朝起きたときに目に違和感があり、鏡を見たら白目が腫れ上がっていて、放置していると白目が落ちそうになるほど悪化して目を閉じることもできないという状態になることがあります。
この眼球の腫れは、目自体に何らかの異常が起きている場合と、他の病気が原因で起きている可能性があります。
そこで今回は、眼球の腫れを引き起こす原因と病気について、その症状と対処方法についてご紹介します。
眼球の腫れの原因と症状別の6つの対処法
1 白目が腫れ上がる?結膜浮腫による眼球の腫れとは?
白目がゼリー状にふくれる結膜浮腫は、目の中に組織液がたまることで起き、その原因となるのはほとんどがアレルギー性結膜炎です。
安静にしていれば腫れは引いていきますが、ふくらみがひどく、目が閉じられない場合や腫れが一部分だけの場合は、別の疾患の可能性があるため、病院で診察を受ける必要があります。
また原因がアレルギー性結膜炎によるものであるときには、浮腫が再発することもあるため、結膜炎の治療を行います。
2 白目の一部が腫れる結膜嚢腫による眼球の腫れとは?
結膜嚢腫は結膜浮腫と違い、結膜の下に小さな袋ができて、そこに目の組織液がたまることで丸い水ぶくれのようなものができます。
結膜浮腫と同じように、アレルギー物質に反応したとき、また汚れたコンタクトレンズの使用や結膜についた傷などが原因となって袋ができます。
自然になくなることもありますが、見た目で気になる場合はまず眼科で炎症を抑える点眼液を処方してもらい、様子をみます。
それでもなくならない場合は、針でこの嚢を突き液を出すことで治療しますが、出血が起きるため、目が赤くなります。
1週間ほどで血は吸収されるため、問題はありません。
しかし針で袋をつぶしても何度も場所を変えて再発する場合は、手術で囊腫を取り除きます。
手術自体は5分ほどで済み、痛みを感じることはほとんどありませんし、視力には関係ない場所なので手術をした後はいつも通り過ごしてかまいません。
ほとんどの囊腫は良性ですが、悪性の腫瘍である場合、また眼球の内部でなにかの炎症が起きて囊腫ができていることもあるので、様子をみてなくならないようであれば病院で診察を受けるようにしましょう。
3 眼球が腫れるだけでなくまぶたも腫れるぶどう膜炎が原因?
ぶどう膜炎は目の内部に炎症や腫れが起きる病気で、悪化すると緑内障や白内障を引き起こし、失明する可能性もあります。
ぶどう膜炎の症状は、眼精疲労や眼瞼炎、またものもらいの症状とよく似ており、診断が難しい病気です。
ぶどう膜とは目の茶色い部分である虹彩と、目の水晶体を囲んでいる筋肉である毛様体、眼球の後ろ部分を包んでいる脈絡膜の3つをまとめた呼び名で、ここに細菌やウイルスが感染することでぶどう膜炎が起こります。
また白目の部分の組織である強膜が炎症を起こすことで、ぶどう膜炎が引き起こされることもあります。
ぶどう膜炎や強膜炎の原因は、細菌やウイルスの他に、免疫反応が自分の体の中で起こり、自己組織を攻撃する自己免疫疾患によるものである場合もありますが、その多くは原因不明なことが多く、また長期にわたって治療が必要となる病気でもあります。
ぶどう膜炎は進行すると視力が低下し、視界がかすみがかったり、虫が飛んでいるように見える、また痛みがひどくなるといった症状が起きます。
外傷や悪性腫瘍ができていることで起きることもあるため、病院で診察を受けてから処方された目薬を使い、自己判断で治療を中止することのないよう、通院が必要です。
4 花粉の時期は要注意!アレルギーが起こす眼球の腫れ
花粉症やアトピー性皮膚炎など、アレルギーがある方の場合は、目にもアレルギーの症状が起きます。
また花粉症やアトピー性皮膚炎でなくても、ほこりなどのハウスダストが目に入った刺激、卵や乳製品など食事で体に取り込んだものがアレルギーを引き起こすことがあります。
アレルギーを起こしている物質を検査で特定し、日常の生活から取り除くことが必要ですが、疲労やストレスで免疫力が落ちているときには、いつもなら問題がないものでもアレルギーを起こすことがあります。
疲労やストレスをためない、また十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけ、体に免疫力をつけるよう心がけましょう。
5 コンタクトレンズが眼球の腫れを起こす?
コンタクトレンズの着用を正しく行わなかった場合、目に傷がつく、また目が乾いてしまうなど、目に様々な症状が起こります。
コンタクトレンズの変形を防ぐためにも、正しい装着と外し方をもう一度確認しましょう。
6 眼球が腫れたときはどう対処する?腫れを防ぐ対処法とは?
急に目が腫れてしまったら、慌てずまず悪化させないために心がけたい行動、そして病院の開く時間まで間がある場合の対処法も覚えておく必要があります。
また日常生活から、目の腫れを予防することも心がけましょう。
花粉症の人も、時期には毎日目を洗うのがおすすめです。
さて、『眼球の腫れの原因と症状別の6つの対処法』はいかがでしたか?
目の腫れを引き起こす原因には、様々なものがあることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
特に風邪などで体の抵抗力が落ちていると、体の内部からだけでなく、外部からの刺激も目の腫れの原因となることがあります。
さらに日頃の生活から、疲れ目には温めたタオルを乗せてケアするなどして、目の疲れをためることのないよう、今回ご紹介した目の腫れの予防方法を参考に、目をいたわる生活を送るよう心がけましょう。
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