股関節が痛い、または股関節の付け根に痛みを感じる、違和感がある、そんな経験をしたことはありませんか?
一過性の痛みなら、特に気にすることもない、と放っておく場合もあるでしょう。
しかし、それがもし大きな病気に繋がっているとしたら、どうしますか?
また、立ったり歩くたびに痛みを感じたりするのは、不快でもあり不安感も大きくなるでしょう。
股関節が痛い原因は一体なんなのか、判らないままでいるより、それを知ろうとすることはあなたの身体を守るためには大切なことです。
そこで今回は、股関節が痛くなる原因や、股関節の病気、そしてその対処法をご紹介しましょう!
股関節が痛いときに疑うべき5つの病気と対処法
1 股関節が痛い、と感じる原因とは?
「なんだか歩くときに違和感を感じる」「立つときに少し辛い、痛みを感じる」など、股関節が痛い、違和感がある、と気づいていても放置している人は、実は多いのです。
最初は大したことない、そのうち治るだろう、とついつい放置しがちです。
しかし、最初はそうでも段々と股関節や付け根の痛みが激しくなってきて、最終的にはたつのも歩くのも困難、もちろん走ることなんてとても無理、と重症化してしまうことも。
股関節が痛くなってしまう原因には様々ありますが、多いのはあなたに染み付いた日常生活においての癖や動作です。
人間はロボットではありませんから、人それぞれ動作には癖があります。
歩き方1つを見ても、つま先から下ろす人、踵から下ろす人、ずるずる引きずるように歩く人、様々であることが、道行く人を観察していてもわかるでしょう。
その動作の癖から、股関節の痛みの原因になることがとても多いのです。
また、股関節は体重が大きくかかる部分ですから、どうしても慣れない人やまだ骨が完成していない成長期に、負担のかかるスポーツをすることで、股関節を傷めてしまうこともあります。
そして、女性に多いのは、妊娠や出産の時に股関節を傷めてしまう、というパターンです。
妊娠すると、普段の体重よりも急激に10キロ以上も増えてしまいますから、股関節にかかる負担もまた大きくなります。
そして出産の時に大きく股を広げることになりますので、それがきっかけで股関節に痛みを感じることも少なくありません。
そしてそこから、大きな病気に繋がることも多いのです。
これらの痛みが一過性のものではなく、慢性化すると治療にも時間がかかってしまいますし、何よりも辛いには自分ですから、股関節に痛みを感じたら、何か思い当たる部分はないかよく考えてみましょう。
2 股関節に関する病気の症状とその特徴とは?
股関節が痛いと言っても、その症状は様々です。
一体どういう風な痛みが出るのか、他にも症状はあるのかなど、特徴をみていきましょう。
このような症状が出た場合、股関節に関する病気に繋がっている可能性がとても高いことを承知しておきましょう。
3 股関節に関する病気とは?5つのまとめ
それでは、股関節が痛い、と感じたときに考えられる病気にはどのようなものがあるのか、ここでみていきましょう。
このほか生まれつき股関節が弱いために痛む人もいますが、股関節が痛いと訴える人達の病気は、上記の5つのうちどれかに大体あてはまります。
それでは次に、5つの病気に関しての原因や症状を詳しくご紹介しましょう。
4 股関節の5つの病気と原因を詳しく解明!
それでは、股関節に関する代表的な病気5つを、1つずつ原因と一緒に詳しくご紹介します。
変形性股関節症
これは、股関節が痛い人にとても多い病気の1つです。
関節軟骨という、関節をスムーズに動かすために骨の表面を覆っている部分があるのですが、それが色々な原因で磨り減ってしまい、クッションの役割を果たさなくなってしまって神経に直接ダメージが届き、痛みを感じてしまいます。
生まれつき股関節が弱かったり、形成が不安定だったりする「先天性股関節脱臼」や「先天性臼蓋形成不全」などを持っている人がなりやすいのですが、それ以外にも老化や急激な体重増加による身体の変化によって、変形性股関節症になるパターンも少なくありません。
股関節唇損傷
股関節唇とは、骨盤を取り巻いてスムーズに動かすためにある、繊維軟骨の名称です。
大腿骨の上には球状の大きな大腿骨頭があるのですが、股関節唇は、その大腿骨頭をしっかりと安定させて守り、また外からの衝撃を和らげるクッションの働きをしてくれるものなのです。
この股関節唇には神経が通っていますから、ここがダメージを受けるともちろん痛みを感じますし、クッションの働きも鈍くなって、股関節に繋がるお尻や太ももなどへの痛みも起こります。
関節リウマチ
関節リウマチとは、関節が炎症を起こした状態を言います。
炎症が起こる原因は、ウイルスや細菌などが体内に入ってくるとそれを排除しようと戦ってくれるのが自己免疫での働きで、本来ならば身体のために良い働きをしてくれるものです。
しかし、その免疫力に異常が発生すると、正常な自分の細胞を「身体にとって良くないものだ!」と勘違いして、免疫力が働いて正常なのに炎症を起こしてしまうのです。
鼠径部痛症候群
鼠径部痛症候群とは、股関節の付け根に大きな痛みを感じることが特徴の病気になります。
特に、股関節を激しく動かす運動をしょっちゅう行う人に起こりやすいので、サッカー選手やテニス選手など、瞬発力を必要するスポーツを行っている人がなりやすいのです。
他にも、急激なダッシュを要求されるスポーツ、ジャンプすることが多いスポーツ、また大きく身体を変化させる動きをするバレエなど、股関節に負担が大きくかかるスポーツをしている人は要注意ですね。
大腿骨頭壊死症
大腿骨頭壊死症とは、股関節唇損傷の項目でも説明したとおり、大腿骨の骨頭への血流が悪くなることで壊死してしまう病気です。
骨頭が壊死してしまうと関節面が大きく変形してしまい、股関節の痛みに繋がって日常生活や運動を行うことが困難になってしまいます。
ただ、中には骨頭が壊死して、大腿骨頭壊死症になっても最初は痛みを感じないので、なかなか自覚がない人もいます。
壊死してしまう原因には、大きく分けて2つあり、なんらかの疾患を持っていていることが原因で起こる「続発性大腿骨頭壊死症」と、原因が様々で明らかになっていない「特発性大腿骨頭壊死症」があります。
特発性大腿骨頭壊死症は、ステロイドを多く使用したり、アルコールの飲みすぎなどが大きな原因とされていますが、他にも様々な説があってどういう段階を踏んで血流が悪くなって壊死を起こすのか、いまだに明らかにはされていないのです。
5 股関節の痛みを解消する対処法3選
まず、股関節に関する病気はこれまで紹介してきたとおり、いくつもありますから、とにかく股関節に激しい痛みを感じたり、違和感を感じたり、日常生活に不便を感じるようになったら、すぐに病院へ行って診察してもらいましょう。
病気によっての治療法もさまざまで、薬を飲んだり、マッサージで気長に治していく場合もありますが、酷い場合は手術が必要になってくる病気が多いことも確かです。
放置して悪化していくよりは、まだ軽い自覚症状があるうちから、早めに受診することを心がけてください。
また、普段から股関節を守る為に出来ることが、いくつもありますのでご紹介します。
体重をコントロールしよう
一番股関節に負担がかかる原因は、体重です。
普段から股関節には、体重の4倍から10倍の負荷がかかっていますので、体重が増えると更に股関節にダメージを与えてしまいます。
食事や運動に気を配って、体重を標準にするようコントロールしていきましょう。
日常生活で股関節に負担のかからない配慮をしよう
普段から、無茶な運動や動きはしないことが大切です。
適度な休憩を入れたり、入浴する時にはしっかり身体を温めて股関節を柔らかくしたりなど、工夫してみましょう。
また痛みが出たら安静にして、股関節を休ませて回復させていきましょうね。
日常的に軽い運動やストレッチを取り入れよう
突然の運動、激しい動きは大きく股関節にダメージを与えます。
身体が固いと、ますますそういう自体に陥りますので、普段から軽いウォーキングやストレッチを取り入れていきましょう。
そうすることで、筋力もつき、股関節も柔らかくなって、多少の運動をしても、股関節へのダメージが少なくなります。
さて、『股関節が痛いときに疑うべき5つの病気と対処法』はいかがでしたか?
股関節に繋がる病気にならないように予防することはもちろんのこと、もし痛みや違和感を感じたら速やかに病院へ行って診察を受けましょう。
早期発見、そして早期の対処があなたの大切な身体を守る心構えである、ということを忘れないでくださいね!
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