血尿は、経験がないと、他人事のように捉えがちですが、男性よりも女性に多く、歳を重ねるに従って増える、むしろありふれたトラブルの一つ。
突然、無症状で血尿が出たり、逆に痛みや不快感を伴うこともあり、症状は様々ですが、確実に言えるのは、身体のどこかに異変が起こっているということ!
そして、そのサインを決して見落とさないことが大切なのです。
そこで今回は、病気の前触れとも考えられる血尿の原因や症状、対処法をご紹介します。
血尿は病気の前触れ!気になる原因・症状と対処法
1 血尿の他に不快感!女性に多い膀胱炎の原因と対処法
膀胱炎は、女性が一生のうちにかかる割合が非常に高く、一度なると、癖になって再発しやすい病気、自分自身や周囲の人の中にも、いらっしゃるのではないでしょうか?
その膀胱炎が原因で血尿が出ることも珍しくなく、その他の症状として、頻尿、排尿時にツーンとする痛み、残尿感、尿の白濁なども同時に見られることが多く、誰もが異常を感じることのできる病気です。
膀胱炎の原因で挙げられるのが、女性は尿道が短いために、ちょっとしたことで膀胱に菌が入りやすい、冷え性、トイレを我慢するなど、ありふれたことばかりなのです。
もし膀胱炎が疑われたら、直ちに医療機関を受診して、抗菌薬を服用するのが一般的ですが、同時に自分でもできる対処法があります。
症状が軽度であるなら、自然治癒も期待できますが、完全に治りきっていないと、再発を繰り返し膀胱炎が慢性化したり、さらに進行すると、腎盂腎炎という病気を引き起こす可能性もありますので、単なる膀胱炎と軽く見ずに、きちんと治療することが大切です。
2 腎臓が下がりすぎ!遊走腎による血尿の症状と対処法
腎臓は、背中側の左右、腰あたりに位置する比較的小さな臓器ですが、重力等の関係により、立っている時と横になっている時、また、呼吸で横隔膜が上下することで、位置が一定範囲内で移動します。
ただ、腎臓を脂肪や筋肉でしっかり支えることが出来ずに垂れ下がり、他の臓器を圧迫する遊走腎が起こると、以下のような症状が現れます。
自覚症状がなくても、検診の際に血尿や蛋白尿が出ることで、遊走腎が見つかることもあります。
遊走腎と診断されても重症でない限り、日常生活を見直して、腎臓が下がりすぎないようにすることが対処法となります。
遊走腎によって、腎臓などにまつわる病気を発症することはまず考えられませんが、血尿を始め、様々な症状が出るわけですから、きちんと対処をしていきましょう。
3 腎臓のろ過機能に問題!腎炎による血尿の症状と対処法
腎臓の役割というと、よく知られているのが尿を作ることなのですが、他にも身体が正常に機能するために、体内環境(水分やホルモン、血液等)を調整するという働きがあり、何かと負担がかかりやすい臓器。
そんな働き者の腎臓の病気は種類が多く、その中でも比較的よく耳にする疾患の一つに、腎炎が挙げられます。
腎臓には血液をろ過する糸球体があり、それが炎症を起こすことで、急性もしくは慢性の腎炎になるのですが、それぞれの症状については次の通りです。
慢性腎炎は、自覚症状がほとんどなく、じわじわと進行するパターンが多いです。
急性も慢性も自然によくなることはなく、放置すると、腎不全になるリスクが高まりますので、血尿などのちょっとしたサインを見落とさないことが大切です。
そして異常があれば、医療機関を速やかに受診し、早めの治療を受けるようにしましょう。
4 血尿予防は病気にならない身体から!日常生活での注意点
血尿は何かしらの病気の前触れであることは既にお伝えしましたが、その血尿を予防するために、日頃から病気にならない身体作りをすることも大切です。
そのためには、毎日の食事や生活習慣において、注意すべき点がいくらかあります。
不摂生や栄養バランスの悪い食生活、運動不足を改善していくことから、血尿の原因になる病気を予防することにつながるでしょう。
血尿が出るということは、身体から危険信号が出ていること!繰り返しますが、必ず病院を受診しましょう。
血尿には目に見えないタイプもありますので、定期検診を受けて、尿検査をすることも、病気の早期発見には十分に役立ちます。
突然血尿が出ると、びっくりしますし怖くなりますが、病院で状況を正しく伝えることが出来るように、どんな色をしているのか、排尿時の最初に血尿が出るのか、終始出ているのかなど、注意深く見ておくのも大切です。
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