判断することが可能です。

汗をかく部分と考えられる病気の可能性

上半身に大量の汗をかく

糖尿病による発汗障害の可能性があります。糖尿病により、高血糖の状態が続くと、血管からさらに神経にもダメージが加わるため、自律神経に影響が出ます。そのため汗をかけなくなったり、暑くないにもかかわらず大量の汗が出たりするのです。

首から上に大量の汗をかく

女性ホルモンの現象から起きる更年期障害の症状の一つである、ホットフラッシュによる大量の発汗によるものです。上半身にだけ発汗することが多く、人によって頭や首筋、背中や胸など汗をかく場所に違いがある、のぼせるといった症状を伴うこともあります。女性の場合は、更年期障害のほか、甲状腺の疾患でホットフラッシュが起きる場合もあります。

脇には汗腺が多くあるため、汗を大量にかくと塩が付きやすい場所です。通常では問題はありませんが、臭いを伴う場合は、発汗機能が低下している可能性があります。


3 汗が塩になるのは悪い汗が原因?


汗が塩になって付くほど、大量の発汗がある場合、その汗は「良い汗」と「悪い汗」に分けられます。

良い汗である場合は、通常の健康状態による一時的な発汗だといえますが、悪い汗である場合は、発汗の機能が低下していると共に健康を害している可能性があります。

良い汗と悪い汗の違い

良い汗

汗の粒が小さく、なめても味はなく、臭いもしない

悪い汗

べとついている、ねばついている、汗の粒が大きい。なめると塩の味がする。臭いがある。

悪い汗には塩分が多く含まれており、そのためシャツに塩が付く原因となるのです。

塩が付く悪い汗の原因

・運動不足で汗をかく機会が少ない
・睡眠不足や不規則な生活、ストレスなどで自律神経が乱れている
・偏った食事
・冷房が効いている部屋など環境により体温調節がうまくできない

通常であれば、汗をかくことで体温調節をすることができますが、運動不足で汗をかかない生活をしていたり、冷房の効いた部屋で過ごすことが多く、汗をかかないでいると、体にある汗腺は十分に働かず、必要最低限の汗腺以外はその活動を止めてしまいます。

そのため急に汗をかく状況になったときに、汗を出す汗腺が足りなくなってしまうために、少ない汗腺からなんとか汗を出そうとし、その結果悪い汗に変わってしまうのです。

活動を止めている汗腺は、休眠しているだけなので、刺激して目覚めさせればまた正常に活動を始めます。

使われずに休眠したままの汗腺は、そのまま老化して活動をやめてしまいますので、そうなる前に目覚めさせる必要があります。


4 汗を塩に変えないためにすぐできることは?


汗が塩となって服に付くと、黄ばみといった変色の原因になるだけでなく、見た目にもよくありません。

しかし塩となることを事前に防ぐことで、対処することが可能です。

シャツや服に塩を付けないためにすぐできる対処法

インナーをシャツの下に着る

季節を問わず、シャツの下にインナーを着るようにしましょう。汗を吸い取ってくれるので、大量の汗をかいた場合にもシャツに汗が付くのをしばらくは防いでくれます。できれば汗をかいた後インナーを取り替えるようにすると、シャツに汗が付くのを防ぐことができます。

濃い色の服を着ないようにする

塩の色が目立ちやすいブラック、グレー、ネイビーブルー等の濃い色の服を着ないようにするだけでも、視覚的に効果があります。

濡れタオルで汗をかいた部分や服の濡れた部分を拭き取る

汗をかいた後、濡れタオルで汗をかいた部分を拭くようにしましょう。乾いたタオルで拭くと、水分だけが除去され、塩分や皮脂が肌に残り、臭いの原因となります。また着替える際に汗が付いた部分を濡れタオルでたたいて拭き取っておくと、しみの予防となります。


5 良い汗をかくために日頃から気をつけることとは?


汗腺の機能を回復させ、良い汗をかくようにするために、日頃の生活から改善することも必要です。

良い汗をかくために毎日の生活で習慣にしたいこと

入浴で汗腺トレーニング

手足を熱いお湯で温める手足温浴と、38度から40度程度のぬるいお湯に、みぞおちまで浸かる半身浴を交互に行います。汗腺は心臓から遠い場所から老化が進むため、手や足をしっかり温め、血行を改善するようにします。このトレーニングで交感神経と副交感神経が交互に刺激されるため、自律神経のバランスが正常になります。

運動の習慣をつける

激しい運動で、一時的に大量に汗をかいても汗腺の活動を目覚めさせることはできません。有酸素運動であるウォーキングやヨガなどを行い、毎日の習慣にすることで、汗腺の活動が活発になります。

部屋の温度調節をする

外気と部屋の中の温度差が大きいことも、発汗機能を低下させる原因となります。エアコンの設定温度は外気温と5度程度の差以内におさめるようにしましょう。職場などエアコンの温度調節が難しい場合は、部屋に入る前にある程度体温を下げておき、急激な温度変化を体に与えないようにしましょう。

偏った食事をしないようにする

油の多い食事や、動物性たんぱく質の多い食事は、汗腺を詰まらせる脂質の分泌が過剰になってしまいます。また冷たい飲み物の飲み過ぎも、体を冷やし発汗を鈍らせます。代謝を高めるクエン酸を多く含む野菜や果物を摂り、栄養のバランスの取れた食事を心がけるようにしましょう。


大量の汗をかき、塩となって服に付くのは、見た目もよくありませんが体にとってはそれだけの塩分が失われていることでもあります。

汗をたくさんかいたときに水分を補給することは大切ですが、合わせて塩分も補給しないと熱中症だけでなく血中のナトリウム濃度が低下する低ナトリウム血症の原因となり、頭痛や吐き気といった症状が出ます。

良い汗をかくための習慣と共に、水分と塩分、ミネラルの補給も忘れずに行うようにしましょう。

今回ご紹介した内容に関連する記事として

も併せてご覧ください。

まとめ

汗をかくとシャツに塩が付く方に見られる体の不調の傾向と対処法6つ

1 どうしてシャツに塩が付く?その原因は?
2 汗が塩になるのは悪い汗が原因?
3 汗が塩になっている場所でわかる?病気の可能性
4 汗を塩に変えないためにすぐできることは?
5 良い汗をかくために日頃から気をつけることとは?


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