腸が痛い!気になる6つの原因とすぐできる症状緩和法

腸が痛い!気になる9つの原因とすぐできる症状緩和法

お腹が痛いと言っても、「胃が痛い!」と感じる時もあれば、「腸が痛い!」と感じる時もあり、お腹の中でも色々な場所があります。

痛む場所によっては、右の足の付け根や左の脇腹などと表現され、それぞれ原因もさまざまですが、腸が痛いとなると、腸をはじめとした内臓に、何か問題がある可能性があります。

そこでお腹の痛み、特に腸が痛い時の原因と、痛む場所別の症状緩和法をご紹介します。


腸が痛い!気になる6つの原因とすぐ出来る症状緩和法


1 お腹が痛い時の原因となる臓器9つ


お腹が痛いと一言で言い表しますが、胸の下から始まる、いわゆるお腹の中(腹腔/ふくくう)には、たくさんの臓器が位置しています。

体の中の、右側には肝臓、左側には胃があるなど、位置を把握しておくことで、お腹の痛みがどこから来ているのか、ある程度把握することも出来ます。

そこでお腹が痛い時の原因となる、お腹の中の臓器4つと、お腹の中の消化器5つをご紹介します。

お腹の中の臓器4つ

・脾臓
・肝臓
・膵臓
・胆嚢

お腹の中の消化器5つ

・胃
・十二指腸
・小腸
・大腸
・直腸

腸が痛い場合、お腹の中の管腔臓器である胃から直腸にかけての、どこが痛むのかを見極めることで、早く緩和法を見つけることが出来ます!

ぜひ覚えて下さいね!


2 お腹が痛い!腸のどこが痛いかをチェックする方法


お腹が痛い、腸が痛いということは、何か病気や問題を抱えている可能性があり、お腹のどこが痛いかで、痛みの原因が分かることがあります。

お腹のどこが痛いか、腸だと分かっているなら、腸のどの辺りが痛いかをチェックする方法を、ご紹介します。

腸が痛い!腸のどこが痛むかをチェックする方法

仰向けに寝て膝を立てる

仰向けになると、お腹周りの筋肉の緊張がゆるみ、リラックスした状態になります。
さらに膝を立てることで、お腹や腰などの筋肉がリラックスし、お腹に余分な力を入れずに痛みのチェックをすることが出来ます。

利き手に反対側の手をそえる

利き手の人差し指から薬指をそろえて、反対側の手をそえます。
どちらの手も、適度に力を抜いて、指先をそろえておくようにします。

利き手の指先で圧迫する

利き手の人差し指から薬指を、痛む場所を中心に、全体をくまなくゆっくりと圧迫します。
お腹の全体が張っていて、手で軽く叩くとぽんぽんと響くような音がする場合は、お腹の中にガスが溜まっています。
お腹を叩くと、揺れるように動く場合は、脂肪や腹水が溜まっています。

お腹や腸のどの辺りが痛いか確認する

一言でお腹と言っても、お腹と言う広い部位ですので、腸が痛いのか、胃が痛いのか、別の臓器が痛いのか、判断に迷うことがあります。
腸が痛い、またはそのほかの理由でお腹が痛い場合、痛む場所とそのほかの痛まない場所を、圧迫した感触の違いや痛みの違いがないか、確認します。

継続する痛みか間欠的な痛みかを把握する

一定の時間をおいて、痛みが強くなったり収まったりする痛みを、間欠的な痛みと言い、痛みが継続することは持続的な痛みと言います。

痛みの種類によって、原因になる病気も違いますので、痛みが間欠的なものか、持続的なものかは、確認しておきます。

腸が痛い場合、お腹のどの辺り、腸のどの場所が痛いかによって、原因は全く異なりますので、気になる症状があるばあいは、セルフチェックから始めましょう!


3 腸のどこが痛い?痛みのもとになる部位7つ


腸が痛いとき、7つのそれぞれの部位にあたる痛みに対応する部分と、間欠的、持続的な痛みの主な病気を、ご紹介します。

腸が痛む部分と考えられる症状

みぞおち部分

・間欠的な痛み

十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群など

・持続的な痛み

十二指腸潰瘍穿孔(せんこう/患部に穴が開くこと)など

右上腹部

・間欠的な痛み

十二指腸潰瘍など

・継続的な痛み

過敏性腸症候群など

左上腹部

・間欠的な痛み

過敏性腸症候群など

・継続的な痛み

過敏性腸症候群

へそ部分

・間欠的な痛み

急性腸炎、感染性胃腸炎、腸閉塞など

・持続的な痛み

急性腸炎、腸閉塞など

右下腹部

・間欠的な痛み

急性虫垂炎、大腸憩室炎など

・持続的な痛み

急性虫垂炎、過敏性腸症候群など

左下腹部

・間欠的な痛み

急性大腸炎、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎など

・継続的な痛み

急性大腸炎、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎など

下腹部中央(下腹)

・間欠的な痛み

腸炎など

・持続的な痛み

過敏性腸症候群など

腸が痛い時に、痛みの出る7つの部位と対応する主な9つの病気をご紹介しましたが、腸がお腹の中全体に詰まっているので、腸の中で何か問題が起きた時には、お腹のあちらこちらで痛みが出ることがあるのが、分かります。


4 腸が痛い時に併せて気を付けたい全身症状


腸が痛いこと以外に、発熱や下痢、便秘、腹部の膨満感などがある、または触って張った感じや、吐き気、嘔吐などがある場合は、気を付けましょう。

ウイルスや細菌などが原因で、腸が炎症を起こして痛い場合(感染性胃腸炎/ノロウイルス・ロタウイルスなど)は、体の中の免疫が働いて、発熱を起こしたり嘔吐を起こしたりしますので、細心の注意が必要です。

感染性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルスなど)は、感染者の吐しゃ物や排せつ物にウイルスが含まれていて、それらに触れる、または乾燥して飛散したウイルスを吸い込むことで、感染が拡大します。

感染しないためには、食事前、トイレの後の、流水と抗菌作用のある石けんでの正しい手洗いが重要ですが、ウイルスは細菌ではありませんので、アルコールでの消毒は無効です。

汚物の処理などにも、使い捨ての手袋やマスクを使用し、1回の処理ごとに交換することで、感染の拡大を防ぐことが出来ます。


5 腸を鍛える?理想の腸内環境と腸の痛みの関係


腸とは、栄養を消化吸収し、全身へ栄養を送る、または養分を吸収して残ったものを、体外へ排出する働きが、注目されてきましたが、近年、腸は「第2の脳」と呼ばれるようになりました。

消化器でも重要な小腸が、脳の働きと密接にかかわってくることをあらわしています。

例えば、「ストレスを感じると、どうもお腹が下る」と感じる人は、脳が受けているストレスを、小腸が敏感に察して、影響を受けているということなのです。

小腸には、幸せホルモンと呼ばれる、セロトニンという物質を分泌する役割があり、セロトニンの分泌と腸内環境が、深く関係していますので、ストレスを受けるなどの精神状態にもかかわる、大切な器官だと言えます。

また、ウイルスやアレルギー、生活習慣病など、免疫の働きが異常をきたす時に、小腸にもホルモンの分泌機能が低下するなどの影響があります。

免疫機能を正常化して、腸内の環境を整えることは、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が2割、ブドウ球菌や大腸菌などの悪玉菌が1割、どちらにも属さない日和見菌が7割と、腸内細菌バランスを整えるということです。

腸が動くことを、ぜん動運動と言いますが、善玉菌が減って悪玉菌が増える、またはその逆が起こった時、腸内環境はバランスを崩していて、腸が痛い原因となります。

特に、悪玉菌の比率が上がると、日和見菌も悪玉菌と同じように有害物質を作り、腸が吸収して腸内から体内にばらまいてしまうので、腸内細菌のバランスは、非常に繊細で重要だと言えます。

また、腸内の善玉菌の中のビフィズス菌は、乳幼児期が一番多く、加齢に応じて減少して行きますので、ビフィズス菌を増やす食生活をするのも、大切です。

ビフィズス菌を増やす食物

・オリゴ糖
・バナナ
・ゴボウ
・タマネギ
・大豆

ほかにも、乳酸菌はビフィズス菌を増やしますので、ヨーグルと、チーズ、発酵食品である味噌や漬物などを、積極的に摂りましょう!


6 まずは落ち着きましょう!すぐ出来る症状緩和法


腸が痛いと感じた時、症状を緩和出来る方法については、どのようなものがあるのでしょうか?

マッサージをする、温める、症状に応じた市販薬を飲むなど、いくつか方法はありますが、急に腸が痛くなった時、我慢出来ない痛みにおそわれた時など、落ち着いて対処出来ないこともあります。

そこで、気持ちを落ち着ければすぐに出来る症状緩和法を、ご紹介します!

腸が痛い時にすぐ出来る症状緩和法6つ

深呼吸をする

突然、腸が痛くなると、焦ったりパニックに陥ったりして、落ち着いて対処出来ないことがありますが、まず、深呼吸をすることをおすすめします。
深呼吸をして、痛みが悪化した場合は、肋骨の骨折や肺炎、肝臓などの炎症が起こっている可能性がありますので、すぐに医療機関を受診しましょう。

お腹を温める

お腹を温めることは、胃腸の筋肉の緊張をゆるませ、動きを活発にする効果がありますが、虫垂炎など、腸の中で炎症を起こしていて、動きを活発にすることが、逆に痛みを悪化させることもあります。
温めて痛みが悪化した場合には、すぐに医療機関を受診して、医師の診察をあおぎましょう。

腹圧を下げる

お腹の中の内臓は、腹腔の中の、腹膜という半透明の薄い膜に覆われています。
お腹が痛いと、前かがみになってお腹を抱えたくなりますが、お腹が痛い時こそ、姿勢を正してみましょう。
座った姿勢よりも、立った姿勢、横になった姿勢の方が、腹圧は下がります。

市販薬や処方薬を飲む

市販薬や処方薬を飲んで、便秘や下痢が改善することがありますが、腸が痛いと言っても、原因はさまざまです。
ストレスから来る胃腸の痛みや、腸の炎症である虫垂炎など、痛みの種類もさまざまですので、「お腹が痛いから、薬を飲もう」ということが、症状を悪化させるような、危険な判断になることもあります。

ぜひ腸が痛い時に、落ち着いて出来る症状緩和法を試して下さいね!


さて、『腸が痛い!気になる6つの原因とすぐ出来る症状緩和法』はいかがでしたか?

腸が痛い時に疑われる病気の、原因となる臓器や自分で出来るセルフチェック、腸が痛いと感じる時の病気の種類やその緩和法などを、ご紹介してきました。

ストレスで胃腸が痛いこともありますし、ウイルスなどに感染して腸に異常が起こっていることもありますので、腸が痛いと感じたら、まずは落ち着いて、お腹のどの辺りが痛いかを確認しましょう。

また、セルフチェックで気になる症状があったら、迷わず、自己判断せず、医療機関を受診しましょう!

まとめ

腸が痛い!気になる6つの原因とすぐできる症状緩和法

1 お腹が痛い時の原因となる臓器9つ
2 お腹が痛い!腸のどこが痛いかをチェックする方法
3 腸のどこが痛い?痛みのもとになる部位7つ
4 腸が痛い時に併せて気を付けたい全身症状
5 腸を鍛える?理想の腸内環境と腸の痛みの関係
6 落ち着けばすぐできる症状緩和法


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