チョコレートを食べ過ぎると太ったり、虫歯になったりと、良いことばかりではないことはわかっていても、ついつい食べ過ぎてしまいますよね。
一方で、健康のためにはチョコレートを食べるべきだという情報もあったります。
そもそも食べ過ぎと言われても、どれくらいの量を食べると食べ過ぎになるのか、太る以外にどんな病気になるのか、知っているようで知らないものだったりします。
そこで今回は、みんな大好きなチョコレートを食べ過ぎた場合の体へのデメリットをご紹介します。
チョコレートの食べ過ぎが原因の6つの体へのデメリット
1 食べ過ぎで太るチョコレート、太らないチョコレートの違い
チョコレートを食べ過ぎるとまず心配になるのが太ってしまうことです。
チョコレートはカロリーが高く、板チョコ1枚で約300kcal~350kcalにもなります。
パッケージの裏の原材料の表示も見てみましょう。
表示は使われている量の多い順番に並べて記載されていますが、チョコレートは砂糖が一番に書かれています。
カロリーも高く、砂糖も多いとなると、たくさん食べれば太ってしまうということは想像がつきますね。
チョコレートでダイエットという話題もよく聞きますが、このダイエットに使われているチョコレートはカカオ含有率70%以上で、食べるタイミングや量もしっかり守るというルールがあります。
市販のチョコレートのほとんどが、30%ほどしかカカオが含まれていません。
チョコレートでダイエットできるんだ、と普通のチョコレートをたくさん食べると逆効果になってしまいますよ。
2 チョコレートの食べ過ぎで胃もたれになる
チョコレートをたくさん食べ過ぎると胃もたれや吐き気を起こすこともあります。
これはチョコレートに含まれるテオブロミンとカフェイン、脂肪分の影響です。
テオブロミンとはカカオに含まれる苦みの成分で、血管の拡張や中枢神経の刺激、機関誌の拡張などの効果があります。
しかしこの物質を摂りすぎると吐き気などが起きます。
またカフェインは自律神経を刺激し、興奮作用である交感神経を高めることで胃の働きは弱まります。
そのため食べたものをしっかり消化できず胃もたれや吐き気を引き起こします。
しかもチョコレートには脂肪分も多いので、さらに胃に負担をかけてしまいます。
胃もたれなどの症状があるという人は、チョコレートを食べ過ぎていないか、普段の食生活を見直してみてください。
3 チョコレートの食べ過ぎで疲労感やイライラが増大
チョコレートには砂糖がたくさん含まれています。
砂糖を摂りすぎると太ることがまず気になりますが、それ以外にも多くの影響があることをご存知ですか?
砂糖は体にある程度必要な成分です。
砂糖は体に吸収されるスピードが速いので、脳に素早くエネルギーを運びます。
頭がボーっとした時に甘いものを食べるとシャキッとするのは、脳にエネルギーが素早く供給されたからです。
また砂糖を摂取するとドーパミンやセロトニンが分泌されます。
この2つの物質は脳内の快楽物質なので、甘いものを食べると幸福感を感じるのです。
しかしこれに慣れてしまうと、もっと甘いものがほしい、と依存性が高くなります。
依存性が強くなると、チョコレートを食べないとイライラするなどの症状が出てきます。
またチョコレートに含まれる砂糖が体内にたくさん入ると、一気に血糖値が上がってしまいます。
血糖値が上がった状態のままでいると糖尿病のリスクが高まるので、体はインシュリンを分泌して砂糖を分解します。
その結果今度は血糖値が急激に下がり、集中力が切れてしまったり疲労感を感じるなどの低血糖症状が起こります。
低血糖状態が続くと、脳はアドレナリンを分泌して体内の血糖値を上げようとします。
アドレナリンは自律神経を興奮状態にするホルモンで、攻撃性も高まります。
最近イライラする、キレやすくなったなど、攻撃的な感情が出やすくなった場合にはチョコレートによる砂糖の摂りすぎが原因かもしれません。
特に影響を受けやすい小さな子どもがいる方は、チョコレートの食べ過ぎには注意しましょう。
4 チョコレートの食べ過ぎで糖尿病になる危険性
チョコレートの食べ過ぎは血糖値の乱高下を招き、糖尿病のリスクも高めます。
糖尿病とは血糖値を下げるインシュリンというホルモンの作用が低下し、体内に入って栄養素が吸収されず、血液中の糖分(血糖)が多くなっている状態のことです。
主な症状は以下になります。
- 尿が多くなる
- 喉が渇く
- 疲れやすい
- 意識障害
- 腎臓障害、視覚障害などの合併症
糖尿病はとにかく合併症が恐ろしく、全身のあらゆる部分に症状が現れる可能性があります。
チョコレートだけでなく糖質の摂りすぎには注意しましょう。
5 チョコレート食べ過ぎが引き起こすカルシウム不足
チョコレートを食べ過ぎると虫歯を心配する人も多いのではないでしょうか。
食べた後にしっかり歯磨きをすれば大丈夫と考えている方は要注意!チョコレートでの虫歯は歯磨きをすれば大丈夫というわけではないのです。
チョコレートには入っている砂糖は、体内でブドウ糖に分解されるときに、一部が乳酸になります。
乳酸は血液を酸性にしてしまうので、それを中和するために重炭酸イオンが使われますが、重炭酸イオンが足りなくなるとカルシウムが使われてしまうのです。
カルシウムは体内の骨や歯を作るのになくてはならない成分で、これが少なくなってしまうと骨や歯が弱くなってしまうのです!
歯が弱くなれば当然虫歯にもなりやすくなります!
カルシウム不足を補うために、チョコレートと牛乳を一緒に飲むなども良いのですが、NGなのは食べ過ぎですので、適量を食べるようにしましょう。
6 チョコレート食べ過ぎが引き起こす頭痛
頭痛の中でもチョコレートが原因で起きるのは偏頭痛です。
偏頭痛とは急激な血管の拡張によって炎症が起きて痛む頭痛で、ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴です。
偏頭痛を持っている人の中で10%程度の人が、チョコレートが原因で頭痛が起きています。
チョコレートに含まれるチラミンという物質は、自律神経の中でも交感神経に働きかけ、脳や心臓に血流を集中させるため、頭部の血管が拡張し、痛みにつながります。
また、チョコレートのヒスタミンという物質がアレルギーを引き起こし、頭痛になっていることもあります。
ヒスタミンは免疫に関係する物質で、アレルゲンを感じると過剰に体内に放出されることでアレルギー症状が出ます。
チョコレートを食べ過ぎると体内にヒスタミンが必要ない状態でもヒスタミンをふやしてしまい、その結果血管の拡張が起きるので頭痛になるのです。
偏頭痛の原因は他にもありますが、偏頭痛持ちの人は一度チョコレートを食べた後に頭痛が来ないか確認してみてください。
さて、『チョコレートの食べ過ぎが原因の6つの体へのデメリット』はいかがでしたか?
チョコレートは美味しいですが、食べ過ぎると体へのデメリットが大きい食べ物です。
1日の嗜好品の摂取カロリーを考えると、1日に食べていいチョコレートの目安は板チョコ3分の2程度です。
嗜好品はお菓子以外にもジュースなどの甘みのあるドリンク類も含まれますので、甘い飲み物などを他に飲んでいる場合はさらにチョコレートを減らしましょう。
カカオマスの含有量の70%以上のチョコレートは「記憶力を高める」「アンチエイジング効果がある」などのメリットもたくさんあります。
甘みが少なくても大丈夫という方は、カカオマスの含有量が多いチョコレートに替えて食べてみるのもおすすめです。
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