変な格好で寝てしまったり、休憩せずにPC作業に没頭したりと、日常のちょっとしたことが原因で起こる首の痛みは、珍しいことではありませんよね。
このタイプの痛みは、簡単ストレッチや身体を温めることで、2〜3日もしたら自然とよくなっているものですが、痛みがズルズルと長引いたり、長期化はしないけれど、頻繁に痛くなる場合は、何かの病気が潜んでいるのかもしれません!
そこで今回は、首の痛みに隠された5つの病気とその原因、対処法をご紹介します。
首の痛みに隠された5つの怖い病気の原因と対処法
1 若い世代も要注意!頚椎椎間板ヘルニアによる首の痛み
頚椎とは首の骨のこと、椎間板とは骨と骨の間にあるクッションの役目がある軟骨のことを言い、頚椎椎間板ヘルニアは、首の椎間板が様々な原因で飛び出して、神経を刺激することで起こる疾患です。
椎間板は早くから老化が始まる箇所で、ゼリー状の椎間板の水分が減り、弾性がなくなることで、次第に衝撃に弱くなります。
若い世代のヘルニアに関しては、スマホの使いすぎが圧倒的に多いです。
頚椎椎間板ヘルニアを発症すると、首の痛みの他にも、頭痛、めまい、肩や腕にかけて痛みやしびれが見られ、症状が進行すると手、指先が動かしにくくなるケースも!
ヘルニアが疑われる場合は、整形外科を受診して、症状にあった治療を受けるようにしましょう。治療法は対症療法がメインです。
また、頚椎椎間板ヘルニアは、数ヶ月〜半年で自然治癒するとも言われますが、原因を取り除き、医師の処置、生活習慣を改善することが不可欠!
安静第一を心がけ、首をそらせたり捻らせたりしない、首に刺激を与えるような動きをしない、長時間のデスクワーク、スマホの見過ぎ等は、極力避けるようにしましょう。
2 若い女性に多い!胸郭出口症候群による首の痛み
胸郭出口症候群は、胸郭出口という鎖骨とそのすぐ下にある肋骨の間が狭く、付近の神経や血管が圧迫されることで、肩や首の痛み、しびれ、また腕の筋力や握力が弱くなったり、腕をあげる動作をすると痛みが増して、生活の中で支障をきたすこともあります。
胸郭出口症候群はあまり聞かない病名ですが、20〜30歳ぐらいの若い女性には、決して珍しくない疾患の一つです。
診断に関しては、X線やMRIの他、数種類のテストを行った上で、胸郭出口症候群かどうかが分かります。
胸郭出口症候群と診断されたら、痛みを取り除く薬物療法、ブロック注射の治療法がありますが、医師による処置を受ける他、日頃から気を付けるべきことがあります。
筋肉を程よく鍛えることで、鎖骨と肋骨の間が広がり、痛みが出にくくなりますので、専門医の指示を仰ぎながら、適度な筋トレを実践しましょう。
3 甲状腺の炎症!亜急性甲状腺炎による首の痛み
亜急性甲状腺炎は、甲状腺組織が炎症で壊れてしまい、甲状腺内のホルモンが血中に漏れる病気dです。
亜急性甲状腺炎の症状として、首の前にある甲状腺部分の痛みや腫れ、発熱、時には耳の後ろや奥歯にまで痛みを感じることがあります。
また、血中の甲状腺ホルモンが一時的に増えることから、動悸や息切れ、食欲が旺盛になるけど体重が減る、暑がり、汗かきなど、甲状腺機能亢進症のような症状も同時に見られることがあります。
他の甲状腺の病気と違って、亜急性甲状腺炎は自然と治る疾患ですので、対症療法が主な治療法、鎮痛剤や副腎皮質ホルモンが効果的で、痛みが和らぐ度合いに合わせて減薬をし、様子を見ます。
亜急性甲状腺炎の原因として、ウイルス感染の見方が強い一方、はっきりとしたことは分かっていないのが現状です。
首の前の部分が腫れて痛い、そして発熱があるという場合は、甲状腺専門の医療機関を受診しましょう。
4 ストレスが原因!自律神経の乱れによる首の痛み
自律神経とは、私たちの意思に関係なく、生命活動を行うために休みなく働いている神経のこと、日中の活動時に優勢になる交感神経と、安静時に優勢になる副交感神経の二つのがあります。
しかしながら、以下のことが原因でバランスが崩れると、心身に様々な不調が見られるようになります。
自律神経が乱れると、身体への症状として睡眠障害、倦怠感、頭痛、首の痛み、そして心への症状では気分の落ち込み、不安感、意欲や関心、集中力の低下などが挙げられます。
自律神経は特に、頚椎から頭にかけて集中しているため、バランスが乱れると、痛みやコリが首に出やすくなるのです!
そこで、不快症状を軽減するために乱れた自律神経を整える方法をご紹介します。
セルフケアをしてみても、いまいち症状が改善されない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。首の痛みが鬱病に進行するリスクもありますよ!
5 細菌やウイルスが原因!急性リンパ節炎による首の痛み
首の痛みや腫れ、発熱が見られたら疑うべき病気の一つがリンパ節炎で、体内に侵入した細菌やウイルスがリンパ球と戦うことで起こる反応です。
リンパ節炎のそもそも原因は、風邪や口内炎、虫歯、扁桃炎など、ありふれた病気であることが多く、大したことがないから!といって放っておくと、悪化してしまうことも珍しくありません。
首の痛みや腫れが軽症の場合は、患部を冷やし、鎮痛剤を服用して様子をみるといいでしょう。病原菌がなくなると、自然に回復していきます。
もし病院で処方された抗生物質が効かない、リンパの腫れや痛みが治らない、倦怠感が続くなど、ちょっとでも異変が感じられるなら、内科、耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。
さて、『首の痛みに隠された5つの怖い病気の原因と対処法』はいかがでしたか?
首の痛みの原因を大きく分けると、筋肉疲労、ストレス、加齢、神経圧迫、内臓異常、眼精疲労など幅広く、ここで挙げました病気はごく一部にすぎません。
首には様々な神経や筋肉があり、非常に複雑かつ繊細な作りになっているため、単なる首の痛みが実は重大な病気だった!ということもありえます。
首は重い頭を支えるために負担が大きい部分、痛みやコリに発展させないように、日頃から姿勢にはくれぐれも注意をして、簡単ストレッチ等も実践していきましょう。
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