近年、ミネラルウォーターのブームもあり、美容や健康のためには毎日水をたくさん飲むことが欠かせないという話題が多く、当たり前の情報として浸透しつつあります。
女優やモデルなどが日常的に実践している美の秘訣として「1日に2リットル」などの数字を耳にしたことはありませんか?
しかし、人はそれぞれ生活スタイルや食習慣、体型などに違いがあり、何となく目標の数字にこだわって飲む、ひたすら飲み続けることだけを考えるなど、間違った方法で実践していると、水分を取りすぎてしまい、体に良いどころか悪影響を及ぼしてしまうこともあります!
そこで今回は、水分の取りすぎが原因で起こる怖い症状、そして水分を取りすぎた場合の体の不調を改善する方法をご紹介します!
水分取りすぎが招く怖い病気と対処する方法6つ
1 水分取りすぎが引き起こす怖い症状
人間の体は約65〜70パーセントが水分と言われ、摂取した栄養分を体中に運んだり、余分な老廃物を体の外に排出したり、水分は体内の機能を正常に動かすために必要不可欠な役割を担っています。
しかし、水分はいくらでも摂っていいわけではなく、何事もそうですが、水分も体にとって必要な量があります。
不足はもちろんいけませんが、過剰に多くても体に悪影響が出てきてしまうのです。
実は漢方では、水分の取りすぎで体に水が溜まってしまい、様々な症状が表れることを「水毒」といいます。
体が必要としている水分の量を超えてしまうと、余分な水分が溜まり、体内の巡りが滞ってしまいます。
そのため代謝が悪くなり、体は水分を排出しようとしますが上手くいかず、そのような過程で様々な症状が出てしまうのです!
例えば、過剰な水分で胃酸が極端に薄くなってしまうと胃の消化機能が低下してしまいます。
その結果、胃もたれや食欲不振、消化不良から下痢や吐き気、嘔吐を引き起こします。
下痢や嘔吐は脱水症状になりやすく、さらに水分を補給する必要があり、悪循環に陥ることもありますし、また腎臓は体内の水分を処理していますが、その機能の限界を超える量の水分は腎臓に負担をかけてしまいます。
さらに、水分が多いと血液の量が増し、流れ方も速くなるため、血圧が上昇し、心臓にも負担をかけてしまいます。
一方で、血液が薄まり、血液中のナトリウム濃度が低下すると「低ナトリウム血症」を引き起こします。
これにより、濃度を濃くしようとするために体内の水分が減り、最終的に血液の量が少なくなり、全身にきちんと行き渡らなくなってしまうと貧血や頭痛として症状が表れることもあります。
その他、めまいや立ちくらみ、疲労感なども水分の代謝が悪いことが原因で起こります。
そして、この「低ナトリウム血症」が原因で「水中毒」という怖い病気を引き起こすこともあります。
水中毒は最悪の場合、けいれんを起こしたり昏睡状態に陥って死に至ることもあり、脳に水がたまる「脳浮腫」や肺に水がたまる「肺水腫」につながる場合もあります。
一見、無害に見える水も、過剰に摂取してしまうと体中の様々なバランスが崩れ、その結果、怖い病気を引き起こしてしまいかねないのです。
くれぐれも水分の取りすぎには注意するようにしましょう!
2 水分取りすぎは美容の大敵
水分の取りすぎは体を冷やし、低体温の原因になることもあります。
体の冷えなどの症状はもちろん、内臓を冷やしてしまうことでその機能が低下し、代謝が悪くなってしまうのです。
また、顔や下半身などのむくみも水分の取りすぎが引き起こす代表的な症状の一つです。
食事の量は多くないのに太る、二の腕やお腹の脂肪が気になる、という場合は「水太り」の可能性があります。
例えば、
- 朝、顔がむくんでいることが多い
- 夕方になると下半身がむくんで洋服や靴がきつく感じる
- お腹がチャポチャポと鳴る
- 筋肉が柔らかい
- 肌がぷよぷよしている
- 肌がひんやりとした感じがある
このような場合には脂肪ではなく、溜めてしまっている余分な水分かもしれません!!
お手洗いに行く頻度が少ない方や、便秘や下痢に悩むことがあるという方も要注意です。
さらに、そんな老廃物の多い余分な水分は放っておくと脂肪と結びつき、なかなか落としにくいセルライトに変わってしまうこともあります。
そして水分の取りすぎが、最終的に肥満へとつながってしまうこともあるのです。
改善するためには脂肪を落とすダイエットでは効果が出にくいため、そのようなダイエット法でなかなか痩せられないと感じる場合は水太りも疑ってみましょう!
3 水分取りすぎを防ぐ適切な量
水分の取りすぎは様々な悪影響を及ぼすことになりかねませんが、不足してももちろんいけません。
では、1日にどのくらいの量を摂るのが適切なのでしょうか?
それは、人それぞれ食習慣や生活スタイルが違うため、一概には言えないところがあります。
例えば、普段、屋外で活動する時間が長い人と、空調管理された室内で過ごすことが多い人では発汗の量も変わりますし、食事の内容や量によっても意識せずに摂取できている水分の量は違ってきます。
そのため、自分の生活スタイルに合わせて調節することも大切なのです。
水分を取りすぎないようにするためには、摂取する水分の量と排出する水分の量がちょうど同じくらいになることが理想です。
私たちは通常、汗や排泄によって1日に約2.3リットルの水分を排出していると言われます。
一方、あくまでも目安ではありますが、食事からはだいたい約0.6リットル摂取し、食物を体内で分解してエネルギーに変換する過程で発生する代謝水が約0.2リットルと言われますから、残りの約1.5リットルは別に補給が必要となるわけです。
4 水分取りすぎを防ぐ飲み方
1日に1.5リットルの水分を意識して摂ると言っても、一気に飲むのではなく、コップ1杯くらいの水分200mlを1日数回に分けて飲むのが理想です。
無理して目標の数字を飲もうとするのではなく、体の調子に合わせてのどが渇く度、こまめに摂るように意識すると水分の過不足を防ぐことができます。
また、飲むタイミングも大切で、食事のときはもちろんですが、入浴では発汗で水分を失いますし、就寝中も意外とたくさん水分を失っています。
そのため、夜寝る前と朝起きたときは水分補給を特に意識しましょう!
5 水分取りすぎの対処法〜食事編〜
うっかり水分を取りすぎたときは、体が冷えやすくなっている可能性がありますので、体を温める食事がおすすめです!
基本的に、夏が旬、暑い地域が原産という食べ物や、水分が多くて柔らかい食べ物、白砂糖を含む甘いものなどは体をさらに冷やしてしまうので避けましょう!
一方、冬が旬、寒い地域が原産という食べ物や、水分が少なくて固い食べ物は体を温める効果があります。
なるべくサラダなど冷製ではなく、スープや煮物などの温かいメニューで摂るのがいいでしょう。
冷たい水も避け、常温かできれば白湯で摂ると体を内側から温めることができるのでおすすめです!
また、塩分が多い味付けの料理はのどが渇いてしまいます。
これは塩分を取りすぎたときに、体が塩分濃度を一定に保とうとする働きによるものですが、水分の取りすぎにつながりかねません。
普段から濃い味付けの料理は避けましょう。
そこで体を冷やす効果のある食べ物飲み物、そして体を温める効果のある食べ物飲み物を併せてご紹介します。
ぜひ、水分取りすぎの食生活改善に役立ててくださいね!
6 水分取りすぎの対処法〜発汗編〜
水分を取りすぎたときや体に水分がたまっていると感じるときは、発汗で水分を排出するように心がけるのもいいでしょう。
30分以上歩いたり、普段より早足で歩くなど、軽めの運動がおすすめです!
運動といっても激しい運動ではなく、あくまでも”軽め”で十分です。
また入浴も発汗にぴったりです!
半身浴など無理のないペースで汗を流すこと、で余分な水分を排出してしまいましょう!
汗をかくと体内のミネラルも失われますから、スポーツドリンクなどでミネラル補給も忘れずに!
さて、『水分取りすぎが招く怖い病気と対処するための方法6つ』はいかがでしたか?
水分の量や摂り方は、あくまでも自分のペースに合わせて、必要な量を見極めることが大切です
自分にとって必要な水分を、過不足なく摂るという美容と健康のための習慣、ぜひ日常生活に取り入れるようにしましょう!
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