リンパ節炎6つの腫れと痛みの原因と対処法

Cluster Headaches

「リンパ節の周りが腫れているのが気になる、、」「首を触るとコリコリしたしこりが、、」リンパ節の腫れや痛み、しこりといった症状がある場合、まずリンパ節炎という病気が考えられます。

また、しこりというと気になるのが悪性腫瘍やがん、これらの疾患との見分け方も気になるところですよね。

リンパ節が何らかの原因で炎症や感染を起こしている状態で、原因により対処方法も変わってくるため、正しい対処が必要になります。

そこで今回は、リンパ節炎の原因と痛みを緩和する対処法をご紹介します。


リンパ節炎6つの腫れと痛みの原因と対処法


1 リンパ節炎って?リンパ節の仕組みと働き


そもそも、リンパ節とは体内に侵入した細菌や異物に対して抵抗し、全身に回るのを防ぐ働きを持っています。

リンパ節は、身体のいたるところに張り巡らされており、細菌や異物はこのリンパ節で濾過されることで、私たちの身体から排除されるのです。

リンパ節が特に多く存在しているのが、頸部(首のあたり)、脇の下、鼠径部などで、リンパ節が腫れる場合はこの辺りが腫れやすい箇所であるといえます。

このあたりのリンパ節が腫れる、痛みを伴うしこりがある、発熱があるといった症状がみられる場合、これらのリンパ節が炎症を起こしたリンパ節炎である可能性が高くなっています。

リンパ節炎といっても、原因や症状によって急性、慢性、結核性などに分けられており、それぞれに対処方法が変わってきます。


2 細菌感染やウイルス感染が原因で起こる急性リンパ節炎


急なリンパ節の腫れや痛みで最も多いケースがこの細菌性の急性リンパ節炎で、細菌感染やウイルス感染によってリンパ節が炎症を起こしているケースです。

感染したところの周囲のリンパ節が急に腫れ、指で押さえるとこりこりしたしこりのようなものがあり、痛みがあります。

一番多いのが喉周辺のリンパが腫れるパターンで、急性咽頭炎や扁桃炎が原因で、腫れを引き起こしており、発熱や悪寒を伴う場合もあります。

治療法は、原因となる菌に効く抗生剤があれば、服用しながら、症状に対しての対処療法を行います。

ウイルス性のものは、効く薬がない場合も多く、対処療法のみとなっていることが多くなっています。

腫れが熱を帯びている場合は冷やす、全身に発熱がみられる場合は、安静にし、温かくしてよく休むことで回復を待ちます。


3 炎症がだらだら続く慢性リンパ節炎


一方、じわじわとリンパ節の炎症が続くのが、慢性リンパ節炎です。

症状の出方は比較的穏やかで、押すと痛みますが、急性リンパ節炎より痛みは少ない傾向にあります。

しかしリンパの腫れは2~3か月続き、慢性咽頭炎や慢性扁桃炎などが原因で発症するケースが多くなっています。

また、虫歯が原因で、喉周辺のリンパ節に菌が侵入し、慢性炎症を引き起こしているケースもあるので、注意が必要です。

慢性リンパ節炎も、対処方法は原因を取り除くことで、咽頭炎や扁桃炎の回復とともに、腫れや痛みも引いてきます。

また、虫歯などが原因の場合は、歯科、口腔外科にて適切な治療を受ければ、腫れは引いてきます。


4 高熱を伴う原因不明の亜急性壊死性リンパ節炎


亜急性壊死性リンパ節炎は、頸部リンパ節の腫れと発熱を伴うリンパ節炎です。

原因は不明で、名前からして悪性のような印象を受けますが、良性のリンパ腫で自然治癒します。

若い女性によくみられ、頸部リンパ節の腫れや圧痛、38度以上の高熱、発疹を伴う場合もあり、人によっては激しく症状が出ることもあります。

初見で判定することは難しく、他の疾患との見極めも難しいので、一人で判断せず、医療機関でリンパ節生検といった精密検査を行ったうえで診断をもらうようにしましょう。


5 リンパ節炎以外でリンパ節が腫れる場合


リンパ節が腫れる原因として、リンパ節炎以外の病気が原因となっていることもあります。

リンパ節は、体内に菌が侵入して戦った痕跡ともいえます。

リンパ節が腫れている場合は何かしら身体の中で不調が起こっているサインともいえますので、きちんと原因を突き止め、対処していくことが重要です。

リンパ節が腫れる可能性のある主な疾患例

外耳炎、中耳炎、内耳炎など

顎下

口内炎、虫歯といった口腔内の病気

頸部

ウイルス感染、結核

鎖骨

胃がんや肺がんの転移

鼠径部

傷や外傷、性病など


6 リンパ節炎と悪性リンパ腫の見極めのポイント


リンパ節が腫れたり、しこりが出来た際、一番気になるのが、悪性腫瘍かどうか、という点ですよね。

悪性リンパ腫とは、リンパ節にできるがんのことで、次第に全身へと広がっていく悪性の病気です。

悪性リンパ腫もリンパ節が腫れる、しこりがあるといった症状から始まることが多くなっており、症状が現れる部位として、首、脇の下、足の付け根などに見られます。

悪性リンパ腫によるリンパの腫れやしこりは、痛みを伴っていないのが特徴で、放っておくとどんどん広がり、大きさは1センチを超えることもあります。

併せて、発熱、体重減少、盗汗も見られ、身体がだるかったりといった全身症状も見られます。

悪性リンパ腫は血液の癌で、血液内科の専門医による治療が行われます。現在は抗がん剤による化学療法や放射線療法が主流で、手術はほとんど行われていません。

最近では造血幹細胞移植といった新しい治療法も確立されており、悪性リンパ腫も治癒する可能性も出てきていますので、早期発見・早期対処が大切です。


さて、『リンパ節炎6つの腫れと痛みの原因と対処法』はいかがでしたか?

リンパ節が腫れていたりしこりがあると、それだけで不安に駆られてしまいますよね。

だからといって必ずしも悪性の疾患ばかりではなく、リンパ節炎の場合は普通の風邪と同じく、きちんと治療を受けて安静にして身体を休めれば回復することが出来ます。

また、どのような原因でリンパ節が腫れていた場合も共通して言えることが、早期発見して早期に対処することで、症状を和らげ早期回復につながるということです。

不安に思う気持ちが先行しがちですが、まずは落ち着いて病院で診察をしてもらうようにしましょう。

※今回ご紹介した内容に関連する記事として

も併せてご覧ください。

まとめ

リンパ節炎6つの腫れと痛みの原因と対処法

1 リンパ節炎って?リンパ節の仕組みと働き
2 細菌感染やウイルス感染が原因で起こる急性リンパ節炎
3 炎症がだらだら続く慢性リンパ節炎
4 高熱を伴う原因不明の亜急性壊死性リンパ節炎
5 リンパ節炎以外でリンパ節が腫れる場合
6 リンパ節炎と悪性リンパ腫の見極めのポイント


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