ヘバーデン結節とは?変形や腫れの原因と正しい治療法7つ

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ヘバーデン結節は、指の関節の痛み、腫れが主な症状で、左右対称に症状が出るのが特徴の病気です。

聞きなれない病名だけに不安になることもありますが、ヘバーデン結節が何かをきちんと把握して対処していくことが、何よりも大切です。

そこで今回は、ヘバーデン結節の原因と症状、どのようにして治療していけばよいのかについてご紹介します。


ヘバーデン結節とは?変形や腫れの原因と正しい治療法8つ


1 押さえておくべき3段階あるヘバーデン結節の症状進行


ヘバーデン結節は、指の第一関節の背側にできる、骨の変形によるふくらみのことを指します。

ヘバーデン結節は40代の女性に多く見られるため、加齢が原因の一つとされていますが、実は原因自体は解明されていないのが実情です。

ヘバーデン結節の進行

急性期

手指の関節の痛みや腫張がメインです。
手指を使う作業後に関節がじんじんするような痛みが出てきます。

進行期

手指の関節部分の隙間が狭くなったり、手の甲の関節がぽこっと飛び出したりします。

慢性期

痛みが軽減し、気にならなくなってきます。
ただ、ある日突然痛みとともに変形が発生する場合もあるので注意が必要です。

ヘバーデン結節は、一般的には1~2年で症状は自然消滅して自然治癒しますが、再発するとこもあります。


2 ヘバーデン結節になる人の特徴


ヘバーデン結節は、手指を使う仕事をしている人に多く見られることから、手の使い過ぎが原因の一つされる説があります。

例えば、ピアニストや、料理人、裁縫作業など同じ姿勢で、手先を使う仕事をしている人が、手先の関節が年々弱り、作業の負荷に耐えられなくなることで変形や腫れが起こるという説です。

さらに、肥満気味で運動をする習慣がない方も、本人は気づかないうちに指先に負担をかけることがあるため、ヘバーデン結節を発症しやすいという説もあります。

他にも、コーヒーや緑茶などのカフェイン入りの飲み物を好み、ふつうの水を飲まないという、水分摂取不足が原因で関節が弱くなり、ヘバーデン結節を発症しやすくなるという説もあります。

いずれの原因も背景には指先の酷使、指先の関節の弱体化があるため、指先に負担がかからないように日ごろから気をつけることが、ヘバーデン結節予防、そしてヘバーデン結節悪化防止になります。


3 ヘバーデン結節と関節リウマチの関係


関節が変形する病気には、ヘバーデン結節の他に関節リウマチがあります。

ヘバーデン結節と関節リウマチでは、治療法が全く変わってくるため、まずはきちんと区別を行い、確定診断を下すところから治療は始まります。

ヘバーデン結節と関節リウマ共通の症状

・手指関節の腫れ、膨脹、痛み
・症状が左右対称にみられる
・物がつかみにくい、握りにくいといった症状

関節リウマチだけに見られる症状

・朝にみられる関節のこわばり
・全身の関節の膨脹
・採血データによる異常がみられる場合
・発熱などの全身症状

ヘバーデン結節だけに見られる症状

・膨張や変形は手や指先、ひじにだけ見られる。
・第一、第二関節だけが腫れる(*注)
・X線上で関節の隙間が狭い、骨のとげが突出するなどの所見がみられる
・水ぶくれのような硬いこぶが爪付近にできる
※指の第二関節が腫れる場合はブシャール結節という名前で呼ばれます。

ヘバーデン結節と関節リウマチとの区別は、自覚症状のみでは難しい場合が多いので、きちんと医療機関にかかって検査してもうらことが大切です。


4 テーピングでヘバーデン結節を治療する方法


ヘバーデン結節に対する一番の治療法が、テーピングです。

痛みに対してもかなりの効果があるので、最も効果のある治療法といえるかもしれません。

テーピングで早いうちから形を整えておくことで、ヘバーデン結節の進行を食い止め、指先の著しい変形を防ぐ効果があります。

ヘバーデン結節治療のためのテーピングの方法

用意するもの

・テーピング用テープ
・指サポーター

方法

①第二関節の近くから巻いていき、半分は重なるようにする。
②そのままぐるぐると第一関節が隠れるまで巻く。
③しっかり固定する。

注意点

巻くときに、きつく巻きすぎると、剥がすとき痛みが生じるので注意が必要です。

巻くときはあまり力を加えすぎず、固定はしっかりするイメージです。

症状が軽い場合は、指サポーターなどで第一関節を覆うだけでも効果があります。

尚、テープを間違った方向に巻いてしまうと、他の関節にダメージを与える可能性もあるため、、ヘバーデン結節の診断を受けた際に、お医者さんに巻き方のコツを聞くようにしましょう。


5 ヘバーデン結節の痛みを薬で和らげる方法


ヘバーデン結節に対する根本治療薬はないのですが、痛みに対する対処療法として消炎鎮痛剤の服用があります。

また、外用薬も最近では使われることが増えてきており、消炎鎮痛剤入りのパップ剤や、軟膏は副作用も少なく、長期使用しても安心といえます。


6 患部を温めてヘバーデン結節の症状を和らげる方法


関節を冷やすと、症状の悪化にもつながります。

身体を温めるような食べ物を取り入れ、指先を冷やさないよう注意しましょう。

一方で、患部を冷やしたほうがいい場合もあります。

ヘバーデン結節が急性期で腫れや痛み、そして炎症が強く、患部が熱を持っている場合は、温めると逆効果になりますので、症状が落ち着くまでは冷やすようにしましょう。

ヘバーデン結節が慢性期を迎えたら、患部を温めて血流を良くすることで症状の改善が見込めますので、意識して温めるようにしましょう。


7 関節リハビリをヘバーデン結節の症状を和らげる方法


ヘバーデン結節の急性期を過ぎて痛みが落ち着いて来たら、無理のない範囲で関節を伸ばしたり、マッサージしたりする方法が有効です。

手指を使う作業をしているときは、休憩中に手先の柔軟運動や筋力トレーニングを行いましょう。

ただ、注意したいことは、痛みのない範囲で行うことと、腫れや変形のある際は医師に相談した後に行うことです。

痛みの強い急性期は避け、落ち着いたころからゆっくり始めていきましょう。


さて、『ヘバーデン結節とは?変形や腫れの原因と正しい治療法7つ』はいかがでしたか?

ヘバーデン結節をはじめとする関節の病気は、肉や魚、卵、といった良質のタンパク質を含む食材を食べること、そしてコラーゲン、コンドロイチン、ヒアルロンなどのサプリメント摂取が予防の一つ方法です。

タンパク質やサプリメントに含まれる成分は、関節や軟骨の材料となり、関節を強くしてくれます。

ヘバーデン結節にかかっている方にも、関節の強化は症状改善に効果があるため、積極的に身体に取り入れるようにしましょう!

まとめ

ヘバーデン結節とは?変形や腫れの原因と正しい治療法7つ

1 押さえておくべき3段階あるヘバーデン結節の症状進行
2 ヘバーデン結節になる人の特徴
3 ヘバーデン結節と関節リウマチの関係
4 テーピングでヘバーデン結節を治療する方法
5 ヘバーデン結節の痛みを薬で和らげる方法
6 患部を温めてヘバーデン結節の症状を和らげる方法
7 関節リハビリをヘバーデン結節の症状を和らげる方法


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