「顔を洗う姿勢がつらい、、、」なんてことはありませんか?
椎間板ヘルニアになると、前屈みになるだけで腰が痛み、症状が悪化すると歩くことさえ困難になってしまう場合もあります。
ヘルニアの痛みがひどくなると、手術しなければ治らないと思ってしまいますよね。
実は、ヘルニアは症状が軽い内に適切な治療を受け、首や腰に負担をかけない生活を心がけるだけで、手術をしなくても痛みを和らげることができるのです。
そこで、今回はヘルニアの原因や治療法、さらに手術なしで痛みを取る効果のある簡単な対処法をお伝えします。
手術しないとダメ?ヘルニアの原因と対処法
1 ヘルニアとはどんな病気?
ヘルニアは、ラテン語で脱出を意味する言葉を語源とし、椎間板ヘルニア以外にも、体の組織や臓器が突き出した状態になる、様々な疾患名に使われている言葉です。
その中でも、ヘルニアと聞いて多くの方が思い浮かべるのは、首から腰にかけての痛みなどの症状を引き起こす椎間板ヘルニアです。
椎間板とは、首からお尻まで続く脊椎にある椎体の間にある、脊椎への衝撃を和らげるクッションの役割をしている組織です。
椎間板ヘルニアは加齢、姿勢や動作の癖などによって、繰り返し大きな圧力が加わることで、椎間板が変性することによって発症します。
本来の位置から飛び出した椎間板が、脊椎や神経を刺激し、痛みやしびれなどを症状が現れるのです。
椎間板は脊椎のどの部分にもある組織ですが、日常生活で特に負担のかかりやすい、頸椎や腰椎は椎間板ヘルニアになりやすい傾向があります。
頸椎と腰椎で症状の現れる範囲が異なりますが、椎間板ヘルニアになると痛みやしびれ、だるさや違和感を感じるといった症状が現れます。
また、頸椎は7つの骨から、腰椎は5つの骨から構成されているため、どの骨の間で椎間板ヘルニアが起きるかによっても症状の出る範囲が異なってきます。
そのため、医療機関を受診する際には、どの部分のどのような症状があるのかを、しっかり説明できるようにしておきましょう。
2 椎間板ヘルニアの治療法とは
整形外科を受診して椎間板ヘルニアと診断された場合は、すぐに手術ではなく、これからご紹介するような保存療法での治療が行われます。
どの治療を受ける際にも、事前に医師とよく話し合って、不明な点をなくしてから治療を開始することが大切です。
整形外科での治療で改善が見られない場合には、民間療法を実践してみるのもひとつの方法です。
しかしながら、効果がはっきりしない、根拠のない療法も少なくありませんので、冷静に様々な療法を比較して、ご自身に合ったものを選びましょう。
3 正しい姿勢で負担軽減
悪い姿勢が習慣になっていると、椎間板に負担が蓄積して、椎間板ヘルニアを発症してしまう可能性があります。
そこで、椎間板ヘルニアになってしまった方はもちろん、椎間板ヘルニアを予防したいという方にもぜひ実践していただきたい、正しい姿勢のポイントをご紹介します。
立っている時でも座っている時でも、頭のてっぺんを糸で吊られているようなイメージで、姿勢を整えていきます。
たとえ良い姿勢でも、長時間同じ姿勢をとることは負担になりますから、30分から1時間に1回程度は休憩を取り、姿勢を変えてリラックスしましょう。
4 痛み別!5分でできるヘルニア改善体操
「痛みが強くて、運動ができない、、、」というようなお悩みを抱えることってありますよね。
肥満や運動不足によって筋力が低下すると、ヘルニアの発症や症状の悪化のリスクが高まります。
そのため、軽い運動を習慣にして、筋力の低下や疲労の蓄積を防ぐことが大切です。
そこで、痛みの強さ別にヘルニアを改善する体操をご紹介します。
体操は、自分が気持ち良いと感じる力で、ゆっくりと行いましょう。
毎日継続することで、手術を行わなくても、ヘルニアの痛みが徐々に和らいできますよ。
痛みが強い時には無理をしないように注意して、運動習慣のない方は、まずは簡単にできる腹式呼吸から始めてみましょう。
5 ヘルニアの痛みを和らげる日常生活のコツ
「ヘルニアの痛みでお風呂掃除ができない、、、」ということはありませんか?
椎間板ヘルニアになると、前屈みの姿勢や体をひねる動作、手を前に出す姿勢で痛みを感じやすくなるため、どうしても仕事や家事に支障が出てしまいますよね。
しかしながら、ヘルニアの痛みは、手術をしなくても、ほんの少し動作を変えるだけで和らぐことがあります。
そこで、ヘルニアの痛みを和らげる動作のポイントをご紹介します。
前屈みの姿勢を避け、膝や下半身の力を上手く使うのがポイントです。
痛みが強い時には、安静を心がけることが一番です。
何でも自分でやろうと頑張りすぎるのではなく、家族や身の周りの方の力を借りながら、ヘルニアの痛みと上手に付き合っていきましょう。
6 こんな症状は即病院へ!手術を考えるべきヘルニアの症状3つ
「できれば手術はしたくない、、、」とヘルニアの痛みを、我慢して過ごしていませんか?
ヘルニアで手術をする割合は全体の半分以下といわれていますが、中には緊急に手術を必要とするヘルニアもあるのです。
そこで、手術を考えるべきヘルニアの症状を3つご紹介します。
手術を避けたいからと、ヘルニアの症状を我慢しすぎると、手術が成功した後も後遺症が残ってしまうことがあります。
脚の麻痺や尿の異常があれば、すぐに病院で相談してくださいね。
椎間ヘルニアによる痛みやしびれが悪化すると、生活の質を保つことが困難になりますから、手術のデメリットだけではなくメリットにも意識を向けて、前向きに検討してみましょう。
最近では、スマートフォンの使用により、20~40代の若い年代にも頸椎椎間板ヘルニアが増えています。
ヘルニアは、手術なしでも自然に治ることがある病気ですので、痛みがひどくなければ、まずは安静にして、できれば医療機関を受診し、適切な治療を受けながら様子を見てくださいね。
今回ご紹介した、正しい姿勢や日常生活での動作で注意すべきことも参考にして、ヘルニアの症状を改善・予防しましょう。
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