亜鉛華軟膏(あえんかなんこう)は、古くから使われている軟膏で、皮膚を保護して炎症を和らげる作用があり、ステロイド剤などと比べると副作用が少ないため、赤ちゃんからお年寄りの方まで安心して使える塗り薬です。
ただ、亜鉛華軟膏に限らず全ての薬について言えることですが、正しく使用することが前提、でないと効果が期待できないどころか、症状を悪化させてしまう恐れもあるため要注意です!
そこで今回は、亜鉛華軟膏の効用効果と使用上の注意点をご紹介します。
亜鉛華軟膏はニキビや発疹に使える?効用効果と注意点5つ
1 本当に安全?亜鉛華軟膏の成分と特徴について
亜鉛華軟膏は、一般的に副作用がほとんどなく安全とされていますが、「実際のところはどうなの?」「子供が使って大丈夫?」と半信半疑の方はいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、亜鉛華軟膏の成分と特徴についてご紹介します。
ステロイド剤のような即効性はありませんが、効き目が穏やかな分、副作用の心配は少ないですので、長期にわたる使用も可能です。
ただ、亜鉛華軟膏が使えるのは、あくまでも軽症のケースですので覚えておきましょう。
2 亜鉛華軟膏が使える代表的な皮膚疾患について
前に触れているように、軽症の皮膚トラブルに使える亜鉛華軟膏ですが、具体的には以下の疾患が対象となります。
また、皮膚の状態としてびらんや潰瘍が見られ、患部を乾燥させた方が良い場合に、亜鉛華軟膏が適しています。
ちなみに、びらんとは「表皮までの浅い傷で、水ぶくれの後になりやすく、皮膚表面が湿潤状態」、潰瘍とは「真皮以下の組織にまで損傷が達しており、時に出血や浸出液が出る状態」を言います。
例えば、よくある疾患の一つ、手湿疹(主婦湿疹)を例にあげてみても、使える場合と使えない場合があるため、皮膚の状態をよく観察する必要があります。
3 ニキビにも使える?亜鉛華軟膏の消炎作用と保護作用
見た目に悪く、痛みを伴うこともあるニキビ、なんとかしたいですよね。
特に大人ニキビに関しては原因が複雑で、思春期にできるニキビと違って、皮脂分泌を抑えるニキビ用の化粧品や薬を使っても、まず治らないでしょう。
そこで、亜鉛華軟膏の消炎作用と保護作用に注目です!
赤や黄色(膿が溜まった状態)の炎症が進んだニキビには、亜鉛華軟膏が効くとは言い切れないため、ニキビ跡を残さないためにも、医師の判断を仰ぐのが賢明です。
大人ニキビのそもそもの原因は、ホルモンバランスや乱れた生活習慣、乾燥肌、ストレスなど、様々な要因が絡み合っているため、まずは規則正しい生活と、肌の健康に良い緑黄色野菜をふんだんに取り入れた和食中心の食事を心がけましょう。
4 亜鉛華軟膏でジュクジュク患部を乾燥させる使い方
亜鉛華軟膏の大きな特徴の一つは、傷口から滲み出る浸出液を吸収して乾燥させる働きがあることです。
よって、患部がジュクジュクした外傷や水虫、湿疹、皮膚炎、汗疹、アトピー性皮膚炎による傷といった皮膚のトラブルには効果が期待できますが、正しく使用することが何よりも大切!
基本的な使い方は、1日1〜3回を目安に清潔な手で直接患部に塗るのですが、患部のジュクジュクが酷い場合は、軟膏を塗った上からガーゼで覆います。
また亜鉛華軟膏は、一度肌に塗ると水ではなかなか落としにくいため、ベビーオイルやオリーブオイルをコットンに含ませて拭き取るようにし、決して患部をゴシゴシと擦らないようにしましょう。
5 これだけは覚えておきたい!亜鉛華軟膏の使用上の注意
一般的に、薬には効果と副作用がありますが、亜鉛華軟膏については副作用がほとんどない!と言い切れるくらいに安全性が高い一方、体質によっては肌に合わず、かぶれたり、刺激を感じたりすることも稀にあります。
ですが、使用を中止することで、症状はすぐに改善されるでしょう。
ただ、亜鉛華軟膏の患部を乾燥させるという性質から、以下の点に注意が必要です。
いくら安全な薬でも100%と言い切ることは出来ませんので、使用上の注意を頭に入れた上で、少しでも疑問に思うことがあれば、医師や薬剤師のアドバイスを受けるようにしてくださいね。
さて、『亜鉛華軟膏はニキビや発疹に使える?効用効果と注意点5つ』はいかがでしたか?
亜鉛華軟膏は皮膚科で処方される薬ですが、薬局やインターネットでも購入可能です。
亜鉛華軟膏は、アトピー体質の方や敏感肌の方を含め誰もが使える安全な塗り薬なので、病院へ行くほどではないけど、初期のニキビや軽度の発疹が現れた時の対処法の一つとして、試してみてくださいね。
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