歯を磨いていたら歯茎から血が出る、フロスを通したらダラダラ出血した、、といった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
歯茎から血が出る原因のほとんどが歯周病もしくは歯周病予備軍。
そしてたいていの場合きちんとブラッシングできていなかったり、間違えたオーラルケアを行っていることにより引き起こっているのです。
しかし、それ以外にも歯茎の出血には怖い病気が隠れているケースもあるのです。
そこで今回は、歯茎出血の原因と一刻も早く血を止めるための対処法も併せてご紹介します。
歯茎出血のヤバい原因と血を止めるための対処法7つ
1 歯茎の出血の大部分はこれ!歯周病による歯茎の出血に対する対処法
日本人の8割が歯周病とされており、歯茎から出血する原因のおよそ9割が歯周病が原因なのです。
歯周病といっても段階があり、まず歯茎が腫れて血がでる歯肉炎からはじまり、進行するとやがて歯が抜け落ちる歯槽膿漏になってしまいます。
歯茎からの出血に加え、歯茎が赤くなる、口臭が強くなるといった症状が見られたら要注意です。
初期の歯肉炎ならば毎日の歯ブラシで治すことが出来ますが、進行するとともに治療も長期化し難治化するので、早いうちに対処することが必要です。
2 汚れは炎症の元に!歯石や食べかすが原因で歯茎が出血する場合の対処法
歯と歯茎の境目に食べかすなどの汚れがたまり、そのまま放置しているとやがて歯石となってこびりつき、素の汚れの雑菌などが原因で歯茎が炎症を起こして出血しているケースもあります。
よく、歯医者さんで歯石を摂ってもらった際に歯と歯茎の境目から血がダラダラ出た、という経験をされた方も多いのではないでしょうか。
出血の原因は、歯石や汚れをそのままにしておいたことで、歯茎が炎症をおこし、腫れていたため。腫れた歯茎から、歯石や汚れを取り去る際に、どうしても歯科器具が歯茎に当たり、出血してしまったためです。
歯と歯の間の汚れを取る際に出血がひどい方は日常的に汚れがたまり、歯茎が腫れぼったく炎症を起こしている可能性があります。
こまめにフロスや歯間ブラシなどで、歯と歯の間や歯茎の境目あたりの汚れを取るようにしましょう。
始めた当初はたくさん出血していたけれど、まいにちフロスを行うことで日ごとに出血がましになる方も多いです。是非1日1回は完全に歯の汚れを落とす習慣をつけてみてください。出血がだいぶ良くなります。
また、歯医者さんで歯石除去を行ってくれるところもあるので、月に一回検診を兼ねて歯のお掃除をしてもらうこともおススメです。
3 歯科治療中に起こる歯茎の出血と、注意したい症状とポイント
虫歯や歯の根っこの治療中、抜歯後の傷口の回りから出血する場合もあります。
この場合はきちんと歯科治療が行われ、良くなるとともに歯茎の炎症も引いてきますので、根気よく歯医者さんに通うことが必要です。
一方、治療済みの歯で、かぶせ物や銀歯になっている歯の歯茎が痛んで腫れたり、血や膿を伴う出血がある際は、要注意です。
被せ物の奥の見えないところで虫歯が進行して根に到達し、炎症を引き起こしていたリ、膿んでいる可能性があります。
放っておくと、炎症範囲は広がり、抜歯や切開が必要となる嚢胞になったり、発熱や悪寒といった全身症状を引き起こすケースもあります。
以前治療をした歯の回りの歯茎が腫れてくる場合はなるべく早めに歯科を受診し、きちんとレントゲンで根まで見てもらうことが必要です。
この際口腔外科も診られる歯科医を選ぶと、外科的な処置が必要になった際にも対応してもらえるので安心ですね。
4 乾燥も危険!ドライマウスによる歯茎の出血に対する対処法
口の中が乾燥し、唾液の分泌量がへる「ドライマウス」も、口腔内粘膜を弱め、歯茎からの出血をひきおこしている場合があります。
ドライマウスの原因は、オフィスや職場が乾燥環境、食べる際に噛む回数がすくないといった生活習慣や薬の副作用、極度のストレスや緊張などが挙げられます。
これらの要因によって、唾液の分泌が減るため口の中が雑菌にさらされ、菌が増殖、虫歯や歯茎の炎症を引き起こすという訳です。
乾燥した場所に長い間いる際はこまめに水分を取り、口を潤わせる、ガムをかんで唾液を分泌させる、食事の際はよく噛むよう意識する、日ごろからストレスを溜めないようにする、といった生活習慣の改善で、口腔内環境はぐっと改善します。
また、口が渇く原因として口で呼吸している口呼吸も挙げられます。
鼻炎やアレルギーなどが原因で、鼻で呼吸ができない人や、無意識のうちに口で息をする癖のある方もいます。
口の中が乾燥しやすいという方は、口呼吸になっていないか、呼吸の仕方もチェックしてみましょう。
鼻が詰まっている方は、なるべく鼻で呼吸できるよう、お薬などで調節してみてください。
5 ブラッシングの仕方は大丈夫?歯茎の外傷が原因の出血の対処法
合わないブラシや、強すぎる力でごしごしと歯ブラシしてしまうことで、歯茎を傷つけ、傷になり、出血を繰り返している場合があります。
間違ったフロスや歯間ブラシの使い方でも出血します。
歯ブラシはなるべくふつう~柔らかめのものを使いましょう。特に歯茎が腫れやすい方は、柔らかいタイプがお勧めです。
そしてブラシはあまり大きすぎるものだと、歯からはみ出して歯茎を傷つける原因になります。
歯間が空いていたリ、銀歯やブリッジがあるという方は特に細やかなブラッシングが必要なのでブラシ先はなるべく細かいものがお勧めです。
6 ダイエット中も要注意!歯茎の出血の原因はビタミン不足かも?!
ビタミンD、ビタミンC、ビタミンKが欠乏すると出血しやすくなります。
また、慢性的な栄養不足は唾液の分泌量も低下させ、口の中の環境が悪くなり、雑菌が繁殖しやすくなります。
それだけで虫歯や歯肉炎のリスクが高まり、歯茎も非常に炎症しやすくなってしまいます。
もともと発展途上国などで見られた症状ですが、最近は若い女性でダイエットを意識するばかりに極端に食べないダイエットなどを行うばかりに、歯周病や虫歯が増加傾向にあります。
肌荒れや口の回りが荒れるといった症状が伴えばビタミン不足の可能性もあります。
サプリメントなどで補いつつ、きちんとバランスの良い食事を意識しましょう。
ビタミン類を効率よく摂るにはスムージーなどがお勧めです。
生の野菜や果物の栄養がぎゅっと濃縮され、しかもそのまま摂取できるのでビタミン不足による肌荒れや体調不良に効果バツグンです。
朝食をつい抜いてしまいがちという方も、飲むだけなので比較的取り入れやすくなっていますので是非お試しください!
7 重篤な病の可能性も!内臓疾患が原因の歯茎の出血に対する対処法
ごくまれにですが、血液の病気が原因で血が止まりにくくなり、歯茎から出血が止まらないケースがあります。
こういった場合、歯茎の腫れや痛みがないにもかかわらず、いきなり出血が止まらなかったり、併せて鼻血が出たりあざが出たりといった症状も併せて見られます。
代表的な病気が白血病です。歯茎の出血に加え、鼻血やアザができる、熱が出る、リンパが腫れる、倦怠感が出るといった症状がみられます。
他には、血友病や血小板が減少する血小板減少性紫斑病、骨髄の造血能力が低下する再生不良性貧血などが挙げられます。
これらはすべて難治性疾患のため、専門家による治療が必要です。
また、普段飲んでいる薬により、歯茎が腫れやすく出血しやすい場合もあり、高血圧の薬やてんかんの薬、免疫抑制剤などが該当します。
血液の流れをよくする薬であるワーファリンやアスピリン製剤を飲んでいると血の流れを良くするために血が出やすく、歯ぐきからの出血を引き起こす原因になっている可能性があります。
飲んでいる薬があるという方は一度、医師や薬剤師に相談してみるといいでしょう。
さて、『歯茎出血のヤバい原因と血を止めるための対処法7つ』はいかがでしたか?
歯茎の出血といってもこれだけ色々な原因が考えられ、ご自身の生活で当てはまるというものがあった方も多いのではないでしょうか。
いかなる理由にせよ、早めに気付き、対処することで重症化は防ぐことが出来ます。
そして気になる症状がおありの方は必ず医療機関に相談してくださいね。
口は全身を映す鏡。お口の中を健康に保つことが、長生きの秘訣といっても過言ではありませんよ!
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