痔の出血を一刻も早く治すための6つの方法

痔の出血を一刻も早く治すための6つの方法
by carianoff

なかなか人には相談できないお尻の悩みと言えば「痔」ですよね。

性別を問わず、日本人の約1/3が患っているといいますから、とても身近な疾患です。

トイレに行くと出血したり激しい痛みがあったり、その他不快な症状があるにも関わらず、病院へ行くのを躊躇していませんか?

しかしながら、何もしないで放っておくと、痔は酷くなる一方で、最悪の場合は手術が必要になることもあるのです。

そこで今回は、症状が深刻化する前に、出血や痛みを抑えて痔を治していく方法をご紹介します。


痔の出血を一刻も早く治すための6つの方法


1 出血を伴う痔の種類と原因について


痔には大きく分けると3タイプあるのですが、出血を伴うのはそのうちの2つで、痔のできる場所によって出血や痛みの程度に特徴があります。

出血を伴う痔の原因と症状

いぼ痔(痔核)

歯状線をはさんで肛門の中に出来るものが内痔核とよばれるタイプで、痛みを感じる神経が通っていないため、痛みがほとんどありません。
排便時のいきみで出血し、血の色は赤色または赤黒く、出血量も多めです。

きれ痔(裂肛)

肛門の皮膚が切れたり裂けたりします。
出血量は殆どの場合ごく少量で、お尻を拭く際にトイレットペーパーに付く程度です。
痛みが激しいため、痔であることを自覚しやすいです。
便秘や硬い便、勢いのある水下痢が続くと、皮膚が切れやすくなるのが原因です。

出血や痛みがあっても、初期のいぼ痔やきれ痔でしたら、薬や生活習慣の改善によって治すことも不可能ではありません。

一方、肛門の外に出来る外痔核は、炎症を起して腫れると激痛となることも!

便秘でいきむことで肛門に大きな負担がかかったり、肛門付近の血行不良で、うっ血することでひどい痛みを引き起こすのです。

肛門周辺にしこりやいぼがある、排便時以外にも出血や激しい痛みのある方は外痔核が疑われますので、早めの受診がおすすめです。

痔の状態を把握し、早急に正しく対処しましょう。


2 焦らないこと!痔の出血があった際の対処方法


今まで何もなかったのに、ある日いきなりトイレで出血!予想外の出来事にビックリしますよね。

そこで、出血が見られた時、すぐに実践すべき対処法をご紹介します。

痔になったかも?!出血時の対処方法

止血しているかを確認する

お尻をやさしく拭き取り、血が止まっているかを確かめます。

お尻を心臓の位置より高くする

痛みが酷い時は、腰の下にクッション等を入れて、お尻の位置を高くした状態で休息すると、出血と痛みは軽減します。

ガーゼをお尻に当てておく

排便以外でも何らかの拍子に出血することを考慮し、肌にやさしいガーゼをお尻に当てておきましょう。
生理用ナプキンでも代用できます。

出血があった場合には、出血量に関わらず、まずは患部を清潔にすることが大切です。

患部を洗浄する際には、血行が促進され痛みも軽減される効果のある入浴がおすすめです!

外出先など入浴が難しい場合は、シャワーやウォシュレットで優しく洗浄するだけでも十分効果がありますので、とにかく患部を清潔にすることを優先して早めにケアしましょう。

出血量が多い、出血が長期間にわたる場合は、痔の症状の悪化や他の病気が疑われるため、専門医を受診して治療を受けましょう!


3 痔の治療の基本!出血を市販薬の力で治す方法


痔の出血や痛み、腫れを抑えるためには、症状が進行していない場合に限り、市販薬を使うのが手っ取り早いでしょう。

初期なら市販薬でOK!主な薬の種類について

坐薬

肛門に挿入するタイプの薬で、患部に直接有効成分が届き、即効性が期待できます。
肛門の奥に薬が留まり、内痔核をしっかり治してくれます。

塗り薬

軟膏タイプとジェルタイプがあります。
患部に直接塗布できるため、外痔核や肛門の入口付近にできた痔に使いやすいタイプです。
一方、専用ノズルで肛門内に薬を注入する注入軟膏タイプは、奥まで薬が届きやすく、内痔核にもおすすめです。

飲み薬

痔の炎症を抑える成分が配合されているため、痔の症状を緩和してくれます。
さらに、血行促進や便秘改善に効果的な成分が体内環境を整えてくれるため、痔の症状を改善しながら症状の悪化を防ぎ、再発を予防します。
塗り薬と併用する際には、まずは売り場の薬剤師に相談してみましょう。

市販薬には、炎症やかゆみを抑える成分、止血成分、組織の修復成分、血液循環を改善する成などが含まれています。

メントール入りの清涼感のあるタイプもありますので、好みの使用感のものを選べます。

軟膏注入タイプは少量を指に取って使うこともできますので、痔のタイプによらず使い勝手が良いですので、常備薬としてもおすすめです。

また、痔の薬にはステロイド配合タイプのものもあります。

ステロイド配合タイプの塗り薬坐薬は効果が高い一方、使い過ぎると免疫力が低下する可能性があるため注意が必要です。

説明書の記載通りに使用しているのに、症状の改善が見られないときは、すみやかに肛門科を受診しましょう。


4 温めて痔を改善する!お尻の血行を促進する方法


下半身が冷えていると、肛門周辺が血行不良でうっ血しやすくなり、痔になるリスクが上がります。

座ったままや立ったままなど長時間同じ姿勢でいることが多い、加齢、運動不足による筋力低下など、普段の生活習慣や体質が下半身の冷えと密接に関係しているのです。

そこで、痔の出血や痛みを予防改善するために、毎日の生活に気軽に取り入れられる、下半身を温める方法をご紹介します。

痔の出血や痛み改善!下半身を温める方法

冷たい所にお尻をつけて座らない

床が冷たい場合は、クッション等を使いましょう。

半身浴または座浴を習慣にする

塩(岩塩がオススメ)を入れると、温まった状態が長く続きます。

毛糸のパンツをはく

温かくて、意外と見た目の可愛いものが見つかりますよ!

カイロで仙骨を温める

仙骨は、お尻の割れ目の上にあるプレートになっている骨です。
カイロを貼る以外にも、入浴や湯たんぽなどで温めるのも効果的です。

痔の症状の緩和や予防には、生活習慣の改善が欠かせません。

早寝早起きを心掛け、ひどい痛みが出血などの症状が落ち着いてきたら、体温を上げるために軽めの運動をするなど、できるこから少しずつ始めるのが長続きのコツです。

現代の生活習慣では、下半身はどうしても血行不良に陥りがち!身体を温めて、痔の辛い症状を和らげましょう。


5 毎日の事だから気をつけたい!正しく排便するポイント


痔になる大きな原因は、便秘や下痢といった正常ではない排便です。

そこで、痔の予防と改善のために必ず守るべき排便時のポイントをご紹介します。

痔持ちの方必見!排便時のポイント

トイレでの滞在時間は3分以内

いきむ時間が長くなると、肛門に負担がかかります。
座っている間にお尻も冷えてくるので注意しましょう。

残便感があっても無理に出さない

いきみ過ぎの原因となります。
また、イボ痔や肛門周辺の腫れが大きくなると、実際はそうではないのに、残便感を感じることがあります。

リラックスして、いきみすぎない

トイレに座ったら、まずは深呼吸します。
大きく息を吐くと同時に、全身の力を抜きましょう。

排便後は肛門を清潔にする

こすらずに、トイレットペーパーを優しく押し当てて拭き取ります。

日本ではウォシュレットの普及率が高く、日常使っている方が多いですよね。

ただ中には、間違った使い方をされている方もいらっしゃって、お尻を清潔に保つどころか、お尻のトラブルの原因になっていることもありますので要注意です。

お尻のトラブル回避!ウォシュレットの正しい使い方

  • 蒸れ防止のため使用後はペーパーで拭く
  • 水圧は弱、水温は高めで設定
  • お尻に当てる時間は10秒以内
  • 肛門の周囲を洗い流す

便意をもよおすために、ウォシュレットで肛門を刺激する方がいらっしゃいますが、刺激がなければ排便できなくなったり、患部を傷つけてしまったりする恐れがありますので、絶対に止めましょう。


6 食生活も痔に関係あり!便通異常を改善する食事法


痔の原因となる便通異常は、食生活の乱れや、無理なダイエットによる腸内環境の悪化によって引き起こされることはご存知ですよね。

そこで、便秘と下痢を改善する食事のポイントをご紹介します。

繰り返す便秘や下痢を改善する食事ポイント

便秘

不溶性と水溶性両方の食物繊維を毎日摂る

不溶性の食物繊維は根菜などの野菜、豆類に多く含まれ、蠕動運動を活発にします。
水溶性の食物繊維は果物や海藻に多く含まれ、便を柔らかくしてくれます。

便を柔らかくするために、水で水分補給をこまめに行う

便を柔らかくして、排便をスムーズにしてくれます。
まずは、起床後にコップ1杯の水を飲むことから始めてみましょう。

消化吸収が良くない肉類、脂肪分の高い食品の摂取を減らす

消化吸収に時間がかかり、胃腸への負担が大きい食品は便秘が悪化しやすいので注意しましょう。

下痢

腸に刺激となる食品や味付けの食事を控える

暴飲暴食はもちろん、アルコールの摂取、香辛料を多く含む食品、濃い味付けの濃い食事は、下痢の症状が収まるまで控えましょう。

消化吸収の良い食品を摂る

柔らかい白ご飯、にんじん、じゃがいも、りんご、白身魚、豆腐などは、胃腸への負担が少なくおすすめです。

善玉菌を増やす発酵食品やオリゴ糖、ヨーグルトなどの乳酸菌は、便秘下痢を問わず、こまめに摂取しましょう。

また、痔の出血を酷くするアルコールの摂取はほどほどにしましょう。


さて、『痔の出血を一刻も早く治すための6つの方法』はいかがでしたか?

大切なポイントは、薬を正しく服用すること、血行を促進すること、食生活に気をつけることです。

またストレスは、血行不良や腸内環境の乱れに繋がりますので、発散することも不可欠です。

肛門からの出血というと、痔の可能性が高いことは確かですが、一方で胃や腸といった消化器官に重大な病気が隠れていることもありますので、少しでも気になることがあれば、肛門科を受診しましょう!

今回ご紹介した内容に関連する記事として

も併せてご覧ください。

まとめ

痔の出血を一刻も早く治すための6つの方法

1 出血を伴う痔の種類と原因について
2 焦らないこと!痔の出血があった際の対処方法
3 痔の治療の基本!出血を市販薬の力で治す方法
4 温めて痔を改善する!お尻の血行を促進する方法
5 毎日の事だから気をつけたい!正しく排便するポイント
6 食生活も痔に関係あり!便通異常を改善する食事法


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