意外に知らないインドメタシン効果効用と気を付けたい使用上での注意点

痛みに効くインドメタシンの5つの効果効用と使用する上での注意点

鎮痛や解熱の作用のあるインドメタシンは、痛みにすぐ効くことからリウマチの治療に広く使われていましたが、現在は薬局でも購入が可能な薬として、湿布やスプレーなどに広く使われている薬剤です。

しかしインドメタシンはその効果が強いために、用法を守り、適切な量を使用しないと、副作用や様々な症状を引き起こす可能性があります。

そこで今回は、インドメタシンの体への効用や痛みを取る仕組みとともに、起きる可能性のある副作用や、使用する際の注意点について詳しくご紹介します。


意外に知らないインドメタシン効果効用と気を付けたい使用上での注意点


1 インドメタシンにはどんな効果がある?


インドメタシンとは、鎮痛や解熱の作用を持つ、非ステロイド性抗炎症薬です。

かぶれや皮膚炎に対する薬剤として、ステロイド外用薬があり、炎症に対して強力な効果がありますが、成分が強く副作用もあるため医師の処方が必要な薬剤です。

一方非ステロイドであるインドメタシンは、同じように医師の処方が必要な薬剤で、リウマチの治療に多く使われる薬剤ですが、効き目が高く、副作用も少ないことから「スイッチOTC薬」の取り扱いとなりました。

スイッチOTC薬とは、医師の処方箋がないと使用できなかった薬剤を、病気の予防のため、また症状を軽減し、病院に行かなくてもよいよう薬局で買えるように販売を許可された薬剤のことです。

インドメタシンを含む内服薬は、医師の処方箋が必要ですが、薬局で購入が可能となっているインドメタシンを含む薬剤は、湿布やスプレー、クリームなどに多く使われています。

またステロイド抗炎症薬が使えない方にも、非ステロイド性の抗炎症薬は使うことができ、安全とその効果からも多くの湿布にインドメタシンが配合されています。

しかしインドメタシンにも全く副作用がないわけではなく、使用を続ける際にも注意が必要な薬剤です。


2 なぜ痛みを取る?インドメタシンの作用の仕組み


インドメタシンは、湿布や塗り薬、スプレーなどで患部に直接薬剤を吸収させることで効果を発揮する薬剤です。

インドメタシンの作用についてご紹介する前に、まず筋肉痛の仕組みについてご説明します。

筋肉痛が起きる仕組み

①激しい運動をしたときに、筋肉に負荷がかかることで、筋肉を構成する筋繊維に傷がつきます。
②傷を修復するため、血液中の白血球が集まり、炎症が起きます。
③炎症が起きると、痛みを感じさせる刺激物質である、プロスタグランジンやヒスタミン、セロトニン、ブラジキニンなどが生産され、筋繊維を包んでいる筋膜を刺激し、その刺激が感覚中枢から脳に伝わり感じるのが筋肉痛です。

つまり炎症が起きている場所を知らせ、修復のために脳へ信号を送る役割として、刺激物質があるのですが、この刺激物質は痛みを感じさせる役割も持っているため、修復しようと体に働きかけようとするとその分痛みも強くなるのです。

インドメタシンは、この痛みを起こす刺激物質である、プロスタグランジンが作られないように作用する薬です。


3 インドメタシンを使用した場合に胃腸の不調が起きる?


インドメタシンには、痛みを起こす作用のあるプロスタグランジンの生成を阻害しますが、同時に副作用も起こります。

最も多いとされる副作用が、胃腸障害です。

インドメタシンの服用で起きる胃腸障害の症状

  • 食欲不振
  • 吐き気や嘔吐
  • 胃のむかつき
  • 腹痛
  • 口内炎

多量の使用や長期間の使用により、胃潰瘍や胃からの出血、肝臓や腎臓にも影響を及ぼします。

これはインドメタシンが胃腸で分泌される粘液をつくるプロスタグランジンの生成を阻害するためですが、湿布やスプレー、塗り薬は皮膚から薬剤を吸収させるため、服薬に比べると吸収率はそれほど高くありません。

ただし胃腸の病気や血液の病気、肝臓や腎臓の病気にかかったことのある方には、過敏反応が起きることがあります。

また高血圧や動脈硬化などで、抗血液凝固薬剤を処方されている方は、薬物相互作用が起き、血液凝固の作用が抑えられてしまうので、使用には注意が必要です。


4 インドメタシンを使用した場合に呼吸器に不調が起きる?


インドメタシンには、気管支など呼吸器に影響を与える副作用もあります。

インドメタシンの呼吸器への副作用

  • 息切れ
  • 咳が出る
  • 息が苦しい
  • 呼吸困難

インドメタシンが生成を阻害するプロスタグランジンは、肺の粘膜を作る役割もあり、もともと喘息にかかっている人などは、発作が起きます。

またインドメタシンの副作用が強く起きる喘息の病気の一つに、「アスピリン喘息」があります。

アスピリン喘息は、抗炎症作用のある薬剤、インドメタシンやロキソプロフェン、イブプロフェンなどによって重度の発作が起きる病気で、大人になってから喘息になった方などの1割程度の方がこのアスピリン喘息ともいわれ、喘息を発症している方もなる可能性があります。


5 インドメタシンと上手に付き合うために気をつけたいこと


インドメタシンは痛みを抑えることはできますが、炎症や患部を修復する機能はないため、
それを理解した上で、適切な使用を行う必要があります。

インドメタシンを使用してはいけない方

  • インドメタシンの含まれた製品でぜんそくやアレルギーの症状が起きたことがある方
  • 胃腸や肝臓、腎臓や心臓の病気がある、また治療を受けている方
  • 血液の薬を服用している方
  • 妊娠中の方(胎児への影響)
  • 15歳未満の方

さらにインドメタシンを含む薬剤を使用する際には、以下のことに注意しましょう。

インドメタシンが含まれる薬剤の使用で気をつけたい4つのこと

現在服用している薬に注意する

解熱鎮痛剤のジフルニサルもしくはドロビットや、血圧降下剤のトリアムテレンを服用している場合は、併用しないようにしましょう。

ジフルニサルとの併用で、胃腸出血、トリアムテレンとの併用は急性腎不全を起こすことがありますので、病院で医師に相談してから使用するようにします。

服用する際には食後にする

胃腸機能への副作用や負担を軽減します。

車の運転は避ける

眠気が起きるほか、集中力の低下なども起きるためです。

長期使用はしない

インドメタシンは痛みをやわらげる効果はありますが、炎症は抑えないため、長期使用で筋力が落ちます。

筋力が落ちると衝撃を吸収できず、再び同じ場所に炎症が起き、症状を繰り返すことになります。

使用しても効果がない、症状が改善されない場合は、服用を中止し、医師の診断を受けましょう。


さて、『意外に知らないインドメタシン効果効用と気を付けたい使用上での注意点』はいかがでしたか?

インドメタシンは即効性のある鎮痛や消炎の効果がある薬剤で、薬局で多くの湿布薬に使用されています。

しかしインドメタシンには、胃腸や呼吸器に副作用が起きることがあるため、過去の病気や現在の持病、服用している薬によって、重篤な症状が引き起こされることがあります。

今回ご紹介した副作用について十分に注意した上で、使用する際には病院や薬局の薬剤師の方に相談するなどして、適切な使用を心がけましょう。

今回ご紹介した内容に関連する記事として

も併せてご覧ください。

まとめ

意外に知らないインドメタシン効果効用と気を付けたい使用上での注意点

1 インドメタシンにはどんな効果がある?
2 なぜ痛みを取る?インドメタシンの作用の仕組み
3 インドメタシンを使用した場合に胃腸の不調が起きる?
4 インドメタシンを使用した場合に呼吸器に不調が起きる?
5 インドメタシンと上手に付き合うために気をつけたいこと


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