女性に多い肝嚢胞の原因と治療の方法5つ

女性に多い肝嚢胞の原因と治療の方法5つ

肝嚢胞とは、肝臓の中に液体がたまった袋(のう胞)ができる病気で、健康診断や人間ドックで発見されるケースが多くなっています。

女性の発症が多い病気で、人間ドックで超音波検査を受けた50代女性の5~20%に肝嚢胞が見られるとされており、決して珍しい病気ではなく誰にでも起こり得る病気といえますね。

肝嚢胞の確定診断は超音波によりすぐにわかりますが、肝嚢胞ができる原因はいろいろ考えられます。

原因ごとに治療法も変わってきますので、肝嚢胞が見つかったら、続いてその原因を特定する検査を受けることが大切になってきます。

そこで今回は、肝嚢胞の原因と治療の方法がどのようなものがあるかを詳しくご紹介します!


女性に多い肝嚢胞の原因と治療の方法5つ


1 良性の嚢胞「先天性肝嚢胞」の対処方法


肝嚢胞の原因として一番多いのが「先天性肝嚢胞」と呼ばれる肝嚢胞で、患者の8割が40代以降の女性となっています。

先天性肝嚢胞は、健康診断や人間ドックのエコーやCTといった画像検査で発見され、自覚症状が特になく、血液検査の値も正常値を示していることが多くなっています。

肝嚢胞が一個で見つかる場合もあれば、たくさんできているケースもあり、大きさも人によってまちまちです。

先天性肝嚢胞は良性の嚢胞で特に治療は必要はなく、基本的には経過観察なる場合がほとんどのため、定期的に健康診断や人間ドックを受けるようにしましょう。


2 先天性肝嚢胞で治療が必要になるケース


特に治療の必要がない先天性肝嚢胞でも、まれに大きくなって自覚症状が強くでたり、合併症を引き起こすようになるケースもあります。

その場合、エコーでの処置や回復による外科的な治療が必要になってきます。

肝嚢胞で治療が必要な症状

  • 腹部膨満感
  • 腹部から背中にかけての鈍痛
  • 胃もたれ、胃の不快感
  • 吐き気、嘔吐
  • 発熱、寒気

上記のような症状は、嚢胞内に出血や感染を起こしていたり、嚢胞が大きくなることで周りの臓器や筋肉を圧迫している場合が考えられるため、すぐに治療が必要です。

このような場合には、まず、超音波で肝嚢胞の経皮に針を刺し、液体を出します。

その後嚢胞の壁の細胞に、ミノサイクリン(ミノマイシン)といった抗生物質を投与して死滅させることで治療します。

もし、それ以上に大きくなっていたり、改善が見られない場合は、内視鏡または開腹手術により切除を行います。

大きくなるほどに治療は厄介になりますので、やはり早め早めに定期検診を受け、状態をチェックしていくことが大切といえますね。


3 ガンやポリープが原因で起こる腫瘍性肝嚢胞の治療方法


先天性肝嚢胞は良性の嚢胞であるのに対し、他のなんらかの炎症や感染が原因となって引き起こる後天性肝嚢胞もあり、この場合は、その原因に対する治療が必要です。

まずは、ガンなどの腫瘍が原因で起こる腫瘍性肝嚢胞です。

腫瘍性肝嚢胞を引き起こす原因は、腺腫とポリープのような腫瘍性の疾患と、ガンである悪性腫瘍の場合とがあります。

ポリープは良性のものが多く、経過観察となることが多いですが、放っておくとガン化するケースや、大きくなって他の臓器を圧迫する場合などは切除が必要になってきます。

ガンの場合は、ガンに対する治療が行われ、抗ガン剤治療や外科的な治療が必要になります。

こういった悪性腫瘍が原因の場合は、血液検査の肝機能数値に異常が出たり、黄疸が出たりといった症状が出ます。

肝嚢胞が見つかったら、念のため抗体検査や腫瘍マーカー、CTやMRI検査といった精密検査を受けておくと安心ですね。


4 炎症や外傷が原因で起こる炎症性肝嚢胞に対する治療法


炎症性肝嚢胞は、けがなどが原因で起こる外部からの傷や、他の臓器の炎症が契機となって嚢胞を形成しているケースです。

炎症の場合は、肝臓や胆管などで炎症が起こっているケースが多く、炎症部位から組織液が分泌され、その液が溜まって嚢胞を形成するのです。

この場合、肝嚢胞に対しては特に治療を行わず経過を観察し、原因となっている炎症や外傷については対処療法を行ったりして治癒を促します。

その際、肝嚢胞が大きくなって、発熱や感染、出血がある場合は切除などの治療も対象になってくるケースもあります。

先天性肝嚢胞だと思っていたら、うっかり他の病気が隠れていることもあるので、しっかり原因を突き止める事と、気になる症状があれば見落とさないようにすることが大切です。


5 寄生虫感染で発症する感染性肝嚢胞の対処方法


感染性肝嚢胞は、動物の糞に混入したエキノコックスという寄生虫の卵胞を、水分や食料を通して、口にする事によって感染する感染症です。

身体に入ったエキノコックスは、人間の身体の中で幼虫となり、おもに肝臓に寄生して発育・増殖し、肝嚢胞を形成し、全身に広がっていきます。

症状としては腹痛や黄疸、発熱などが挙げられ、症状が進むと肺に嚢胞をつくり、破裂すると咳や胸痛、喀血といった症状が出ます。

寄生虫感染が疑われる場合は、寄生虫の抗体検査やMRIなどの画像を用いて診断を行います。

治療法は、アルベンダゾールや抗生剤といった薬物療法もありますが、根本治療としては手術で包虫を取り除くことです。

幼虫をすべて除去できない限り、予後はあまり良くなく、生存率は30%とされています。

感染性肝嚢胞にならないためには、エキノコックスを身体の中に入れないことが大切ですので、感染源として考えられているキタキツネ、ホッキョクギツネ、コサックギツネ、コヨーテなどの野生動物に接触内ことを徹底しましょう。

そして日本では北海道東部、海外ではロシア、アラスカやカナダ、北欧、ヒマラヤ周辺のインドや中国やパキスタンなどでは、キツネ以外のキツネと接触する可能性がある野生動物にも接触しないことも予防対策になります。


さて、『女性に多い肝嚢胞の原因と治療の方法5つ』はいかがでしたか?

肝嚢胞といわれたら、まずは原因を突き止め、それに合った治療を行っていくことが重要です。

ほとんどの場合が良性の嚢胞ですが、大きくなると治療が大変になりますので、定期的に健康診断や人間ドックを受け、チェックすることが大切です。

40歳を過ぎたらだれにでも起こりうる肝嚢胞、今回異常がなかった方も油断せずに定期的に人間ドックで検査を受けておくようにしましょうね。

まとめ

女性に多い肝嚢胞の原因と治療の方法5つ

1 良性の嚢胞「先天性肝嚢胞」の対処方法
2 先天性肝嚢胞で治療が必要になるケース
3 ガンやポリープが原因で起こる腫瘍性肝嚢胞の治療方法
4 炎症や外傷が原因で起こる炎症性肝嚢胞に対する治療方法
5 寄生虫感染で発症する感染性肝嚢胞の対処方法


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