麻杏甘石湯で改善できる体の不調とその効用効果

麻杏甘石湯で改善できる5つの体の不調とその効用効果

気管支関連の疾患である咳や喘息などは、起きているときも横になっているも辛いものですよね。

漢方薬の麻杏甘石湯は、咳を鎮める作用があることから、昔から気管支関連の疾患がある場合に用いられてきました。

そこで今回は、麻杏甘石湯の効用効果の詳細、そして気になる副作用と薬の飲み合わせで注意したい病気についても併せてお伝えします。


麻杏甘石湯で改善できる体の不調とその効用効果


1 麻杏甘石湯はつの生薬を組み合わせた漢方薬


麻杏甘石湯は、4つの生薬を組み合わせた漢方薬で、この生薬の一文字を取って名付けられています。

麻杏甘石湯の4つの成分

麻黄(マオウ)

シナマオウの地上茎乾燥させた生薬で、交感神経を刺激するエフェドリンを含み、咳を鎮め、気管支を広げることでゼイゼイという喘鳴を抑える効果があります。

杏仁(キョウニン)

アンズの種子から作られる生薬で、咳や痰を取り、息切れを改善します。

甘草(カンゾウ)

カンゾウの根や根茎を乾燥させて作られる生薬で、体の緊張をゆるめることで、筋肉の痛みや喉の痛みなどを取り除きます。

石膏(せっこう)

天然物の含水硫酸カルシウムで、解熱の作用や下痢止め、口の渇きやほてりを取る働きがあります。

麻杏甘石湯は、比較的症状が初期で、患者に体力がある場合に用いられる漢方薬です。


2 麻杏甘石湯はどんな症状に効くの?


古くから喘息の治療に用いられてきた麻杏甘石湯は、代表的な気管支関連の疾患で用いられます。

さらに気管支関係の疾患など、様々なその他の症状にも用いられます。

麻杏甘石湯が用いられる7つの疾患

・小児喘息
・気管支喘息
・気管支炎
・肺炎
・風邪
・痔核
・インフルエンザ

インフルエンザに対しては、麻杏甘石湯単体ではなく、喉の痛みを取る銀翹散との組み合わせで効果があります。

また麻杏甘石湯には、炎症を抑える効能があるため、痔核の症状改善にも効果があります。

そして麻杏甘石湯が処方される症状としては、以下のものがあります。

麻杏甘石湯が処方される5つの症状

・熱で顔が赤くなっており、発汗している
・口が渇いている
・強い咳、もしくはゼイゼイと喘鳴がある
・粘つきのある痰が出る、黄色や緑色の痰が出る
・気道が熱を出している

風邪やインフルエンザの初期症状に合わせて使用される麻黄湯で症状が改善しない場合にも、麻杏甘石湯が処方されることがあります


3 麻杏甘石湯はどう服用するの?


麻杏甘石湯の服用間隔は、1日3回の時には4時間以上間隔を開ける、もしくは1日2回服用の場合は6時間以上間隔を開けて服用します。

成人の場合は、1日6gもしくは7g服用が必要なので、これを2回か3回かに分けて服用します。

麻杏甘石湯は小袋に入ったものを処方されることがほとんどのため、指定された回数に従って分けて飲むようにしましょう。

なお、15歳以上は成人容量ですが、15歳未満は年齢別に用量が細かく区分されていますので注意が必要です。

一般的なものを上記でお伝えしましたが、体調や症状によって服用回数や量が異なることがありますので、お医者さんや薬剤師の指示に従うようにしてください。


4 麻杏甘石湯には副作用がある?


麻杏甘石湯には重篤な副作用が起きる可能性はあまりないとされていますが、軽微な副作用が起こる可能性があります。

麻杏甘石湯による10の副作用

・胃のむかつき、不快感
・食欲の低下
・吐き気がする
・軟便
・下痢
・不眠になる
・動悸がひどくなる
・大量の汗が出る
・尿があまり出ない、出にくい
・イライラが起きる

長期に服用している他の漢方薬がある場合は、必ずお医者さんや薬剤師の方に事前申告するようにしましょう。


麻杏甘石湯で改善できる体の不調、さらに副作用や飲み合わせについてお伝えしましたが、いかがでしたか?

麻杏甘石湯は古くから気管支の病気に用いられてきた実績のある漢方薬で、気管支喘息以外にも風邪の症状などにも効果のある漢方薬です。

年齢を問わず服用することが出来ますので、咳や喉の痛みが辛い時に服用すると症状が改善が期待できます。

ただし胃腸が弱い方が服用すると、下痢などを起こす可能性もあるため、服用の際にはお医者さんや薬剤師の指示を受けるようにしましょう。

まとめ

麻杏甘石湯で改善できる体の不調とその効用効果

1 麻杏甘石湯の主成分は麻黄・杏仁・甘草・石膏
2 麻杏甘石湯は気管支関連の疾患に効く
3 麻杏甘石湯は食前もしくは食間に服用
4 麻杏甘石湯の服用はお湯で溶かしてから冷やすと良い
5 麻杏甘石湯による胃のむかつきなどの副作用がある
6 麻杏甘石湯との飲み合わせに注意が必要な病気がある


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