アトピーさんの肌にやさしい化粧品の選び方と活用法

アトピーさんの肌にやさしい化粧品の選び方と活用法

「化粧水を変えたら、アトピーがひどくなってしまった、、、」敏感肌のアトピーさんにとって、ご自分の肌質に合った化粧品を探すのは一苦労ですよね。

化粧品の中でも、化粧水はスキンケアの必需品ですが、化粧水に配合されている美白・美容効果の高い成分の中には、アトピー肌の方には刺激になるものがあることをご存じでしたでしょうか?

アトピー肌の特徴をしっかり理解し、肌に合った化粧水を使用すれば、アトピー肌の悩みを解消し、美肌を叶えることも十分可能なのです。

そこで今回は、アトピー肌の原因と、肌をやさしく潤してくれる化粧水の選び方と、効果的な使い方をお伝えします。


アトピーさんの肌にやさしい化粧品の選び方と活用法


1 気になるアトピーの原因とは?


「そもそも、どうしてアトピー肌になってしまったのか、、、」アトピーさんであれば、気になりますよね。

アトピーは体質によるものとされていましたが、アトピーの発症には体質的な要因に加え、環境的な要因も大きく関係していることが分かっています。

そこで、アトピーの発症に関係する、様々な要因についてお伝えします。

アトピー発症の主な要因

体質的な要因

本人および家族が何らかのアレルギーを持っている場合は、アトピーも発症しやすい傾向があります。
また、皮膚のバリア機能が低下している時は、外部からの刺激を受けやすく、アレルギー体質ではなくてもアトピーを発症する可能性があります。

環境的な要因

食物、花粉、ハウスダスト、カビやダニなどのアレルゲンが皮膚から体内に入ると、アトピーの症状が現れます。
アレルゲン以外でも、汗や摩擦、洗剤や化粧品に含まれる成分が刺激となることもあります。
さらに、寝不足やストレス、過労など、肌のバリア機能の低下を招く生活習慣にも注意が必要です。

アトピー発症の原因については、まだ解明されていないことも多いのですが、複数の要因が重なることによって、かゆみや発疹などの皮膚炎の症状が現れます。

アトピーは子供がなるもの、というイメージを持っている方も少なくありませんが、生活習慣などが影響し、大人になってからアトピーを発症する方も増えています。

肌のバリア機能を高めて、規則正しくストレスのない生活を送ることが、アトピー肌を改善するための近道です。

十分な保湿と規則正しい生活で、肌のバリア機能を正常化し、外的な刺激から肌を保護する力を高めていきましょう。


2 アトピー肌にぴったりの保湿成分とは?


保湿は、肌のバリア機能を高め、肌を外的な刺激から保護するために欠かせないものです。

また、アトピーさんの肌は乾燥しやすいため、化粧水で保湿成分を補い、角質層の水分保持能力を高めてあげるケアがとても大切なのです。

化粧水に配合されている保湿成分には様々なものがありますが、水に溶けやすい水溶性の成分と、水に溶けにくい油溶性のものがあります。

そこで、化粧水によく配合されている、保湿成分の特徴についてお伝えします。

化粧水に配合されている保湿成分の特徴

ヒアルロン酸

アミノ酸の一種で、水溶性の保湿成分です。
1gで6リットルもの水分を保持する能力があり、数ある保湿成分の中でもトップクラスの保湿効果が期待できます。

コラーゲン

タンパク質の一種で、水溶性の保湿成分です。
真皮層に存在し、皮膚の水分保持や弾力を保つ働きをします。
化粧水に含まれるコラーゲンは真皮層まで浸透するものではありませんが、肌表面で水分を保持し、肌の乾燥を防ぎます。

エラスチン

水溶性の保湿成分で、コラーゲンと同様に真皮層に存在します。
肌表面に塗るだけでも、肌を潤す効果があります。

セラミド

角質層にある細胞間脂質の主成分で、油溶性の保湿成分です。
細胞間脂質は、肌の水分保持で中心的な役割をしていますから、セラミドを補うことによって肌を十分に保湿し、肌のバリア機能を高めることができます。

セラミド以外は水溶性の保湿成分で、角質層にある天然保湿因子と同様の働きをします。

実は、油溶性のセラミドは、界面活性剤を添加して水に溶けやすい状態にした上で、化粧水に配合されています。

界面活性剤はアトピー肌には刺激の強い成分ですから、化粧水を選ぶ際には、水溶性の保湿成分が配合された化粧水を選ぶようにしましょう。


3 パサパサ警報!アトピーさんが避けたい要注意成分


「化粧水をつけたら、ピリピリする、、、」といった経験はありませんか?

普通肌であれば、ニキビを防いだり肌を白くする成分は、アトピー肌には刺激が強いことがあります。

そこで、アトピー肌には刺激になる可能性のある、化粧水の成分についてお伝えします。

アトピー肌の刺激になりやすい化粧品の成分

・アルコール
・酸化防止剤
・パラベン
・香料
・着色料
・pH調整剤
・防腐剤

化粧水の製造工程では、使い心地や保存性を高めるために、様々な成分が添加されています。

化粧水の成分表示にはたくさんの成分名が記載されていますが、保湿成分以外は殆どが添加物です。

肌が特に敏感なアトピーさんにとっては、ごく少量のみ添加されている成分すら、刺激になってしまうことがありますから、添加物を最小限にした化粧水を選ぶことが大切です。

水溶性の保湿成分が配合された、「○○フリー」と表示された化粧水を中心に、気になるも製品を試してみましょう。


4 安心×超簡単!化粧水パッチテストのやり方


初めて使う化粧水を使用する前に、パッチテストを行ったことはありますか?

カラーリング剤でパッチテストを行うことがあっても、化粧水のパッチテストとなると、何だか面倒になりますよね。

とは言っても、朝起きたら顔面真っ赤、、、なんて事態は避けたいですよね?

そこで、簡単にできる化粧水パッチテストの方法をお伝えします。

超簡単化粧水パッチテスト

用意するもの

・化粧水

方法

①二の腕の内側の柔らかい部分に10円玉大の化粧水を塗ります。
②そのまま丸1日、普段通り生活します。
③塗った部分にかゆみや赤みがあるか判定をします。

化粧水を塗った部分に何も起こらなければ、その化粧水は顔にも使用できます。

しかし、かゆみや赤みが出た場合は、その化粧水には肌に合わない成分が配合されている可能性がありますから、使用を控えることをおすすめします。

一方で、新しい化粧水を使い始めて、しばらくの間は何ともなかったのに、そのまま使い続けていたら肌荒れやアトピーの症状が出たという経験のある方も、多いのではないでしょうか。

初めての使用時に症状が出なくても、使用を繰り返すことによって、配合成分によるアレルギーの症状が出ることもあります。

アトピー体質の方は、念のために5日くらい連続でパッチテストをしてから、顔に使用するようにしましょう。


5 コットンでつける必要なし!アトピーさん向け正しい化粧水のつけ方


「顔にムラなく塗れるから、、、」と、化粧水はコットンでつけるように、化粧品売り場でアドバイスされますよね。

ですが、アトピーさんではこのコットンが、肌荒れの原因となることがあります。

そこで、アトピーさん向け正しい化粧水のつけ方をお伝えします。

正しい化粧水のつけ方

用意するもの

・化粧水
・乳液 or クリーム

方法

①洗顔後、化粧水を手に取ります。
②しばらく手の平で化粧水を温めます。
③温めた化粧水を、10秒ほど顔に押し込むようになじませます。
④両頬→額→顎→目元→口周りと丁寧に、③の要領でハンドプレスしていきます。
⑤最後に、乳液やクリームを化粧水と同じようにつけていきます。

手の平が冷たくてなかなか化粧水が温まらない場合には、あらかじめ手の平をこすり合わせて、温めてから行うと良いですよ。


アトピーさんの肌に刺激が少なく、保湿効果の高い化粧品の選び方と使い方をお伝えしましたが、いかがでしたか?

化粧水だけでなく、ダニやハウスダストもアトピーを悪化させる要因ですので、部屋の中や寝具は、清潔に保つように心がけることが大切です。

乾燥しがちなアトピー肌はしっかり保湿して、バリア機能を高めてあげることが、アトピーの症状を抑えるためにも欠かせません。

保湿成分が配合された、肌に優しい化粧水で念入りに乾燥対策を行い、プツプツザラザラなアトピー肌を、ツルツル滑らかな肌に整えましょう!

まとめ

アトピーさんの肌にやさしい化粧品の選び方と活用法

1 アトピーは体質や環境など複数の要因で発症する
2 水溶性の保湿成分配合の化粧水を選ぶ
3 添加物フリーの化粧水がおすすめ
4 パッチテストで自分に合う化粧水か判断する
5 化粧水は手のひらでつける


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