絶対押さえておきたいステロイドの強さと正しい使用法6つ

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メディアなどでもステロイド=悪といったイメージの報道がされており、なんとなく使うのが怖い、という方も多いのではないでしょうか。

確かにステロイドは副作用や危険性を持った薬ですが、きちんと仕組みを理解したうえで正しく使用すれば、とても良いお薬です。

今、悩んでいる症状を劇的に改善し、あなたの生活の質、QOLを上げてくれる強い味方になってくれます。

そこで今回は、絶対押さえておきたいステロイドの強さと正しい使用法をご紹介します!


絶対押さえておきたいステロイドの強さと正しい使用法6つ


1 ステロイドについて知る


私たちの身体の中では副腎皮質という臓器から毎日一定量のステロイドホルモンが作られます。

このホルモンの働きは大きく分けて二つ、「炎症を沈める働き」と「免疫バランスを一定にする働き」です。

このホルモンを人工的に作り、注射、内服、塗り薬、点眼薬、点鼻薬などの形で医療行為として使うことがあります。

ステロイド薬を体に乾布、注入することで、炎症を沈めたり、免疫を抑制したりする効果があります。

ステロイドの効果「抗炎症作用」

「抗炎症作用」とは、その名のとおり、炎症を沈める役割です。
例えば、けがややけどなどの外傷、風邪による発熱などをイメージしてください。
傷ついた私たちの身体、細胞を修復するような働きのことです。

ステロイドの効果「免疫抑制作用」

「免疫抑制作用」とは身体のアレルギー反応を抑える働きのことです。
私たちの身体は外敵に対し、免疫を作ることで、異物を排除しようとする働きがあります。
いわゆるアレルギー反応と呼ばれる反応です。
これが過剰になると、アトピーや湿疹、花粉症のような症状を引き起こします。
ステロイドにより、この過剰免疫が抑えられれば、こういったアレルギーの症状が和らぐというメカニズムです。


2 ステロイドの強さを知ること


ステロイドといってもその種類によって、威力が違ってきます。

症状や状態に合わせて、組み合わせを変える、または使用薬を変えるといった方法で減薬を図ります。

主な外用薬の強さ

1群(最強)

デルモベート、ダイアコート、ジフラール

2群(非常に強い)

トプシム、リンデロン、マイザー、ぷテソン、フルメタ、パンデル

3群(強い)

ポアラ、ザルックス、リンデロンV、ペトネペート、エクラー

4群(穏やか)

キンダーペート、ロコイド、アルメタ、ケナコルト

5群(弱い)

デクタン、プレドニゾロン、コートリル、コルテス


3 ステロイドを使う範囲を把握すること


使用部位によって吸収力が変わってくるので、どの場所に使うかでステロイド薬の強さを変えていく場合があります。

どの部位にどの強さのステロイド薬を塗るのか、きちんと医師、薬剤師に確認しましょう。

腕を1と考えた場合、ステロイドの全身の吸収率を現した相対比

・頭:3.5
・背中:1.7
・顔:13
・脇:3.6
・腕:1
・手のひら:0.83
・足:0.42
・足の裏:0.14

体幹には1~3群、顔や頭部には4群、目などの弱い皮膚には5群を使う場合が多くなっています。


4 ステロイドの使用量を守ること


回数は、一般的な塗り薬や点眼薬だと1日2回~3回です。

この時の1回に使う量で増量、減量を行います。

症状が急性に出ている時はしっかりと量を使うことで、その効果を発揮します。

ステロイドが強い薬だからと言って、ここできちんと量を使わないと、効果がみられないだけでなく、耐性をつけてしまい、薬の効きを悪くし、やめられ
なくなる原因になりますので、しっかりと指示を守ることが大切です。

塗り薬の場合使用量が分かりにくい場合があるので以下の項目を参考にしてください。

チューブ式軟膏やクリームの場合

大人の人差し指の先から第一関節部分までチューブを押しだすと大体0.5gです。

液状のローションクリームの場合

1円玉程度の大きさが0.5gです。
手のひら約2枚分塗ることが出来る量です。


5 ステロイドの使用期間を守ること


ステロイド外用薬などを使い始めるときは、おそらく症状がひどいときですよね。

塗り始めると3~4日、早い人ですぐ翌日にも症状が軽減、消失します。

よくあるのがこれで治ったと、判断してそこで薬をやめ、通院さえもやめてしまうケースです。

これもステロイドは怖い薬という先入観から、少しでも量を減らそうとしたり、早くやめようと焦ってしまう人が多いからのようですが、これは危険です。

ステロイド治療として行う場合、5日~1週間を1クールと区切り、その間は一定量と回数を投薬します。

少し良くなったからと言って、勝手に治療をやめず、きちんと言われた期間は使い続けることが大切です。

市販薬を使う場合も、きちんと説明書に記載された期間は用法を守って使うようにしましょう。

不安な点は薬剤師や登録販売士に相談し、長引く場合は医療機関にかかることが大切です。


6 ステロイドの副作用とリスク


そして使う上で気になるのが副作用。

まずは、どういった副作用が出る可能性があるのか見ていきましょう。

外用薬(塗り薬、点眼薬、点鼻薬など)の際に気を付ける副作用

・皮膚萎縮
・血管拡張して皮膚が赤くなる
・にきび、多毛など、皮脂腺の活性化

内服薬を使う際に気を付ける副作用

全身的副作用

体内のステロイドホルモンの生成が抑制されることにより感染症にかかりやすくなります。
骨や筋肉が弱くなったり、身長が伸びなくなったりといった症状が出ることもあります。

皮膚炎症

外用薬と同じような副作用が内服によっても見られます。
皮膚が延焼しやすい状態になるため、にきびや発疹、毛嚢炎といった皮膚感染を起こすことがあります。

そして、ステロイド使用上の最も問題とされているのが依存性です。

使い始めは劇的に効果がみられるけれど、減薬すると元の状態に戻る、もしくは前より悪化する「リバウンド」現象がみられるケースが多くなっています。

これにより、ステロイドの減薬・断薬に失敗し、結果量がどんどん増えていくというパターンです。

こればかりは症状や経過によって対処法が異なりますが、ほかの薬と組み合わせたり、種類を変えたりすることで、改善策は必ずあります。

不安な点は自分で判断せず。医師の指示のもと容量用法を守って、根気よく治療することが最も大切です。


さて、『絶対押さえておきたいステロイドの強さと正しい使用法6つ』はいかがでしたか?

容量、用法を守って正しく使えば、ステロイドはとても良い効き目を持ったお薬です。

この7つの使用法をきちんと確認し、不安な点はきちんと主治医の先生と相談してくださいね。

まとめ

絶対押さえておきたいステロイドの強さと正しい使用法6つ

1 ステロイドが効くメカニズムを知る
2 ステロイドの強さを知ること
3 ステロイドを使う範囲を把握すること
4 ステロイドの使用量を守ること
5 ステロイドの使用期間を守ること
6 ステロイドの副作用とリスク


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